そんな八重樫を三菱自動車は、特別調査委員会の委員として選任した。まさに打ってつけの人事であろうが、三菱自が八重樫らを自由に働かせることが出来るかどうかで、この調査委員会の果実も違ったものとなってしまうであろう。まあ普通の会社なら、自己修正能力が備わっている筈なので問題ないのだが、他人に頼らなければ修正できないと言う事は、三菱自動車はまったく会社の体をなしていないと思われても仕方ないであろう。
だからもう一人企業マネジメントの専門家も特別調査委員会のメンバーに加えるべきではないのかな、と小生には感じられる。車、管理、法律と言う3機能の専門家が揃わないとこの問題の原因究明、再発防止には結びつかないのではないのか、と思えるのである。それから、当然当事者側からも一人会社の内情に詳しい者も加えることが大切ではないのかな。弁護士ばかり3人も雁首を揃えていても、自己満足に過ぎないことに終わってしまわないのかと、勘ぐりたくもなる。委員会の枠が4人なら、弁護士1人を当事者側の人間に置き換えることが必要ではないのかな。
何はともあれ、特別調査委員会の活動状況やその果実は、やってみないことには今はわからない、と言う事である。トヨタ・スズキの提携交渉の成り行きと共に、見守るしかない。
しかし燃費が良い(?)と思ってその軽自動車を購入した顧客にとっては、まことに迷惑千万なことである。人によっては憤懣やるかたないことと思われるが、何らかの補償が必要となる。
該当の軽自動車は2013年5月から生産されている。三菱自などの案内によると、その車を2016年4月21日まで使用していた顧客が対象となり、一台10万円を支払うと言う。それ以外の顧客には(大雑把に言って)使用年数に1万円を乗じた額を補償すると言う。
詳しくは次の日産の案内(一部省略あり)を照会願いたい。(補償内容は2016年6月17日 発表)
デイズ」「デイズ ルークス」の新届出燃費値/補償内容について
補償内容
対象となる |
「デイズ」または「デイズ ルークス」を2016年4月21日までにご使用いただいていたお客さま |
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補償の内容 |
<お支払い金額(1台あたり)>
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お支払い金額の |
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その他 |
新届出燃費値と旧届出燃費値との差異により、ご購入時の減税ランクに差が生じ、追加納税義務が発生した場合は、 |
なお、補償の具体的な手続きにつきましては、2016年7月下旬を目途に、ダイレクトメールや当社ホームページ等にてご案内予定ですので、
今しばらくお待ちくださいますようお願いいたします。
【本件に関するお問い合わせ専用窓口】
補償お支払い事務局コールセンター
0120-230-345 *(年末年始を除く)受付時間 9:00~17:00
*2016年8月31日までは9:00~20:00
新届出燃費値
燃費差異gradelist_01
http://www.nissan.co.jp/TOP/ANNOUNCE/160623.html
燃費が変わる(悪くなる)ことによって、ガソリン代の他に自動車取得税や重量税にも影響する。燃費をよくしたことにより少ない税金しか支払っていないことになり、本来は悪い燃費なので追加の税金支払いが生ずることになる。これらは三菱自が直接税務署に支払うことになるので、顧客に関係するのは燃料代だけとなるのだが。
しかしこの数字を見るとかなりの燃費偽装を行っていたことになる。この数字を見ると、おおよそ10%から20%近くもサバを読んでいたことになる。
こんなことが世に通る筈がない。罰(バチ)が当たるのは当然である。
車種 実燃費 偽装燃費 差異(サバ読み)
A 23.6km/L 26.0km/L +10.12%
B 25.8 30.4 +17.83%
C 22.2 26.6 +19.82%
D 21.8 25.0 +14.68%
(続く)