前章でも触れたように、2015.12.12に「パリ協定」が採択され2016.11.4にそれが発効している。
これで(アメリカのトランプは抜けてしまったが)全世界が、地球の温暖化を防ぐためには、地球の気温上昇を産業革命以前よりも2℃未満に抑えることをしなければならなくなった訳だ。さもないと地球は(大袈裟に言うと)焼け焦げてしまいかねないのだ。そのためには地球上のCO2排出を、2050年までには、ゼロにしなければならないのである。
COP21の議長国であったフランスのローラン・ファビウス外相が、汗水たらしてまとめ上げたこの「パリ協定」を、実のあるものにしてゆかなければならないという自負が、フランスにはある。
従ってオランドから代わったフランス大統領のマクロンは、アメリカのトランプに対しても、地球温暖化対策では完全な主導権をとってCO2削減の進めてゆく必要があると考えている。アメリカのトランプに対しても、己の発言(パリ協定からの離脱)が間違っていたと言う事を、思い知らせる必要があると考えていたに違いない。
そんな時(2017.7.7~8)に、ドイツ・ハンブルグで「主要20か国・地域(G20)首脳会議」が開かれた。当然アメリカのトランプも出席する。このG20では、自由貿易と気候変動が主要議題(それに北朝鮮問題)となることは、当然の成り行きであった。
幸いにしてこの会議では、米国が離脱を決めた地球温暖化対策「パリ協定」履行では、アメリカを除く19か国・地域がまとまることが出来、アメリカなしでも行動が出来ることを示したものと見られている。
マクロン大統領は、ここぞとばかりに、「パリ協定」離脱を表明したアメリカのトランプに、気候問題を当て付ける必要があると考えたのではないのかな。
まあそれだけでもないのかも知れないがG20開催日前日に、フランスとしての二酸化炭素(CO2)排出削減の計画を発表したのだった。その柱の一つが、2040年までにガソリン車とディーゼル車などの走行時にCO2を排出する車の販売禁止すると言うものである。
フランスには、ルノーの電気自動車「ゾエZoe」と言うものがあるが、それほどは売れていないと言う。
2012年発売開始したZOEは、当初160kmしか走らなかったものだが210km、240kmと伸ばして、2016.4月には累計生産台数が5万台に達したと言う。2016.9月のパリモーターショーで発表された最新型は約400km近くは走ると言う。しかし実際には300kmも走れば御の字のようで、同種のバッテリーが次期日産リーフにも搭載されるのではないかと噂されている。日産はバッテリー会社を中国に売っ払うつもりなので、さもありなんと頷ける。
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ルノーの新型EV「ゾエ」の航続距離が400kmへ! 日産リーフはどうなる?
2016/10/17 22:13
実際の走行でも300kmは航続
ルノーが欧州市場においてコンパクトEVの「ZOE(ゾエ)」をマイナーチェンジ、発売した。最大の特徴は、大容量バッテリー「ZE40」の搭載により、航続距離が400km(NEDCモード=新欧州ドライビングサイクルモード)にまで延びたことだ。
ルノーによれば、実際の走行では300km程度になるというが、それでも現行型の日産リーフよりは航続距離が長くなりそうで、リーフが改良したあかつきには、同種のバッテリーの搭載が期待される。 ルノーゾエ
なお新型ゾエの標準グレードは「インテンス」で、16インチアルミホイールや電動格納式ドアミラーを装備。また、新型を機に登場した限定車「エディション・ワン」は、レザーシートやBOSEサウンドシステムなどの上級装備をプラス。ボディカラーはイットリウムグレーとなる。
http://getnavi.jp/vehicles/77190/
ルノーは2040年までにはあらゆる種類のEVを投入してくるのではないのかな。あらゆる種類と言うと大げさだが、中心はこの手のコンパクトカーが中心となり、公式用に使われるある程度の大きさの車も当然EVとなる訳で、バッテリーの開発にしゃかりきにならざるを得ないであろう。
(続く)