尖閣諸島問題その2(78)

そして、これは中国に限らず古今東西で使われてきた手法で、以下のような種類のものが

あります。

われわれは戦争をしたくはない。

しかし敵側が一方的に戦争を望んだ。

敵の指導者は悪魔のような人間だ。

われわれは領土や覇権のためではなく、偉大な使命のために戦う。

われわれも誤って犠牲を出すことがある。だが敵はわざと残虐行為におよんでいる。

敵は卑劣な兵器や戦略を用いている。

我々の受けた被害は小さく、敵に与えた被害は甚大。

芸術家や知識人も正義の戦いを支持している。

われわれの大義は神聖なものである。

この正義に疑問を投げかける者は裏切り者である。


『戦争プロパガンダ 10の法則』より
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4794211295/ref=as_li_qf_sp_asin_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4794211295&linkCode=as2&tag=nonreal-22


戦争に限らず、いろんなところでこの種の主張って見かけますよね。

繰り返しますが、尖閣諸島は我が国の領土です。しかし、どれだけ事実がこちら側にあろ

うとも、国際社会が日本の主張に耳を傾けてくれるとは限りません。正義は必ず勝つ、で

はなく、勝った方が正義になるのが国際政治ですからね。したがって、客観資料の積み重

ねと国際法による理論武装だけでなく、「プロパガンダにはプロパガンダを」というアプロ

ーチが必要となります。


当ブログでは、実行支配している尖閣諸島問題で日本からエスカレーションを仕掛ける必

要はない、と以前から主張してきました。現在もその立場は変わっていません。魚釣島

何らかの施設なんて建てなくていいと思いますし、政府が表立ってプロパガンダ活動をすべ

きだとも思いません。


ただ、チャイナ・デイリーのプロパガンダに対して、例えば日本の新聞が対抗して広告を出

すというようなことはすべきでしょう。日本政府は表に出ず、あくまで民間の新聞社などによ

るもの、としておくのが良いと思われます。


国際社会では、声の大きい方が勝つことも稀ではありませんからね。

http://blog.livedoor.jp/nonreal-pompandcircumstance/archives/50680819.html

 
 

このようなプロパガンダをして周りの国の世論を見方にし日本を心理的に追い詰めた上

で、中国はいよいよ、侵略を開始する。その侵略のやり方は、2012.8.15、NO.22か

ら2012.8.21、NO.26の「海民兵尖閣を狙う」で、説明している。そのやり方は、次の

ステップを踏むと言う。

 
 
<レベル1>
国内法で主権を主張。

<レベル2>

民兵を「民間人(漁師など)」として係争地域で活動させる。
この段階で施設(避難所や観測所など)を構築することもある。

<レベル3>

「民間人」保護を名目に沿岸警備組織(この場合は海監や漁政)を派遣。

<レベル4>

「民間人」がなんらかの妨害もしくは危害を被れば、人民解放軍海軍を派遣。
施設構築により実効支配を確立する。

<レベル5>

領土問題を「平和的に話し合おう」と相手に外交を持ちかける。

 
 
2012.10.25
には、海洋監視船や漁業監視船が8時間近くも尖閣諸島の日本の領海を侵犯

している。中国は、いよいよレベル3の総仕上げだ。次はレベル4となるが、どのようにして

人民解放軍海軍を派遣してくるのか。


それは日本が護衛艦を進出させてきた時だ。そんな時にしか中国海軍は進出出来ない。

だから、中国はこれからますます挑発の度合いを強めてくる筈だ、海上自衛隊護衛艦

を派遣させるために。

日本も、ここは、我慢のしどころだ。海上保安官海上保安庁の頑張りに期待するしか

ない。

 
 
中国監視船4隻、一時領海侵入=7隻接続水域航行-沖縄・尖閣

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沖縄県石垣市尖閣諸島魚釣島沖の日本の排他的経済水域EEZ)を航行する中国

交通運輸部の救助船「東海救113」=25日午前、同諸島・魚釣島西約45キロ(第11管

区海上保安本部提供) 


 25日午前6時30分ごろから同7時30分ごろにかけて、沖縄県石垣市尖閣諸島

の日本の領海に侵入した中国国家海洋局の海洋監視船4隻は、同日午後2時10分ごろ

までに、同諸島の久場島の北東で領海を出た。

 同日、尖閣諸島沖の接続水域で航行した中国公船は領海侵犯した監視船を含め計7

隻。うち5隻は午後5時30分までに、接続水域を出た。同日午後6時30分現在で、漁業

監視船2隻が接続水域を航行している。海上保安庁は領海に近づかないよう監視を続け

ている。

 第11管区海上保安本部(那覇市)によると、7隻は海洋監視船「海監51」「海監66」

「海監75」「海監83」と、中国漁業局の漁業監視船「漁政202」「漁政44061」、中国交

通運輸部の救助船「東海救113」。(2012/10/25-22:14)

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012102500638

 
 
しかしそうは言っても、中国戦争をしたくてウズウズしている。2012.9.4、NO.36か

ら9.6、NO.36~で紹介しておいたが、中国国内では日本に戦争を吹っかけたくて仕方が無

いようだ。

(続く)