日清戦争開始120年に考える。(1)

既に2週間ほど過ぎてしまったが、先月の2014年7月25日は、日清戦争開戦から120年

経過の記念日であった。120年前の1894年(明治27年)7月25日が、日清戦争が始ま

った日である。


日本では、とんと話題には上らなかったが、かの中国ではいろんな行事が盛大に行われた

ようだ。習近平政権は、甲午戦争(中国ではきのえうまの年に始まったので、日清戦争をそ

う呼ぶ)での敗北を、日本の脅威と結びつけて一層の軍拡を盛んに正当化している。この

軍拡の背後には、日本への侵攻の意図が隠されている、見るべきではないのかな。

 

安倍政権は「120年前をほうふつ」 「日清戦争開戦」に絡め中国メディア
2014.7.25 16:47

 日清戦争(1894~95年)開戦120年に当たる25日、中国各紙は「歴史をかがみに警笛を

鳴らそう」などと主張する社説を掲載した。国営通信の新華社は「侵略の歴史」に絡め、

安倍晋三政権の安全保障政策への警戒を呼び掛ける論評を発表。習近平指導部は「屈辱

の歴史」や「日本の脅威」を強調することで、一層の軍拡を正当化していくとみられる。


 新華社は、安倍政権は「積極的平和主義」などのスローガンを掲げつつ集団的自衛権

使容認を閣議決定するなど「『富国強兵』を進めており、120年前をほうふつとさせる」とし

た。共産党機関紙、人民日報日清戦争での敗北を教訓として「(中国の)核心的利益」を

守るために十分な戦力が不可欠と主張。一方で、敗北は「清朝末期の深刻な腐敗も原因」

と指摘した。(共同)

http://sankei.jp.msn.com/world/news/140725/chn14072516470006-n1.htm

 

新華社通信はどうも日清戦争を、日本の「侵略の歴史」としているようだが、全くそのような

ことではない。何故日本は「日清戦争」を戦わざるを得なかったかが、今回のテーマであ

るが、侵略の歴史何ぞではなく、日本を清国やロシヤなどの強敵から守る「防衛の歴史

自存自衛の戦い」であったのである。


ついでに言っておくが、日中戦争の直接的な始まりであった第2次上海事変は、蒋介石

国民党軍に潜んでいた隠れ中国共産党だった「南京上海防衛司令官」であった張治中

が日本の上海租界を攻撃してきたことから始まっているのである。詳しくは小生のブログ

「第2次上海事変」(2012.5.28~)を参照願うが、自分が侵略しているにも拘らず、侵略さ

れた、侵略されたとプロパガンダして回るのが、中国の常套手段だと心得ておく必要がある。

さてその中国は早速実弾射撃を含む日本進攻を想定しての?軍事演習を開始している。

 

中国、29日から東シナ海で実弾訓練実施
2014.7.26 19:28

 【北京=川越一】中国人民解放軍29日から5日間浙江省沖合の東シナ海で実弾射撃

を含む軍事訓練を行うことが26日までに、明らかになった。中国海事局が訓練が行われる

海域を発表した。


 同局は、訓練期間中の午前0時から午後6時まで、一般船舶の周辺海域への立ち入りを

禁止。現場の警戒艇の指揮に従うよう通達を出した。

 中国では民用航空局が22日、「高頻度の演習活動の影響」を理由に、8月15日まで、上

海や同省杭州など東シナ海に近い地域の空港の発着数を25%削減するよう航空会社に

要求。今回の軍事訓練と関連している可能性もある。

 日清戦争開戦120年に合わせ、中国共産党機関紙、人民日報などは海軍力の増強を訴

える論評を掲載。中国海軍東シナ海での活動が、さらに活発化することが懸念される。

http://sankei.jp.msn.com/world/news/140726/chn14072619280006-n1.htm

 

その実弾射撃訓練は、7/29~8/2の5日間東シナ海で実施されると言う。更には7/22から

8/15までの間、上海や杭州を含む東シナ海近辺での航空機の飛行を制限している。


更には東南の沿海部など四つの海域で演習をすると言っているので、相当な規模の軍事

演習となる。


山東半島の威海衛近くの劉公島は北洋艦隊の丁汝昌提督が自決した場所であるので、

この近海と、旅順のある遼東半島近海(日清戦争でも旅順防戦があった)、それに

黄海上海近海の東シナ海と、多分小生が想像するにこれらの四つの海域で海軍は

実弾射撃を含む軍事演習を実施するつもりなのであろう。まあそんな事は無いとは思うが、

この演習に乗じて日本固有の領土である沖縄県尖閣諸島への侵攻も想定しておく必要

があろう。万が一の事としてでも、しっかりとした防御態勢だけは取っておく必要があろう。

 

中国が29日から実弾演習 民間機への影響は否定
2014.7.27 17:25

 中国国防省は27日、同国東南の沿海部で実弾の軍事演習を29日から実施すると明らか

にした。例年実施している演習で、民間航空機遅延の主な原因にはならないと強調した。


 中国メディアは22日、軍事演習の影響のため8月15日まで大規模な航空便の遅延が発

生すると伝えていたが、国防省はこれを否定した形だ。

 一方、27日付の中国紙新京報は、中国海軍が今月25日から8月2日にかけて、東シナ

海など四つの海域で実弾演習を含めた「軍事的任務」を遂行していると伝えた。海軍が四

つの海域で演習をするのは異例。25日は日清戦争開戦120年に当たるため、中国メディア

では日本を意識した演習との観測も出ている。(共同)

http://sankei.jp.msn.com/world/news/140727/chn14072717250004-n1.htm
(続く)