馬鹿な韓国、頓馬な朴槿恵(38)

大日本帝国より中華帝国

 この論文の狙いは、そんな韓国人、ことに
左派に反省を促すことにある。

・中国は独裁国家だと思われている。しかし国家主席の権限は(民主国家)の大統領のそ

れに及ばない。なぜなら中国は集団指導体制だからだ。

・中国の指導層の能力は極めて高い。民主国家の指導者が人気投票で選ばれるのに対

し、理論と実践で鍛えられた百戦錬磨の人たちだからだ。

・中国は中華思想を持つとの批判も多い。しかし、昔の大日本帝国と比べ、どちらが帝国主

義的だろうか。

・(日本に植民地化された当時、近代国家として再出発した)中国の傘の下で、生き残るた

めの仮の宿を見つけるという道も我々にはあったのではないか。

 最近、中国人がシンポジウムで主張する「中国システム優位論」をそのまま借りてきたよ

うな部分もある。だが、韓国人独特の、そして今の変化を如実に反映した視点もある。


「アジア的価値」に反論した金大中

 それは「中国の下で近代化する可能性があった」という主張だ。韓国では「近代化」=「西

欧化」=「中国文明からの離脱」と理解されてきた。この常識を疑う姿勢こそは「今後、韓国

は台頭する中国文明の下で発展すべきだ
」との主張の伏線となる。

 20世紀末に、シンガポールリー・クアンユー首相が西洋文明に対抗し「アジア的な価

」を強調したことがあった。それに対し当時の金大中大統領は「人類には普遍的な価値

がある
」と強く異議を唱えた。

 これから考えると「中国的価値」をさほどためらいもなく受け入れる、最近の韓国の論壇の

空気は隔世の感がある。

 そのころは左派の金大中大統領はもちろん、多くの韓国人が「アジア的価値」という言葉

に潜む危うさを感じ取ったものだ。その少し前まで韓国では軍事政権が「韓国的民主主義

の名の下、圧政を敷き、拷問を繰り返していたからだ。

 中国の台頭というものが、これほどに人々の心情に影響を及ぼすとは――。韓国と中国

の近さを改めて感じざるを得ない。

 多くの日本人は「対中依存度が増すからといって、何も中国を崇める必要もないのでは

と韓国人に聞きたくなるだろう。


西安訪問で中国文化に敬意


 答えは「上位の国の文化に敬意を払う」発想こそが韓国人と中国人の心の奥底にある世

界原理――「華夷秩序」なり「冊封体制」ということになるのだろうが。

 もっとも、政府が奨励したからといって本気で韓国人が中国を信奉するかは疑問だ。

ただ「そうした形を整えること自体が冊封体制では重要」(岡本隆司京都府立大学准教授)

なのだ(「対馬は韓国のものだ』と言い出した韓国人」参照)。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20130617/249773/


 とするなら、共同声明にわざわざ「人文紐帯」を盛り込んだうえ、首脳会談後に「中国文化

に敬意を表すため」唐の都、西安を大統領が訪問した韓国は、十二分に恭順の意を示した

ことになる。

 中国の外交専門家はこれまで韓国を「揉み手をして近づいて来るが、いざという時は米国

側に戻る」と評することが多かった。

 だが、「人文紐帯」まで言い出した韓国人を見て「日清戦争後に清から独立した韓国が

117年振りに戻って来そうだ
」と中国人が思い始めたのも確かだ。


「米のアジア回帰」で困惑した韓国


 人民日報のウェブ版である人民網。その有名なコラム「望海楼」(6月27日付、日本語版)

は「中韓関係の最大の障害は朝鮮米国という外部要因にある。朝鮮半島核問題

超え、米韓同盟超越すれば画期的な意味がある」と韓国に呼び掛けた。

 中国は北朝鮮と軍事同盟を結んでいるが、その核開発で困惑している。一方、韓国は同

盟国の米国が「アジア回帰」を言い出したため、やはり困惑している。

 朴槿恵大統領が米議会演説で指摘したように、経済的な緊密性が増す一方で政治的な

対立が激しくなる「アジアのジレンマ」の中、韓国は米中間でまた裂きになりかけているか

らだ。

 このコラムは「核問題を超え、米韓同盟を超越すれば」との表現で「半島の非核化に成功

した暁には、南北朝鮮の中立化により――つまり、韓国の米韓同盟破棄により、韓国のジ

レンマ
は解消できるではないか」とささやいたのだろう。

 これまで中国の学者らは韓国紙への寄稿で、米中間の等距離外交を強く求めてきた。

ただ、米韓同盟に関しては敢えて触れないのが普通だった。米国との軍事同盟に大いに未

練を残しながら米中二股外交に乗り出した韓国に、警戒心を起こさせないための配慮から

だ(「韓国は中国の『核のワナ』にはまるのか」参照)。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20130115/242293/


米韓同盟破棄を射程に


 だが、この「望海楼」の記事からは「上手に持っていけば米韓同盟だって破棄させること

は可能
との認識が、中国に生まれつつあることが分かる。

 その期待を習近平主席も持ったのではないか。習近平主席は6月27日の首脳会談の

席上、新羅の高級官僚、崔致遠の漢詩を引いて見せた。崔致遠は若くして唐に留学、科挙

に優秀な成績で合格した人物だ。ちなみに、新羅に戻った後は母国の改革を志した人でも

ある。

 習近平主席は翌28日中韓首脳の昼食会の席でこうも言っている。「今回の朴槿恵大統

領の訪問は、今後に大きな影響を及ぼすだろう
」。

(早読み 深読み 朝鮮半島)は省略。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20130703/250563/?leaf_bn

 

 

この論考によると、朝鮮・韓国は、朴槿恵政権が始まる直前から既に、中国へ朝貢しようと

考えていたようだ。朴槿恵は、2013.2.25に第18代の大統領に就任しているが、中国に朝

貢するための理由に、中韓文化的同質性に着目したようだ。


なんと言っても韓国はアメリカと軍事同盟を結んでいる。経済的にも米韓FTAを結んでい

る。米韓軍事同盟があるにも拘らず、中国へ擦り寄ろうとしていた。そのために無理やり中

国との共通の価値観と言う概念を捻り出した。「歴史」「文化」「哲学」は中国と共通するも

のだ、と韓国は主張しだした。

(続く)