日本近代化の流れ(24)

何はともあれ、シフはユダヤ系アメリカ人としてロシアにおけるボグロムを止めさせたかったことは確かではあるが、金貸しは彼の商売でもあった。日本はシフから調達した資金で、彼らの企業から武器、弾薬、戦艦などを購入して、ロシアと戦い勝ち抜くことが出来たのであった。だから「かつてわが国はヤコブ・シフ氏にたいへんお世話になりました」と言う事は、紛れまない事実ではあるが、彼らにとってもとても良い商売であった。事実ロスチャイルドはロシアのボルシェビキにも融資していたと言うし、その後のソ連にもそれなりの融資をしていたことも事実である。

 

更にはアメリカのユダヤ系商売人たちは、中国に進出したくて手ぐすねを引いていた様だ。しかしその当時としては中国での進出の余地のある場所は、満州しか残っていなかった。だからロシアが、日本との戦争に勝利して満州を押さえてしまうことは、困るのである。日本が勝てば、何とか満州に潜り込める余地が出てくる、と考えていたのである。

 

日本は小さな国である、そのうちに膨大な戦費の借金に首が回らなくなるので、その時には何とかして満州利権を手に入れてしまおう、と国家レベルで考えていたのである。だから日露講和談判では、アメリカのセオドア・ルーズベルトは戦争賠償金を払わせないようにして、講和談判をまとめたのである。

 

そしてアメリカの鉄道王・ハリマンが、日本に鉄道での共同事業を提案してきたのである。日本政府としてはこの話に積極的に乗ったのであるが、この話を聞いた小村寿太郎の大反対でこの話を葬り去ったのである。

 

そのためアメリカはその後清国や蒋介石をして、日本の満州統治にあらゆる手段を講じて邪魔建てしてきたのである。南満州鉄道に並行して鉄道を作らない、と言う取り決めがあったにも拘らず平行線を作り出したのはアメリカによるアメリカの資本での策略であった。満州での日本人殺害や暴動も、もとを糺(ただ、問い調べる)せばこの策略に行き着く。支那事変で日本軍を悩ませたフライング・タイガースは、アメリカの正規軍の航空隊の参戦であった。だから日本が真っ先に真珠湾を奇襲攻撃したことから、この戦争は始まったと言う事は間違いである。既にアメリカは日本に参戦していたのである。

 

このようにして、シフたちユダヤ系アメリカの商売人達は、日露戦争後も、日本を巻き込んだ戦争を利用して濡れ手に粟の儲けを懐にしまい込むことが出来たのである。

 

だからシフは、明治天皇より最高勲章の旭日大綬章(きょくじつだいじゅしょう)を贈られているが、今思えばその下の旭日重光章でもよかったのではないのかな。ユダヤ系アメリカ人であったシフは、日本のために資金調達をしたものではないのであり、一つは金儲けの商売のためとボグロムを防ぐためだけに、日本をけしかけてロシアと戦争をさせたものであった。

 

そうはいっても日本にとっては、ロシアの極東への進出は死活問題であったことは、確かな事であった。

 

ちなみにボクロムを遂行したニコライ二世とその一族は、革命勢力により殺されたとされているが、事実は異なっている。何も一族郎党皆殺しにしなくてもよいのではと感じたものだが、「ロシア革命の翌年1918年7月、イルミナティ・ユダヤの銀行家ジェイコブ・シフは米外交チャンネルを通して
ロシアのボルシェベキ に直接命令を送り、皇帝ニコラス二世とその家族を葬り去った。」ものであった。

 

ここら辺の話は、

 

日露戦争 影の立役者「ジェイコブ・シフ」とロスチャイルドの思惑http://ameblo.jp/deathplaymate/entry-10964759265.html) や

 

【歴史シリーズ3】満州をめぐる日本と米国

http://ameblo.jp/deathplaymate/entry-10608118580.html

 

を参照しているので、ぜひそちらもご参照願う。

 

なお、小生のブログ「日韓併合100年」(2010.12.8,NO.37~)なども参照願う。

(続く)