尖閣諸島問題その3(52)

そのため南シナ海では既に中国は軍事侵攻をして、西沙諸島中沙諸島南沙諸島をあ

らかた占領してしまっている。


1974年
西沙諸島海戦ベトナムと交戦して、西沙(パラセル)諸島を分捕り、1988年

はこれまたベトナムが統治していた南沙諸島の六つの島を占領してしまう。南沙諸島海戦

と言う。丁度ベトナム戦争などで米軍が弱体化していた時を狙った中国の侵略であった。


これが成功すると中国は、今度は侵略の範囲を広げて1994~1995年にかけてフィリピン

が統治
していた南沙諸島ミスチーフ環礁を占領してしまう。そして強固な軍事施設を建

造してしまった。

これもフィリピンのアキノ政権が反米政策をとり1992年に米軍が撤退した2年後の侵攻で

あった。


そして現在はアメリカの海軍基地のあったスービック湾からわずか130海里西にある、元

米軍の射爆場だったスカボロー礁に中国海軍が進出している。130海里といえば完全に

フィリピンの排他的経済水域EEZにある。現在のフィリピンには中国のチョッカイを阻止

できる軍事力が無いため、スカボロー礁も早晩中国のものになってしまうであろう。

2012.7.18,尖閣諸島問題その2(12)などを参照のこと。


これで南シナ海は殆どが中国のものとなってしまっている。残るは東シナ海だけである。

この東シナ海には、日本の南西諸島が連なっている。中国はなんとしてもこの南西諸島

風穴を開けたい
のである。


尖閣諸島
は、そんな中国にとって、願ってもない島々なのである。だから現在中国は、毎日

毎日公船を派遣して、尖閣諸島の領海を侵犯をさせているのである。中国としては尖閣

島は中国のものであるから、領海侵犯などではなく中国の公務を実行しているだけだと嘯

いている。


これに業を煮やした日本が何かの弾みで、中国の挑発に乗って実力行使でもしようもの

なら、待ってましたとばかりに人民解放軍海空軍が飛び出してきて、尖閣諸島を占領してし

まうであろう。

 

このような事態は、日本は百も承知であるから、じっとこらえているのである。ここを管轄する

第11管区海上保安本部の皆さんや同巡視船で日夜中国公船と対峙している海上保安員

の皆さん(及び海上・航空自衛隊の皆さん)のご活躍には、本当に頭が下がる次第である。

じっとこらえて、今後とも日本のために頑張ってもらいたいものである。


第11管区海上保安本部の管轄は、先に示した南西諸島の南半分の琉球諸島であり、

北半分の薩南諸島は第10海上保安本部が管轄しているのである。航空部隊(航空総隊)

での航空自衛隊のこの地域の管轄は、南西航空混成団(司令部:那覇)が担当している。

 

どうも中国が尖閣諸島を盗もうと焦っているのは、東シナ海での中国の制海権がまだ完全

ではない、と認識しているのであろう。だからどうしても中国は、尖閣諸島が欲しくて欲しくて

仕方が無いのであろう。


このように日本固有の領土である尖閣諸島への中国の侵略が常態化していても、世界は

それを罰することが出来ないのである。国連なんぞにはそんな機能は元からない。自分の

国は自分で守らなければならない
のである。だから憲法を改正して、国防に力を注がなけ

ればならないのである。

 

大分古いが小生のブログ・2010.6.28の「年央雑感(6)」に載せた文章を次の紹介する。

 

中国は日本に対して、ハードな侵略とソフトな侵略の二方面からアプローチしている事

は、確かである。ハードでは、小生のブログ2009.5.13の中国人民解放軍退役軍人の遅浩田

論文「日本殲滅」を紹介しているので是非一読願う。同9.10では中国の戦略的国境概念

と地理的国境概念、領海法を紹介している。地理的国境は軍事力や国力で拡大できると

し、それを戦略的国境概念としている。そしてその戦略的国境を領海法という国内法で守れ

ると定義しているのである。正しくは、中国が欲する国境概念を戦略的国境概念として、

それを軍事力やその他のソフトパワーで維持拡大すれば、地理的国境概念がそれについて

くる、と言うのが中国共産党の考え方である。だから、張景子や蓮舫のような工作員が深く

静かに潜行して日本を乗っ取り、日本を中国寄りに維持してから、速やかに中国軍が日本

に侵攻すると言う戦略なのである。尖閣諸島だけでなく日本列島そのものを手に入れよう

としている
のである。それが第二列島線の概念であり、ハワイ近海までも中国の勢力圏と

する考え方なのである。だから太平洋を中国と米国で分割して統治しようと、米国海軍大将

ティモシー・キーティングに投げ掛けたのである。この件は2008.6.11の当ブログに詳しく載

せてあるので参照願いたい。


中国が支配しようとしている第二列島線とは、正しく伊豆諸島、小笠原諸島、グアム、サイ

パン、パプアニューギニアをつなぐ線であり、この西太平洋からインド洋までを中国の支配

下に置き太平洋を米国と分割統治しようとする戦略である。当然日本はその時は中国の

属国
となる。だから日本最南端の領土の「沖ノ鳥島」をただの岩として日本の排他的経済

水域を否定し周辺海域の調査を進めているのである。


だから蓮舫をはじめとする中国の手先のような考え方をする民主党に、この日本は任せら

れないと言っているのである。蓮舫の言う「2位ではダメなのか」の科学技術をないがしろに

することは、日本の国力を弱め中国の侵略を容易にするための手段である。それはまさしく、

中国の手先
として活動をしていることの表れなのである。次の記事にある属国心理の扶植

工作
そのものである。

 

台湾は日本の生命線!

中国の軍拡目標アジア太平洋での覇権確立。そしてその第一段階が台湾併呑。もし我

が「不沈空母・台湾」が「中国の空母」と化せば日本は・・・。政府・媒体が敢えて語らぬ生命

線防衛の重要性を考えたい。


プロフィール


Author:  永 山 英 樹

台湾に領土的野心を抱く中国の「台湾は中国の一部」と言う宣伝に日本人が騙され、ある

いは口を噤(つぐ)み続けるなか、政府、世論に対し「台湾は台湾人の国」「台湾は日本の

生命線
」と訴える啓蒙運動、言論活動を展開中。「かつて日本人は生命線・満蒙防衛のた

めに血を流した。その民族の気概を取り戻せ!」と。全国国民及び台湾人の奮起を待つ。

現在、台湾研究フォーラム会長、日本李登輝友の会理事。


歡迎參與「台灣是日本的生命線!」部落格。請多多支持!

(続く)