続続・次世代エコカー・本命は?(63)

このようにトヨタCO2の削減に努力をしているが、地道に進めてもらいたいものだ。あわててしまっては削減できるものも、削減できなくなってしまう。

 

所で話は変わるが、2017.6.17~18ルマン24hレースは、トヨタはまことに大慌てであった。3台もの最新鋭の「TS050ハイブリッド」が早々に故障や接触で2台がリタイアしてしまい、残る8号車は新開発の「モーター」と「バッテリー」に問題があり、2時間もピットでの缶詰め作業を強いられている。

 

今年もトヨタはついていない、「運」に突き放されてしまったようだ。

 

と言うよりも小生の感想では、いくら豊田章男社長が口酸っぱく「いいクルマを作ろうよ」と言っても、肝心な「技術」がついてこられないのではないのかな、と危惧せざるを得ないのだ。

 

今年のクルマTS050には自社開発の相当高性能のリチウムイオンバッテリーを積んでいたというが、これでは技術が泣いてしまう。小生にはその原因が何であるかは当然わからないが、これも何か技術的に欠けている所があるのではないかと感じられ、トヨタの技術的な低下を危惧せざるを得ないのだ。

 

去年などはトップでチェッカーフラッグを振られる3分前に、謎の停止をしてしまっている。これなども車にとって重大な機能を司る中枢の部品が故障したわけではなかったようで、しかしどんな部品でもそれほど重要なものではないがそれに関連する部品が故障すればクルマは動かなくなってしまうので、盲点と言えば盲点ではあるが、これなどもトヨタの技術の低下を示すものではないかと、小生には感じられてしまうのである。

 

そんな問題が今年も起こってしまった、と言う事だ。残念である。今年もトップはポルシェであった。

 

 

 

【ルマン24時間】トヨタ、わずか30分で2台リタイアの悲劇…各トラブル原因を発表

モータースポーツ/エンタメ モータースポーツ

2017618日(日) 1558

2017ルマン24時間レース

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WEC ルマン 24時間耐久レース 特別編集

2017年のルマン24時間レース。夜の走行時間帯に、トヨタ勢を襲った相次いだトラブルについて、TOYOTA GAZOO Racingが現地からの公式レポートで原因を明らかにした。

まず、悲劇の始まりはセバスチャン・ブエミアンソニー・デビッドソン中嶋一貴組の8号車TS050ハイブリッド』。スタートから7時間45分を迎えるところで、緊急ピットイン。フロント部分から白煙が上がり、消火器で消し止めるほどのものだった。チームによるとモーターとバッテリーに問題があり、その交換作業を実施。マシンを分解しないと交換できないため、作業に2時間を要してしまいトップから29周遅れとなってしまった。

その直後、コース上でのアクシデントに対応するためセーフティカーが導入。そこからレースが再開されるときに、可夢偉が乗る7号車だけ加速できないトラブルが発生。途中何度か止まりながらも、ピットを目指したがポルシェカーブ手前で息絶えてしまい、トップ快走からまさかのリタイアとなった。

そして悲劇は続き、トップに立ったNo.1ポルシェ「919ハイブリッド」を1周差で追いかけていた9号車だが、他クラスのマシンと接触し左リアタイヤがバースト。ちょうど1コーナーでアクシデントが起きたという不運もあり、ピットまで約13km走ってこなければいけない状態だった。

ドライバーを務めていたニコラス・ラピエールはスロー走行でピットを目指したが、ダメージは駆動系にまで及んでおり、一時は出火する場面もみられた。何度も止まっては、再び動き出すのを繰り返したがピットまで1km弱というところで、走行不可能に。こちらもリタイアを余儀なくされた。

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号車の可夢偉トヨタの公式レポートで「本当に悔しい。TS050ハイブリッドは絶好調で、我々は着実に後続との差を広げていました。セーフティカーが導入されたタイミングで給油のためのピットインを行い、セーフティカーが退出して再スタートが切られた直後、駆動力がかからない症状が発生してしまいました。何とかピットまで戻ろうと努力しましたが、不可能でした。このレースのためにハードワークを続け、これほど速いTS050ハイブリッドを仕上げてくれたチームスタッフの悲しみは察するに余り有るものです」とコメント。

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号車のラピエールも「信じられません。ストレートの終わりで減速をした時にLMP2カーに追突された影響で、リアタイヤがバーストしてしまいました。追突したドライバーも驚いたと思いますが、追突は事実です。チームのためにも走り続けたかったのですが、ピットまで戻れず、本当に残念な気持ちで一杯です」と、悔しさをにじませていた。

なお8号車は、一時総合50番手付近まで後退したが、現在は総合15番手まで挽回している。 《吉田 知弘》

 

https://response.jp/article/2017/06/18/296263.html

 

 

この可夢偉が乗る7号車クラッチのトラブルだった様で、ドライバー交代でピットにいた時に、他チームのドライバーが可夢偉に合図を送ったため、可夢偉クラッチをつなぎスタートしようとしたが、ピットレーンはまだ赤信号であった。チームの係員はあわてて無線でスタートを止めたが、2-3回ほど繰り返してしまったために、クラッチが擦り切れて(オーバーヒート)しまいクラッチが効かなくなってしまったのだ。このためコースに出たもののエンジンは回るものの、駆動力が伝わらずEV走行でピットまで戻ろうとしたが13kmサルテサーキットは長すぎた。バッテリーが上がってしまいピットまで戻れずに、リタイアとなってしまったと言う。

 

これなどもそれほどまでにクラッチも軽量化されていると言う事か。それほどクラッチは軟ヤワだったと言う事か。と言ったら酷なことかもしれないが、クラッチの品質レベルをどこに持ってゆくか、と言った品質管理の問題なのでしょう。

 

全般にトヨタの品質管理は弱体しているという証拠ではないのかな。

 

最後まで走った中嶋一貴組の8号車TS050ハイブリッド』のFRモーターから白煙が上がったと言う原因は何かは我々にはわからないが、これも何らかの部品の品質に問題があったことに起因しているのではないのかな。

 

9号車TS050ハイブリッド』だが、他クラスのマシンと接触し左リアタイヤがバーストしたと言う事であるが接触したというよりも、突っ込まなくてもいいところを突っ込んで、後ろから追突されたと言う事であった。これも相当の焦りの表れであろう。雰囲気的に落ち着いていればこんなことにはならなかった訳で、全般的に品質に対しての自信がなかったためではないのかな。

 

普通のトヨタなら富士スピードウェイなどを使って、昨年の24hの再現模擬レースなどを行い最終確認をするくらいの慎重さがあった筈であるが、どうなっているものやら。

 

ル・マン24トヨタ村田氏「勝てるクルマを作ったのに勝てなかった」

https://jp.motorsport.com/lemans/news/-マン24-トヨタ村田氏-勝てるクルマを作ったのに勝てなかった-920335/?s=1) などを参照されるとよい。

 

まあ、結局「勝てるクルマではなかった」と言う事でしょう、何かが欠けていた訳で、来年を期待しよう。

 

さて次に一寸寄り道をして、テスラのイーロン・マスクの挑戦に話題を移してみよう。

(続く)