3.その他について
その他にも「冷暖房をつけて走行距離が縮まっても困らないケースがある」や「充電器渋滞は台数が増えるので一般的ではない」といった説にも正直疑問が残る。
はっきり言ってテスラのようにリーフやアイミーブと比べ圧倒的に走行可能距離が長く、充電の規格が違う車なら冷暖房をつけても気にならないだろうし、充電器渋滞には巻き込まれないはずだ。
だが、私がこの半年間さまざまな場所を巡った充電器で待ちが発生している頻度は体感だがサービスエリアで9割、道の駅で6割、ショッピングモールで8割程度とかなり高かった。これから充電器が増えてもそれに伴って電気自動車やPHEVが増えれば、この渋滞は収まらないだろう。
そもそもテスラは確かに電気自動車ではあるものの、現状リーフやアイミーブなどの一般的な電気自動車とは用途がかなり違ってくるため、一緒にしてはいけない気がするのだが……。
・購入時はよく検討を
それでも電気自動車を購入したいという人は、メーカーのホームページにある航続可能距離などを鵜呑みにせず、きちんとディーラーに話を聞いてから購入したほうがいいだろう。少なくとも「ガソリン車とほぼ同じように使える」ことは絶対に無い。
特に「燃費の節約」のためだけに電気自動車を選ぶのはほぼ後悔すると言っても過言ではないだろう。EVのスムーズな走りを体感したいという人はプラグインハイブリッドカーが良い選択肢だと思う。
私のお話した内容とEVsmartさんのブログどちらの内容が現実的だと思うかは読者の皆さんの判断になると思うが、電気自動車を購入するときはガソリン車を買い替えるときよりもじっくりと考えてからにすることをおススメするぞ。
参考リンク:EVsmartブログ
執筆:なかの
Photo:RocketNews24. (http://rocketnews24.com/)
http://news.livedoor.com/article/detail/9474146/
この「電気自動車は買ってはダメ-(A)」と言うブログは結構真っ当な事を言っていると思うが、対象となっていた「充電スポット検索アプリ『EVsmart』チームのブログ-(B)」の内容を簡単に下記しよう。
(1)、電気自動車での長距離(100km以上)走行するケースは、わずかの0.6%なので、その僅かなケースに掛かる費用を高額だと言うのはおかしい。自宅で充電すれば安く上がる。
(2)、EVの場合バッテリーを空にするまで乗る事はない。だから充電時間は通常一時間以下であろう。充電器渋滞の可能性もあるが、急速充電器の設置も増加しているので、影響は少ない。
(3)、EVの場合、エアコン利用は電気を消耗し走行可能距離も削られるが、寒い国のノルウェイでは電気自動車が大量に走っている。
・・・先に紹介した「第1回 ノルウェーはなぜ電気自動車普及に成功したのか」を参照のこと。まあこれは特殊なケースであろう。と言うよりもこうでもしないとEVの普及は難しい、と言う事。
(4)、充電器の雨ざらしは致し方ない。屋根を付けて欲しいものだが、Gas.スタンドだって屋根は無いケースもある。
(5)、EVの走行性能はスムーズで静かである。
まあこれだけでEVを推奨する気にはならないが。
(6)、走行距離の多い場合には、PureEVではなくてPHEVをお勧めする。
PHEVをEVの派生型としているが、これはガソリン車でないのかな。
と言ったところであるが、詳しくは下記を参照のこと。
ロケットニュース24さん「電気自動車は今は買い時ではない」への反論?
http://blog.evsmart.net/ev-news/rebuttal-rn24/
又この上記のブログが問題としている「ロケットニュース24」の元のブログ-(C)の概略も下記しよう。
【コラム】電気自動車は今は買い時ではない / ガソリン車のほうが圧倒的にいい理由とは (ROCKET NEWS24)
ガソリン車のほうが何故良いのか。
①、充電費用が有料化となりつつあり、しかも高い。イオンでは急速充電で1回30分300円だ。
②、充電時間が長い。自宅充電では満充電に9時間、急速充電でも80%で30分も掛かる。
③、エアコン使用はバッテリーを消耗する。航続距離が削られる。
④、充電器渋滞が発生してくる。輸入EVも増え、渋滞が懸念されるし、現に起きている。
⑤、充電器の無いところへは行く事ができない。先ずキャンプ゜は無理だ。
⑥、雨天の充電では雨ざらしとなる可能性が大である。
セカンドカーでもガソリン車を推薦するが、PHEVでもよいかも。
http://rocketnews24.com/2014/11/10/506919/
まあ何はともあれもし疑問点でもあれは、夫々のブログのURLを添付しておいたのでそちらを参照して確認願いたいが、事の起こりはA・B・Cの順ではなくて、その反対のC→B→Aの時系列順であることはお解りの事と思う。
そしてテスラのモデルSにも言及していたが、これはいわゆるエコカーの範疇に入れるにはふさわしくない高価な贅沢車であり、FCVに対してイーロン・マスクの言う「馬鹿電池」に対して、あまりにも高価でありすぎるので、小生は「頓馬自動車」と呼んでいる。沢山バッテリーを乗せれば、遠くまで走れるのは当たり前、これでリーズナブルに経済的であればよいのだが、馬鹿高い贅沢車となっている。
いずれにしても、EVの航続距離の短さや充電時間の長さ、更にはバッテリーの劣化問題などは致命的な欠陥であると言っても良いものであろう。だからその範囲での使い勝手で収まるような使用であれば、EVはこの上ない環境対応車であることには変わりない、と言うことも事実ではある。
FCVはこれらのBatteryの欠陥3項目を克服しているので、次世代のエコカーであると言う素質を持ち合わせていることは、紛れもない事実であるのだが、いわゆる水素社会の実現には時間を必要とすると同じように、電気自動車にはバッテリーの技術革新が必須の事項なのである。
次の記事は2次電池についての全方位的なまとめ記事のようであるが、リチウムイオン電池もまだ目鼻はついていない様だ。
(続く)