次世代エコカー・本命は?(44)

次の100年は水素燃料の時代となる」と、Senior Vice PresidentToyota M Sales , USA)のBob Carter氏 は、2015.1.5(米国時間)の国際家電ショー「2015 Internationl Consumer Electronic Show(CES),1/6~9」にあわせて開始前日に述べている。確かに燃料電池の普及にはかなりの時間が必要となろう。そのため少しでも水素社会の到来を早めるために、トヨタがもっている燃料電池関係の特許を公開すると発表している。まあトヨタとしても、FCVの普及については必死なのである。これほど必死になっていると言う事は、トヨタZEV対応車はこのFCVだけなのかとも勘ぐってしまう。燃料電池車「ミライ」の量がある程度捌けて、コストダウンも図らなければならないのは確かだが、思い切った手を打ったものだとも思う。たしかトヨタは小型のEVも開発していた筈だが、ZEV規制に対してはFCVのみで対応するのか、(我々には計り知れない)遠大な深謀遠慮があるとも思えないのだが、それだけの数が捌けると言う自身があるのかな。

 

 

太っ腹!? トヨタ燃料電池関連の特許実施権を無償提供する狙いとは?

 

2015/01/06 11:33 by 塚田勝弘

世界初の市販燃料電池車(以下、FCV)である「MIRAI」を発売したトヨタ箱根駅伝でもその姿を見た方も多いと思います。

FCVはまだ高額な車両価格をはじめ、水素ステーションの整備など課題も多いのは間違いありません。それでもトヨタは、FCVをいち早く市販化することで水素社会実現に向けてモビリティ分野で貢献するという意気込みを示しています。 MIRAI_06-618x463    H s5nk

 

16(日本時間)トヨタは「FCVの普及に向けた取り組みの一環として、同社が単独で保有している世界で約5,680件の燃料電池関連の特許(審査継続中を含む)の実施権を無償で提供する」と発表しました。

テスラEV関連の特許を開放するというニュースを思い起こさせますが、今回の発表は「FCV導入初期段階においては普及を優先し、開発・市場導入を進める自動車メーカーや水素ステーション整備を進めるエネルギー会社などと協調した取り組みが重要であるとの考えに基づくもの」としています。 MIRAI_05-618x463

労力と時間をかけて苦労して取得し、また大企業に不可欠であるはずの特許の「特許実施権無償提供」に踏み切るトヨタFCV普及にかける意気込みのほどがうかがえます。

具体的な内容としては、燃料電池スタック1,970)、高圧水素タンク290)、燃料電池システム制御3,350)といったFCVの開発・生産の根幹となる燃料電池システム関連を活用してFCVの製造、販売を実施する場合は、市場導入初期(2020年末までを想定)の特許実施権を無償化MIRAI_03-300x199

また、水素供給、製造といった水素ステーション関連の特許(70)に関しては、水素ステーションの早期普及に貢献するため、水素ステーションの設置、運営を行う際の特許実施権は、期間を限定せずに無償とするとのこと。

これらの特許実施は、特許実施権の提供を受ける場合の通常の手続きと同様、トヨタに申込をして、具体的な実施条件などについて個別協議の上で契約書を締結する予定だそうです。

EVと比べられることの多いFCVですが、EV航続可能距離充電時間の長さなど、FCVは車両価格インフラ整備などそれぞれ課題を抱えています。今回のトヨタの決断によりどれだけFCVの普及に貢献できるか注目です。

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http://clicccar.com/2015/01/06/285465/2/

 

 昨年テスラも自身の持つEVの特許を開放したのであるが、テスラの特許はそれほど真新しいものはなかったようでたいした物ではなかったとVWは言ってる様であるが、トヨタ燃料電池に関する特許は、反対に新しすぎて他の自動車メーカーは直ぐには使う事が出来ないのではないのかな、などと考えてもしまう。まあ何はともあれ、トヨタFCVに関する特許を使用するのであれば、使用条件などに関するきちんとした契約書取り交わす必要があるとしている。まあ当たり前の事ではあるが。

(続く)