続続・次世代エコカー・本命は?(44)

すぐに発売となるのではなく、まあ2020年に市販予定だと言うので、それなりに解決すべき課題も多いのではないのかな。水素は水の電気分解である意味無尽蔵に供給されるので、どちらがより普及するのか見ものである。

 

水素は再生可能エネルギーでの水の電気分解であれば、CO2フリーで生産が可能である。しかもある意味無尽蔵にそれが可能であるので、夢の資源となるものである。

 

まあエタノールから水素が作れるのであれば、それを水素スタンドに売ることもできるのであり、それもこれからの課題となろう。だたしエタノールの製造は、本体がカーボンニュートラルとはいえ、CO2を排出するので必ずしも地球にやさしいと言う物ではない。それを使う場合には、そのことを常に頭においておかなければならない。

 

 

そんな問題もあるが日産は、このシステムをひょっとしたら次期「リーフ」に載せて、航続距離を圧倒的に伸ばすことも検討しているかもしれない。

 

 

日産、バイオエタノールで走るFCV技術発表 20年に実用化へ

Business | 2016061420:31 JST

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 6月14日、日産自動車は、バイオエタノールを燃料とした新しい燃料電池車(FCV)の技術を発表した。4月撮影(2016年 ロイター/Yuya Shino/File Photo

(ロイター)

[横浜 14日 ロイター] - 日産自動車7201.T>は14日、バイオエタノールを燃料とした新しい燃料電池車(FCV)の技術を発表した。電気自動車(EV)の弱点である航続距離(1回のフル充電で走行できる距離)をガソリン車並みに伸ばし、EVでは難しい大型車両への展開に活かす。2020年ごろ商用車などでの実用化を目指す。

バイオエタノールはサトウキビやトウモロコシなど植物由来の資源(バイオマス)を発酵・蒸留して作るアルコール。南米やアジアなどで流通しており、ブラジルではガソリンスタンドで補給できる。植物が育つ段階で吸収する二酸化炭素(CO2)と、車として走行時に排出するCO2を相殺することで、大気中のCO2の増加をゼロに近づける狙いがある。

日産が発表した新しい燃料電池システム「eーバイオ・フューエルセル」は燃料と酸素の反応を利用する固体酸化物形燃料電池(SOFCSolid Oxide Fuel Cellを発電装置としたシステムで、SOFCで発電した電力をバッテリーに供給してモーターで駆動する。同社によると、自動車の動力源として車両に搭載するのは世界初。同社のEV「リーフ」の航続距離は最大280キロだが、新技術では約800キロを目指す。

日産の坂本秀行副社長は、新技術は同社が注力している「EV戦略の一部」との位置づけとし、「EVが苦手な重いSUV(スポーツ用多目的車)、ピックアップトラック、商用トラックなどに拡大できる余地がある」と述べた。

トヨタ自動車7203.T>やホンダ<7267.T>が実用化しているFCVでは水素を燃料にしているが、坂本副社長は「水素は製造する際のエネルギーやコストが非常に高く、インフラ投資も非常に必要」と指摘。一方、バイオエタノールは高額なインフラ投資や触媒に使う高価な希少金属が不要なため、「調達が簡単で、安全性が高くコストが低いのが最も大きなメリット」と語った。気体の水素に比べ、液体のエタノールの方がタンク容量も小さくて済むことから、車両のレイアウトもしやすいという。

日産も水素を燃料とするFCVの技術開発で独ダイムラーDAIGn.DE>や米フォード・モーターF.N>と提携しているが、坂本副社長は、実用化については「まだ十分話ができていない」といい、「どう製品化するかは個社の判断になる」と述べた。水素はコストや調達などの面でまだ不安定なため、日産としては「今すぐ商品化は考えていない」(同副社長)。ただ、水素の製造プロセスの技術革新の進展に備え、ダイムラーなどとの研究開発を続けるという。

*写真を追加しました。

(
白木真紀)

http://jp.reuters.com/article/nissan-idJPKCN0Z01B3

 

 

調達が簡単で、安全性が高くコストが低いのが最も大きなメリット」と、日産は見ているのでそのまま放っておくことはなかろう。日産にとっては、「EV戦略の一部」と言うよりも、「EV戦略そのもの」かも知れない。エタノールが得やすいブラジルで早速のプロトタイプを発表している。だから「リーフ」にも載せられないことはない。

 

 

日産、SOFCを発電装置とする世界初の燃料電池電気自動車プロトタイプを発表

2016080517:48

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マイナビニュース

 

日産自動車5日、バイオエタノールから発電した電気で走行する新しい燃料電池自動車のプロトタイプをブラジルで発表した。同プロトタイプに搭載した日産の新技術「e-Bio Fuel-Cell」は、エタノールの他にも天然ガスなどの多様な燃料と酸素との反応を利用して高効率に発電する固体酸化物型燃料電池(SOFC)を発電装置としたシステムで、自動車の動力源として車両に搭載するのは今回が世界初となる。

同プロトタイプは、100%電気自動車の多目的商用バン「e-NV200」に、100%エタノールを燃料とする発電装置(SOFC)を搭載した特別仕様車SOFCにより高効率に発生した電気が24kWhのバッテリーに蓄電され、600km以上の航続距離を実現する。日産によれば、ブラジルの一般道にて同プロトタイプを用いてフィールドテストを実施し、技術や車両の市場性などを検証の上「e-Bio Fuel-Cell」の更なる研究開発を行うとのこと。

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月に日産が研究開発を発表した「e-Bio Fuel-Cell」は、100%エタノールもしくはエタノール混合水を燃料とするため、クリーン、高効率、かつ燃料供給がし易いことが特徴の技術。サトウキビやコーンなど植物由来のエタノールを使う事で大気中のCO2の増加をゼロに近づけられる「カーボン・ニュートラル・サイクル」が実現することに加え、停車時からの走り出しの良さやきびきびした走りなど、バッテリーEVと同等のドライビングプレジャーやランニングコスト、そしてガソリン車並みの航続距離の実現が可能となっている。

さらには、エタノールの入手性の高さや、エタノール混合水の可燃性の低さにより、インフラの制約が少なく市場導入がしやすい技術と考えられている。

 

※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

http://news.mynavi.jp/news/2016/08/05/425/

 

 

しかも日産は電池離れも考えているようで、車載電池事業から撤退するようだ。しからば、「リーフ」などのEV用の車載電池はどこから手に入れようとするのか、と言う問題が惹起される。

(続く)