続続・次世代エコカー・本命は?(42)

まあ「ノートe-POWER」では大当りしているが、技術的には並のものでそう大したものではないのでしょう。いわゆるシリーズ式ハイブリッドと言う既存のものである。「電気自動車のまったく新しいカタチ」と言っているが、CO2を排出しない何らかの技術であればよいのだが、これはまだそこまでいっていないし、何も新しいものでもない。この宣伝に踊らされて一般人が、かなり買っているので大当りということになっているが、日産としては本当の新技術として大当りを切望しているのではないのかな、と小生には感ずるのである。

 

これが、その「セレナ」に搭載した「プロパイロット」と言う自動運転技術なのであろう。

 

そのために敢えて「セレナ」と言う一般大衆車であるミニバンに、この高級な自動運転技術(実際には運転支援技術であるが)を搭載したものであろう。

 

またこれが大当たりしたのである。

 

販売台数でみると、1月は11,179台で2位、2月は10,983台で5位、3月は14,577台で6位と、大健闘している。このため1月は(先にも述べたが)1,2位と日産車が占めて32年ぶりの快挙となっている。

 

そのため日産としては、早々に海外展開も検討されているようで、イギリスのサンダーランド工場で生産されている「クロスオーバーSUV・QASHQAIキャシュカイ」に搭載されると言う。「ニューモデルマガジンX」の4月号によると、既に欧州ではそのことが予告されており、テストカーもカモフラージュされてはいるが、試験走行している姿も捉えられている。今年の10月に発表されるのではないか、ということだ。

 

なお日本ではこのセレナにあの「e-POWER」を載せる話もあるようで、日産にしてみればなかなか楽しみなのではないのかな。

 

さて先行車追従機能車線維持支援システムの2つの機能は、高速道路の単一車線において、時速30100キロの範囲内でしか機能しないようにしているらしい。即ち現状では、道路上の白線がしっかり引かれていて、各車がそれほど複雑な動きをしない高速道路の単一車線でしか機能しないようにしているということのようだ。

 

日産によれば、

当初は高速道路の単一車線での利用に限るが、2018年には複数車線2020年には交差点など市街地にも利用範囲を広げる、と言っている。いわゆる完全(に近いよう)な自動運転と言う物は、2020年には利用できるようになるということだ。あと3年もすれば完全な(?)自動運転が実現されるということなのか。素晴らしい世になる半面、ますますクルマ離れが進むことも考えられるが、何はともあれこれからが楽しみだ。と同時に、トヨタ豊田章男社長にとっては、針の筵に座っているような感じではないのかな。FCV「ミライ」で燃料電池車世界初の称号は得ているが、電気自動車EVはまだ持っていない。

 

欧米などでは、その電気自動車EVが一世を風靡しだしている。今のところトヨタは切歯扼腕だ。しかもFCVもそれほど流行らなくなっている。

 

ホンダがリース販売とケチな売り方をしているし、肝心な日産が直接水素を使うFCVから距離を置きだしたからだ。

 

 

日産、バイオ燃料で走るFCV開発へ 水素ステ不要 20年市販目指す

20160614日 06:51フジサンケイビジネスアイ

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日産の市販EV「リーフ」。新たにバイオ燃料FCV試作車も今夏に公開予定で、エコカー戦略を加速する(ブルームバーグ)   



 日産自動車は14日、サトウキビなどからつくるバイオ燃料で発電してモーターを駆動させる燃料電池車(FCV)を開発すると発表した。バイオ燃料を使うことで環境に負荷をかけず、水素ステーションの制約を解消する発電効率の高い燃料電池を使い、電気自動車(EV)並みに車両価格を引き下げる見込みだ。今夏にも試作車を公開し、2020年の市販を目指す。

 日産はEVを環境対応車戦略の中核に据える。坂本秀行副社長は同日の記者会見で、「EVの苦手とする車体の重い大型車や長距離走行が必要な車種に搭載したい」と述べた。

 FCVは水素と酸素を化学反応させて発電し、走行時に二酸化炭素(CO2)を排出しない究極のエコカーとされる。トヨタ自動車14年12月に初の量産FCV「ミライ」を発売し、ホンダ今年2016年)3月リース販売を始めた。

 トヨタやホンダは水素をタンクに充填(じゅうてん)するが、日産は車内でバイオ燃料を化学反応させて水素をつくる仕組みを採用。水素をつくる際にCO2は発生するが、成長過程でCO2を吸収する植物由来の燃料を使うことで相殺できるという。

 南米などはバイオ燃料が給油所で補給できるため入手しやすい。国内では流通していないが、水素ステーションのようなインフラ整備は必要がない

 また、高温で作動する高効率の燃料電池システムを採用。1回の燃料補給で600キロ以上走ることができるうえ、低温で作動する現行のシステムに必要な白金など触媒が不要になる。

 トヨタやホンダのFCVは希望小売価格が700万円以上するが、触媒や高圧の水素タンクなど高価格な部品を省く設計にすることで「20年にはEVに近い価格まで引き下げられる」(坂本氏)。高効率の燃料電池は激しい温度の上下による部品の耐久性や、作動までに時間がかかる課題がある。日産は大学などと連携して対策を検討し、市販を実現する考えだ。

 自動車各社は次世代エコカー開発にしのぎを削っており、これまで日産はEVを中心に据えてきた。ただ、これまで急速に販売を伸ばすには至っていない。一方のトヨタやホンダは水素燃料のFCVで先行。日産としては今後もEVをメインにしつつ、新たな方式の燃料電池車も投入することで全方位戦略を進める考えだ。

 海外では独フォルクスワーゲンが電動化にかじを切り、ダイムラーもEVとともに17年に燃料電池車を発売することをこのほど発表した。EV勢では米テスラや中国の新興メーカーなども加わり、次世代エコカー開発競争はさらに激しさを増すことになる。

http://www.sankeibiz.jp/business/news/160615/bsa1606150500001-n3.htm

 

 

バイオ燃料を現状のガソリンタンク(?)に入れるだけで(それだけではないとは思うが)、高圧水素タンク水素スタンドもしかも白金も不要で、FCVが走るということはとてもメリットではないのかな。

(続く)