韓国陸軍では、こんな「欠陥兵器」はK2だけにとどまらない。例えば現在配備中のK1
戦車。設計は米クライスラー・ディフェンス社だが、これを韓国で“改良”したK1A1がトラブ
ル続きだ。
もともとは105ミリ砲だが、これを120ミリ砲にするなど装備や部品を取り替えた結果、重
量バランスが崩れ、変速機に異常が発生してリコール騒ぎとなった。次いで、火災検知器を
当初の米国製から韓国製に換装したところ、砲塔を左に向けて主砲を発射すると消火用の
ハロンガスが車内に噴射されるというトラブルが発生、全車改修となった。
また、歩兵10人を乗せて上陸作戦が可能な水陸両用のK21歩兵戦闘車は、09年12月
に荒れる海ではなく川を渡る訓練中に浸水し沈没。10年7月にも試験用の池で浸水、沈没
して死者を出すなど、敵前上陸を行う以前に浮くかどうかも怪しい状態。そもそも浮力を稼
いでいるのは車体の横に膨らませた「浮き袋」なので、被弾すれば即沈没となる。
あの延坪島砲撃、ゆっくり反撃1分30秒ごと…
国産戦車のK9自走砲もひどい。10年11月の北朝鮮による延坪島砲撃は記憶に新しい
が、この際、同島にあった6両のK9は3両が故障しており、使えたのは半分の3両だけ。
しかも反撃の際の発射速度は、1分間に6発との売り文句とは裏腹に1分30秒に1発の超ス
ローペースだった。
砲身が異常に過熱し、それ以上の速さでは撃てないことを実戦で露呈したのだ。いずれ
もK2の失敗を予言するようなトラブルだが、問題の根幹には韓国の「パクリ癖」がある。
兵器を軍に導入する方法は、国産で行う以外にライセンス生産や輸入などがある。ライセ
ンス生産は技術や製造のノウハウが学べる代わりに、高額のライセンス料が必要になる。
輸入の場合は、多くの先端技術がブラックボックスなどに守られ、分解はもちろん整備にも
制限が加わる。
ところが韓国の場合、海外メーカーにライセンス料を払わず輸入契約で済ませながら、
「買ったものをどうしようがこちらの自由」と言わんばかりに「ベンチマーキング(他社製品を
分析し、取り入れること)」と称して無許可で分解、コピーしようする事例が多発し、先進国
から白眼視されているのだ。
「ベンチマーキング」は日本製の乗用車から輸入兵器にまで及び、11年10月には、米国
から輸入した主力戦闘機F-15Kの暗視装置(LANTIRNポッド)を分解したとの疑惑が浮
上。ほかにも対艦ミサイルや戦車の射撃統制システムなどを分解・コピーした可能性が指
摘されている。
輸出し一儲け、肝心の首都防衛に一大危機に
おまけにK2に関しては、トルコに輸出して一儲けしようと画策していたとも指摘された。
技術を盗まれたくない先進国としては重要な技術を徹底的に隠すようにしており、K2のエン
ジンについても、ドイツMTU社が韓国の国産化に助力する動きは全くない。
結局は「パクリ」という安易な道に逃げることになる。このため同じ形には作れるが、なぜ
その形に設計したのか、なぜ高価な合金を用いたのかは理解できないままで、安くあげよう
と改悪してしまうのだ。これでは最先端の技術が必要な兵器の国産化などできるわけが
ない。
ソウル守る対空機関砲72門…49門が偽物!
こうしたパクリ文化が染みついた結果、首都防衛が危機的な状況に陥ったこともある。
11年2月に韓国日報などが報じたところによると、首都ソウルの青瓦台(韓国大統領府)
などに据えられているスイス製の対空機関砲(旧エリコン、現ラインメタル社製35ミリ)の砲身
が、訓練時に破裂したり亀裂が入ったりするなどの事故が起きた。
調査の結果、砲身を納入する貿易業者が、寿命の尽きた本物の砲身を国内の金属加工
業者に「見本」として渡して粗悪なコピー品を作らせていたことが判明。そのコピー品をいっ
たん香港に送って“外国製”に偽装し、逆輸入して納入していたことも明らかになった。配備
している36基72門の砲身のうち、49門がパクリの偽物だったという。
首都防衛の切り札が、実はパクリと産地偽装の“セット”だったという笑えない実態をさらけ
出した韓国。今秋、関西を中心に問題となった食品偽装は、外国産を国産と偽ったために
批判された。逆に国産を「外国産」と偽らねばならない技術レベルで、北朝鮮の「無慈悲な
懲罰」を凌げるのだろうか。
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/131217/waf13121707010001-n1.htm
さて話をKORAILのストライキに戻そう。
【追跡~ソウル発】朴槿恵大統領に「体でも売れ」 韓国鉄道公社のスト闘争 JR総連が共闘
2013.12.30 07:00
韓国では、約3週間続く鉄道公社のストライキにからみ、(2013.12.) 27日に行われた政
府、労組、経営側の3者による会合でも妥協点を見いだせなかった。間もなく就任1年となる
朴槿恵政権を揺さぶるストの背景とは-。(ソウル 加藤達也)
朴政権は負債総額493兆4千億ウォン(約46兆8千億円)にものぼる土地・住宅公社など
の「公企業・公共機関」の改革を目指している。鉄道公社については累積赤字が17兆ウォン
(約1兆6千億円)に達するとされ、朴政権は新たに敷設される高速鉄道路線を子会社に
運営させて、運賃や乗客サービス、経営合理化に「競争」を導入して合理化を進める考えだ。
これに対して、親北朝鮮・左派に支えられた国内最大の労組団体「全国民主労働総連盟
(民主労総)」と、左派メディアが一体となって朴政権を攻撃。鉄道公社の経営合理化を「公
社売却による民営化で労働者の待遇が犠牲になる」として激しく揺さぶりをかけ、社会全
体の分裂につながっている。
大統領に「体でも売れ」
分裂の象徴とされるのがピョン・ソウンという女性タレントの“ネット書き込み事件”。韓国メ
ディアによると、ピョンは18日、鉄道ストにからみ自身のフェイスブック(FB)にこう書き込
んだ。
「(鉄道が)民営化されても電車代は変わらないから乗れ? あきれた話。国民の税金でつ
くったもの(鉄道公社)を何で売る? そんなに売りたいなら、姉さんの体でも売れ」
「姉さん」とは朴大統領を指す。これにはさすがに「一国の大統領を売春婦呼ばわりすると
は何事だ」とする非難があふれ、FBは炎上。ピョンは「配慮が足りなかった」と謝罪する羽
目になった。
「政権はもともと、公社を売却・民営化するとは一言も言っていないが、いまの経営状況
をみれば破綻は必至。国家財政の負担軽減を考えればいずれは大なたをふるうことはさ
けられず、その流れは、多額の負債を抱えるほかの公共事業体にも波及するとみている」
韓国の保守系シンクタンクの幹部はこう指摘。そのうえで、「タレントのFB書き込みは、浅
はかの一言だが、たいした思慮もないタレントが安易にこんな発言をすることをみると、朴
政権の権威・信用性の失墜現象が始まっているのかもしれない」と分析している。
(続く)