同社は「MQB」停滞の主要因であるドイツ本国の高い人件費を抑制すべく、内製部品の投資を凍結、外部調達に切替えてコストダウンを図る動きを見せており、日本の部品メーカーにも安値による部品調達の打診が続々と舞い込んでいるそう。

 

トヨタVWと同様に設計共通化手法「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」 による開発効率向上活動に2012から取組んでおり、次期プリウスへの適用を目指しています。
(下記の 「 トヨタが「TNGA」と銘打つ車両設計改革の狙いとは? 」を参照のこと。)

TOYOTA_PRIUS

同社は翌年4月、「TNGA」の強化に向け、「TNGA企画部」と「商品・事業企画部」を新設。

社内統制の体系も見直して外部環境を先読みしながら、開発能力、収益目標、商品投入タイミングを見定めて中長期のラインナップを決定。

VW_Golf

今後両社が推進する設計共通化活動「TNGA」と「MQB」は発注先偏向の可能性など、膨大な裾野企業の将来を大きく左右するだけに購買政策も重要な要素に。

トヨタとそれを追うVWのどちらに最終的に軍配が上がるかはまさに「組織力」による勝負になって行くものと予想されます。

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Avanti Yasunori

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さてVWMQBから横道にそれてしまったが、FCVの話に戻そう。トヨタ2018ZEV規制もあり、FCVの普及には本気だ。ボチボチと水素ステーションも営業を始めているようだが、まだ本当にボチボチだ。今のところ全国で稼働中の水素ステーション19箇所と次の記事には書かれているが、5月中旬には愛知県日進市に地元企業の東邦ガスLPG天然ガスやガソリンを販売している施設に水素ステーションを併設し、開業すると2015.4.20に発表しているので、そのうちには20箇所となるようだ。


今のところトヨタFCV「ミライ」の年間生産計画をたったの700台ほどでスタートしたが、予想に反して注文が多く現在生産能力増強に必死に取り掛かっている。なんといっても2017年の秋からは、トヨタはこの「ミライ」を年間3.000台以上カリフォルニア州で売らなければならない。だからトヨタも「ミライ」も本気なのだ。

 

ミライを走らせて感じたトヨタの水素へのホンキ度【TOYOTA MIRAI試乗】

2015/04/15 19:28 by 編集長 小林和久

先日2015.4.13東京芝公園にあるイワタニ水素ステーション開所式には安倍首相も訪れ、日本にとって国を挙げてのエネルギーの方向性水素であるという印象を強めている印象です。

 

安倍総理あいさつの抜粋
「 安倍内閣の下で規制を一挙に改革し、世界で最初に、燃料電池車と水素ステーションの商業化が実現しました。それから一年足らずに、全国76箇所で水素ステーションを整備することが決まりました。世界にも類のないスピードと規模で水素エネルギーのインフラ整備が動き出しています。間違いなく、日本は水素エネルギー革命のフロントランナーとなったと言っても良いと思います。」http://www.kantei.go.jp/jp/97_abe/actions/201504/13iwatani.html

 

TOYOTA_MIRAI_1

といっても、まだまだ稼働中の水素ステーション全国19カ所トヨタ・ミライの生産は年間700から2000台、3000台に増やされるとアナウンスされていますが、いま注文しても手元に届くのは3年後とも予想されています。いわゆる普通の人が水素をエネルギー源とする燃料電池自動車に乗るのはまだまださきのこと、ミライもとりあえず出してみて世の中にアピールするためのクルマであるんじゃない?と思っているかたも多いことでしょう。

TOYOTA_MIRAI_42

ところが、今回実際に試乗してみて、このクルマは本気なんだ、ということが伝わってきました。
(続く)