中国の不法で無法な夢(17)

11.恐るべき中華思想(太平洋分割管理の誘惑)

 

2008年3月31日、米上院の軍事委員会の公聴会が開かれていた。そこで海軍士官出身で海軍長官まで務めたジム・ウェブ議員(民主党)は、中国の南沙・西沙・尖閣諸島への領有権主張は南および東シナ海での中国の野望を示すのではないかと質問した。それに対して、アメリカ軍太平洋軍の海軍大将ティモシー・キーティング司令官は、具体的な事例を挙げてそれに答えていた。その内容は、我々日本人に取って驚くべきものであった。

 

その事例とは、アメリカ海軍が最近訪中した時のこと。

 

「中国海軍の高官が真顔で次のように我々訪中団に告げたのです。『私達中国海軍が航空母艦を保有するようになれば、アメリカ側がハワイ以東の海域を管理し、中国がハワイ以西の海域を管理する、と言う合意を結びましょう』と。そうすれば、アメリカはハワイ以西に海軍部隊を配備しなくてもよい様になる、と言う趣旨でした。軍事情報も両国でシェアしようと言うことまで申し出たのです。」

 

「この発言は人民解放軍が持つ戦略的なビジョンを示しています。中国軍は明からに自己の影響力の範囲を拡大したいと意図していることを示す。これは当然アメリカ側にとって、懸念の対象になります。」

 

もし中国が軍事的にも西太平洋を管理するとなれば、当然、わが日本は安全保障面でも中国の管理下に入ってしまうことになる。日本にとっては悪魔のシナリオである。こんなことが許されるものか

 

似たような経験は、この論文の筆者・古森義久氏も体験していると言う。

 

2000年、古森氏が産経新聞中国総局長として長く北京に駐在してそろそろ北京離任が近づいた時、中国のある政府関連機関の幹部と夕食を共にしたときのこと。

 

夕食後の歓談の中で、日中関係の将来について語っていたときに、彼は次のようにふと漏らしたという。

 

「やはり、なんと言っても 中国と日本とがひとつの国になる のが一番、いいですよね」

 

「言葉はどうなるか」と軽い気持ちで問い返した時に、彼は平然と答えたと言う。

 

「それはやはり大きな方の国(中国)の言葉を使うことになるでしょう。」


古森氏はこれを聞いて、決して冗談を言っているのではない、と感じたと言う。本気でしゃべっていたのである。誠に恐ろしいことではないか。

 

中国共産党政権は、本気で密かに、日本を統合(占領)することを、戦略として企画しているのだと言うことが、事実として判明した一瞬ではないか。中華思想恐るべしである。福田なんぞが日本国の首相を務めているとしたら、将にこんな事態となってしまう。中国がチベットを侵略するときに、チベット内部に中国シンパを作り、それを通じて中国寄りの法律を作らせて、チベットを中国化してしまったことを思い起こす必要がある。

 

自民党政権は、現在、外国人定住への道を開くための移民庁等の検討を開始したと言う。福田康夫は中国人を大量に帰化させて、日本の内部より中国化させようとする仕組みを目論んでいるのではないかと、小生は危惧している。チベットでは人民解放軍が内部まで侵略して、傀儡政権を樹立させて中国化させたが、さすが日本ではそれは不可能。その代わり、大量の中国人を日本に帰化させて内部から日本を崩壊させようと目論んでいるのではないか。丁度満州国が中国人の大量の難民流入で崩壊して行ったように。いくら日本が人手不足や少子化で困ることになると言っても、それに付け込んで、毒をオブラートに包みこむことだけは避けなければならない。

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080505AT3S0201E04052008.html

後の祭りにならないように、国民はしっかりと福田政権の政治を監視しなければならない。しまったと思ってもそれは取り返しがつかないのである。

 

 

同じ太平洋に2分割統治論の話であるが、中国の行動計画が時系的にまとめてあるので、小生のブログ「尖閣諸島に関する問題その2(57~59)」2012.10.2~10.4も載せるので、まとめの意味にもあると思うので是非参照願う。これで中国の日本占領の意図が今もなお健在である事をお解かり頂いたことと思い、このテーマのブログを終えよう。

 

この「海軍発展戦略」に言及する前に、この元中国国防大臣の遅浩田の「米国打倒・日本殲滅」論

について、年代順に簡単におさらいしてみよう。

 

(1)第一列島線第二列島線(1982,1993)

1982に中国国家主席鄧小平は、自国防衛の考え方とそれに伴う中国人民解放軍の近代化計画をまとめさせた。Wikipediaによれば、これをまとめたのは中国人民解放軍海軍司令官劉華清だと言う。1991.12.25ソ連が崩壊している。このため中国は、ソ連に対する備えから開放されることになる。当然中国は台湾開放へと目を向けたのである。人民解放軍の仮想敵国が、ソ連から(台湾を支援する)米国に変わったのである。そして1993年に李鵬首相(1988~1998年)は「海洋権益重視」を打ち出した。そして中国海軍の近代化に取り掛かる。それが「海軍発展戦略」である。その中でこの第一、第二列島線の概念(2010.6.28の年央雑感NO.6参照)が、防御ラインから攻撃ラインへと変貌していく。それが、「戦略的国境概念」である。

 

(2)戦略的国境概念の導入(1985年頃)

地理的国境は、国家の意志や総合力で変える事が出来る。それが「戦略的国境」概念である。そしてそれを維持すれば、それが新しい「地理的国境」となる。この戦略的国境を維持する手段が軍事力である。簡単に言ってしまえば、軍事力を駆使して自国の国境は任意に拡大できる、と言うことである。中国は国策として、侵略で国境を拡大させる、と宣言しているのである。だから南シナ海尖閣諸島を侵略しているのである。(2009.9.10尖閣諸島問題NO.125参照

 

(3)海軍発展戦略を発表(1986)

中国はこの戦略で、正式に「航空母艦」の保有を公表した。この頃人民解放軍近代化の第一段階が完了して、百万人の兵員の削減を実行している。大陸間弾道弾も完成させており、原子力潜水艦の外洋航海、潜水艦発射ミサイルの発射実験も成功している。そして中国は着々と覇権を成就させようとしている。(2009.9.10尖閣諸島問題NO.125参照

 

(4)領海法の制定(1992)

中国はこの覇権を成就させるために、国内法の制定に乗り出す。「領海法」の制定である。その中では、中国は台湾や南シナ海東シナ海の各諸島(南沙諸島尖閣諸島など)の領有権を一方的に宣言したのである。そしてその地域の防衛する権利は、中国人民解放軍が持つと主張したのである。(2008.6.10の中国覇権主義NO.6参照

 

(5)李鵬の「日本消滅」発言(1995)

なぜ李鵬がそんな発言をするのか不思議に思っていた。単に、中華帝国の思想からそう言っているのかとも思っていたが、もっと深い意味がありそうな感じがする。中国共産党に奉仕させるために日本を思うように使う(日本開放第二期工作要綱戦争が正に我々に向ってやって来る 参照)ために、日本を中国に併合する意図があるのではないか、と思っていたが、しかしながらそれ以上の意味がありそうだ。

 

李鵬の「日本消滅」発言は、日本併合と言う以上に遅浩田の言うように「米国打倒・日本殲滅」という発想なのである。それが「日本消滅」だったのである。なぜ李鵬がこんなことを言えるのか。中国共産党は本気で「米国打倒・日本殲滅」に取組んでいる証拠なのであろう。

 

しかし李鵬は、その様にいえるだけの吃驚するほどの組織に属しているのだと言う。

 

よく陰の世界政府だとか、フリーメーソンだとかイルミナティだとか言われている事を聞くが、李鵬は中国におけるその組織の一員ではないか、というものである。李鵬は、それほどの大物なのである。その李鵬が”日本潰し”を計画していると言うのだ。

 

下記のURLを参照願いたい。ここでは李鵬発言は1994年としている。

「日本を消滅」を予言した李鵬の正体     2005年9月27日(火)」

http://www.h2.dion.ne.jp/~apo.2012/tsubuyaki050927.html

 

また李鵬発言の内容については、

 

先に紹介した「★総本宮★ HEX大社 2011-02-09 19:48:01 http://ameblo.jp/hex-6/archive1-201102.html」を参照のこと。当ブログについては下記を参照のこと。

2009.2.27バラク・フセインオバマ大統領NO.272009.3.16尖閣諸島問題NO.1などを参照

 

(6)中国海軍高官の太平洋2分割統治論(2007/5)


先ず次の記事をご一読願う。

(続く)