グーグルの自動運転車が公道を走れる州は、Wikipediaによれば、ネバダ州、フロリダ州、カリフォルニア州、そして自動運転技術開発センターを設立すると2016.5.25に発表したミシガン州の四つの州だと言う。
しかしグーグルが走行試験を行ってきた州は、ミシガン、カリフォルニア州の他に、ワシントン州カークランド、テキサス州オースティン、アリゾナ州フェニックスであるとする記述もあるので、いわゆる自動運転車が一般的に走ることが出来ることが許可されている州と走行実験として走行できると言う事には、違いがあるのであろう。
グーグルはもともとトヨタと提携したかったようだがトヨタが引っ込み思案でまとまらなかったので、結局は2016.5.3にグーグル(の持ち株会社のアルファベット)が、FCA(Fiat Chrysler Automobiles)と自動運転車の開発で提携すると発表している。それによるとクライスラーのHVミニバンの「パシフィカ」を100台、自動運転車に改造して公道走行実験を実施すると言う。
グーグル、FCAと提携 自動運転の実験車を開発
- 2016/5/5 0:48
【シリコンバレー=小川義也】米グーグルの持ち株会社アルファベットが自動運転車の開発で、欧米自動車大手のフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)との提携を決めた。実験車両の共同開発にとどまるとはいえ、完成車メーカーとの提携は生産能力を持たないグーグルにとって欠かせない条件の一つ。2009年にスタートした自動運転車の開発プロジェクトは、事業化に向けまた一歩前進する。
FCAはミニバンの「パシフィカ」をグーグルに提供する(FCA提供)
グーグルが自動運転車の開発で、完成車メーカーと提携するのは初めて。ただFCAとの提携は独占的なものではなく、他の自動車メーカーと提携する可能性もある。
両社が(2016.5.)3日発表した提携内容によると、FCAは年内にクライスラーの最新型ハイブリッドミニバン「パシフィカ」100台を提供。自動運転システムを搭載するために必要な車両の改造にも協力する。
グーグルは現在、市販されているトヨタ自動車の「レクサスRX450h」を自ら改造した実験車両と、自社設計した2人乗りのプロトタイプ合計70台を保有。米国の4都市で累計150万マイル(約240万キロ)の公道走行実験を重ねてきた。
FCAとの提携で実験車両の数を一気に2倍以上に増やす。グーグルの自動運転車開発プロジェクトを率いるジョン・クラフチック氏は「FCAの技術者と密接に連携することで、完全自動運転車の開発に向けた取り組みを加速する」と語る。
今回の提携が自動運転車の量産を視野に入れたものかどうかについては、両社ともコメントしていない。ただ、グーグルはかねて「自社で生産するつもりはない」と公言している。実験車両の共同開発がうまくいけば、FCAとの提携を市販車の開発・生産に拡大する可能性はある。
グーグルは20年前後を見込む自動運転車の実用化をにらみ、環境整備にも乗り出している。先月(2016.4.)26日には米フォード・モーター、米ウーバーテクノロジーズなど4社と自動運転車の普及団体を設立。米運輸省高速道路交通安全局(NHTSA)の前局長を顧問に迎え、規制当局に全米共通の安全基準作りを働きかけている。FCAが同団体に加わり、歩調を合わせる可能性もありそうだ。
自動運転の技術開発でFCAは目立たない存在だった。技術力が乏しいからこそグーグルと組みやすかったともいえる。
ゼネラル・モーターズ(GM)やトヨタ自動車などは今のところ、グーグルとは一定の距離を置く。ただ自動運転車開発レースで“大穴”ともいえるFCAがグーグルと組み一気にトップランナーに躍り出ると、各社も対応策を打ち出さざるを得なくなりそうだ。FCAの動きが「呼び水」となりグーグルと組む動きが広がるかが今後の注目点だ。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM04H1H_U6A500C1FF1000/
「先月26日には米フォード・モーター、米ウーバーテクノロジーズなど4社と自動運転車の普及団体を設立。」に言及されている普及団体に関するニュースを、参考に次に紹介するがそれには4社ではなくて5社となっている。
5社とは、「グーグル、フォード、ウーバー、リフト、ボルボ」である。上記の4社の記事は5月のもので、これから紹介する記事は4月のものであるので、ひょっとしたらボルボが抜けて4社になったのかも知れないが、7月に出た記事にも5社とあるので、5社が正しいのであろう。
(http://autos.goo.ne.jp/car-i/articles/Qhtz1 2016.7.8 を参照のこと。)
この記事にはグーグルの設計した2人乗りのプロトタイプの自動運転車の写真も載っているので、先に紹介した「レクサスRX450h」とこの「プロトタイプ車」の2車に、クライスラーの「パシフィカHV」が加わることになる。
(続く)