【6】南西諸島とは!
以上紹介した論考は、文芸春秋社の雑誌「諸君」(2009年)3月号の国際政治アナリストの
伊藤
貫氏の「米国の核頼みの日本は、十五年で中国の属国だ」をベースに、小生がまと
めて2009年3月にブログとして載せたものであるが、今読んでも現状の日本のおかれた立
場に適合している。ある意味、中国の恫喝は、さらに度を増して非常に恐ろしい状況になっ
てきている。中国は南沙諸島や西沙諸島を軍事侵攻して占領してしまったように、古くはチ
ベットやウィグルののように、人民開放軍を派遣して尖閣諸島を分捕りにこようとしているか
らである。
否、尖閣諸島だけでなく、沖縄を含む南西諸島全体を盗もうとしているのである。
沖縄までもが中国の餌食になる前に、日本は「戦後レジューム」からの脱却をしなければな
らないのだ。「戦後レジュームからの脱却」とか「日本を、取り戻す」とは、この第4のパラダ
イムシフトを実施し、日本国の生存率を100%近くまで高めるためのスローガンなのであ
る。だから我々日本人は、これを単なるスローガンなどと聞き逃してはならないのである。
そして多分、アメリカは、その時傍観しているだけなのかもしれない。これは恐ろしいことだ。
先の世界は無政府との論考では、一般的には国家の生存率は76%であると言っていたが、
NIC が'08.11.20に2025年の世界情勢を予測した報告書では、日本国の生存率は50%
だと結論付けている。だから、日本国の生存率は確実に低下してきているのである。そして
中国が世界第2位の経済大国にのし上がってきた2013年の半ばでの日本国の生存率は、
それよりもさらに低下している筈である。小生の感触で言えば、30%くらいにまで低下して
きているのではないか、と感じている。だから「日本を、取り戻す」ことが絶対に必要なので
ある。
日本は、この3年の民主党政権での悪政のために、混乱と破局の状態に陥(おとしい)れら
れてしまった。
そのためにまず、日本を取れ戻すための前提として「経済を再生」し、「国民の自立」を教育
し、そして「日本のための外交」を目指すことをしなければならないのである。これだけでは
もちろん日本を取り戻すことは出来ない。これは日本を取り戻すための土壌作りに過ぎな
い。なんと言っても経済の再生、先ずはデフレからの脱却を果たさなければ経済の再生は
出来ないし、日本を取り戻す道を歩むことは出来ない。この三つを実行に移してから、初め
て「日本を、取れ戻す」道へ向かうことが出来る。
重ねて言っておくが、この三つが出来れば日本を取り戻したなどと、安心してはいけない。
この三つが出来て初めて我々は、『日本を、取り戻す』道に足を踏み入れることが出来るだ
けなのである。
この道に踏み入れると言うことは、日本国の生存率を向上させる第一歩となる。
ただし100%近くに行き着くには、まだまだ先は長い。しかし着実に、確実に、そしてすぐに
でも、その道を歩まなければならない。なんと言っても敵はすぐ近くにまで忍び寄ってきて
いる。いやいや、忍び寄るどころか、どかどかと踏み込んできている。
敵は尖閣諸島のみならず、南西諸島(沖縄県)までへも軍事侵攻を企てているからである。
ちなみに南西諸島とは次の島々(島嶼)を言う。
南西諸島 --薩南諸島--大隅諸島--屋久島・種子島など
南西諸島
--薩南諸島--トカラ列島--口之島~横当島
南西諸島
--薩南諸島--奄美群島--奄美大島・沖永良部島など
南西諸島
--琉球諸島--沖縄諸島--沖縄島
・久米島など
南西諸島
--琉球諸島--沖縄諸島--慶良間列島
南西諸島
--琉球諸島--先島諸島
--宮古列島--宮古島・多良間島など
南西諸島
--琉球諸島--先島諸島--八重山列島--石垣島・与那国島など
南西諸島
--琉球諸島--先島諸島--尖閣諸島--魚釣島・久場島・大正島・北小島
・南小島・沖の北岩・沖の南岩・飛瀬
南西諸島--大東諸島
http://www.geocities.jp/cnkrs800/nansei.html
これは「南西諸島 総集編(上記のURL)」より借用しているものであるが、左上に見える
島々は、せつ江省の杭州湾口の南にある船山群島である。船山のすぐ西には寧波があ
り、東海艦隊の海軍基地である。寧波のすぐ北の対岸の奥には上海がある、と言った位置
関係となる。
http://poseidon.blog.ocn.ne.jp/blog/2009/09/post_3571.html
(尖閣諸島問題122、2009.9.4)を参照のこと。
【7】「沖縄も中国に領有権」?人民日報
さてこの南西諸島、特に沖縄を中心とした琉球諸島を、あろうことか中国が自分のものだと
言ってきたのだ。盗人猛々しいにも程がある。これはこのブログの冒頭で言及しておいたも
のだが、再度言及しよう。
「沖縄も中国に領有権」人民日報が専門家の論文
YOMIURI
ONLINE
2013年5月8日(水)20:35
【北京=五十嵐文】8日付の中国共産党機関紙・人民日報は、沖縄県・尖閣諸島に関す
る専門家の論文を掲載した。
論文は「歴史的な懸案で未解決の琉球(沖縄)問題を再び議論できる時が来た」と主張
し、尖閣諸島に加え、沖縄も中国に領有権があると示唆している。党や政府の見解を反映
する同紙への論文掲載は、
習近平 ( シージンピン
)
政権が、尖閣諸島で対立する安倍政
権に沖縄でも揺さぶりをかける狙いと見られる。
論文は、中国の政府系調査研究機関・中国社会科学院の張海鵬・学部委員ら2人の連
名。論文はまず、尖閣諸島は歴史的に台湾の一部だと主張。日本は1895年1月に尖閣
諸島を領土に編入しているが、論文は、日清戦争を終結させた同年4月の下関条約の調
印の際に、尖閣諸島を含む台湾や琉球などが「日本に奪われた」と指摘している。
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/world/20130508-567-OYT1T01189.html
(続く)