日清戦争開始120年に考える。(31)

そんな事もあろうかと、仔細にこの日清戦争の原因を、当ブログで探っていたのである。

明らかに日清戦争は中国に非がある。これは当時の国際社会も認めていた事である。

豊島沖海戦や 高陞号事件など)

 

今日の視点http://mkitajima.blog.ocn.ne.jp/blog/
伊皿子坂 社会経済研究所
2014/08/01
中国の近代化と日清戦争
Coree1

引き続き、日中間の歴史的関係、なかんずく19世紀末に起こった「日清戦争」に関する話

題です。

今から120年前の7月25日、現在の韓国北部、仁川の沖合で日本と清国の海軍が海戦

の火ぶたを切り、主に朝鮮半島を舞台に、開国間もない東洋の島国日本と「眠れる獅子

と呼ばれたアジアの大国清国との間で日清戦争(中国では「甲午戦争」)が勃発しました。

中国国内ではこの7月25日日清戦争開戦記念日として広く認識されており、今年も

同日には、中国の主要メディアがこぞって日清戦争敗北の意味を振り返る特集記事や論説

を掲げたということです。

7月26日付け
の「東洋経済オンライン」では、我が国では19世紀の終わり頃に起こった

「歴史(の教科書)上のできごと」ととして認識されることの多いこの日清戦争の現代中国に

おける位置づけ(とその意味)について興味深い論評を掲載しているので、備忘のために

整理、採録しておきたいと思います。

日本国内ではあまり知られていませんが、記事によれば中国では今年に入ってからという

もの、国家レベルの様々なメディアが「甲午戦争」を振り返るキャンペーンを張っているとい

うことです。

 6月9日習近平国家主席が行った演説でも、「今年は甲午の年だ。このことは中国人

民と中華民族にとって特別な意味を持つ。
」として、習政権の重要なキーワードの一つであ

る「中華民族の偉大な復興」の原点には清朝崩壊のきっかけとなった「甲午戦争」での

日本への敗北があることを強調したとされています。

記事によれば、中でも国営・新華社通信では劉亜洲・空軍上将へのインタビューを掲載し、

日清戦争における清朝の敗北を新生中国の「覚醒の時」と位置付け、その歴史的な意味

を改めて定義づけしたということです。

劉将軍は、日清戦争で清軍が惨敗した理由を清国が西洋の軍備は取り入れても意識が

「前近代」のままであったことに求め、「中国には何世代にもわたる長期的な大戦略や、

それを実行しようという意思が欠けていた」ことを指摘。一方、
日本には大陸を征服するという

明確な戦略があったと論じているそうです。そして、日本の歴史的な特徴として、強い政

権が成立すれば朝鮮半島の征服を目指すこと、大きな自然災害のあとには外国への

力行使
を求める声が高まること、の2点を示唆したと記事はしています。

将軍の認識の妥当性はともかくとして、実際、「甲午戦争」の惨敗によって、1894年11月

に興中会を旗揚げした孫文911年の辛亥革命によって清朝を打倒し、その10年後には

中国共産党が結成されています。1893年生まれの毛沢東や1898年生まれの周恩来

は甲午戦争の敗北が引き起こした中国社会の激動のなかで青年期を過ごし、救国への意

識を強めたというのは事実と言えるでしょう。

そうしたインパクトを中国に与えたという点で、「われわれは日本に感謝しなければならない

…中国は日本の最も古い先生で、日本は中国の最も新しい先生だ。甲午戦争がなかった

ら、中国はあとどれだけ眠っていたことか」と、劉将軍もこのインタビューで語っているという

ことです。

このように、中国において日本を語ることは、すなわち自国の近代化の道のりを語ることだ

と記事はしています。中国において共産党の正統性を強調するためには、甲午戦争から始

まる「日本との戦い」というストーリーが欠かせない。日本における日中関係の「歴史認識

は基本的に満州事変以降の日中戦争における日本の侵略行為への認識を指す言葉で

すが、中国が提起する「歴史問題」は常に日清戦争にまで遡り、東アジアの地域秩序は

セット
すべき
だという発想が根底にあると記事は指摘しています。

当然、韓国と歴史問題で共闘したり、日清戦争のさなかに日本領とすることが閣議決定

れた尖閣諸島を自国のものだと主張するベースにも、この認識が確固として存在すると記

事は述べています。日本の敗戦から70年となる来年の夏に向け、中国は「歴史問題」を

繰り返し提起してくると思われる。そしてその根っこには、さらにその50年前の日清戦争

あることを日本人はもっと認識しておく必要があるとする「東洋経済」誌の指摘を、今回改め

て興味深く読んだ次第です。

http://mkitajima.blog.ocn.ne.jp/blog/2014/08/post_d597.html

 

手っ取り早く言ってしまえば、この人民開放軍の空軍上将の劉亜洲なる人物は、「この日清

戦争は日本の大陸征服を意図した侵略であり、当時の清国がだらしなかったために負けて

しまった。しかしその後中国では共産党が中国を立て直して、立派な国とした。いまや中国

は実力もあり大儀も持っている。だから日本の清国(中国大陸)への侵略は、共産党の力で

リセットさせなければならない。」と言っているのだ。


これを中国は「歴史問題」だと、盛んに言い触らしている。誠にこの論理は不埒極まりない。


今まで詳細に見てきたように、この日清戦争は、中国が天津条約に反して朝鮮に軍隊を送

り込んで、朝鮮を我が物にしようと企らみ日本の権利を侵略しようとした事から始まったの

である。


満州事変
もこれと全く同じ構図であるのだが、全く劉亜洲なる人物の言っていることは、

史実と正反対なのである。これが中国の歴史認識なのである。この中国の間違った「歴史

認識」を叩きなおさなければ、この軋轢は未来永劫続く事になる。


だから、日本は早急に核武装を含む自主防衛体制を確立する必要がある、と言うもので

ある。

(続く)