東京新聞・「加計」疑惑記事の大疑惑(9)

(2)  ところが、国主導の獣医学部新設において、重視されたのはスピード感だった。規制改革の名の下、政府は「一八年四月開学」という最速スケジュールを掲げ、開学を急いだ。

 トップダウンの地方創生。国に引っ張られるように、今治市獣医学部新設ありきで準備を進めた。

 

加計学園サイドとしては、痛くない腹を探られては、迷惑千万であろう。愛媛県としては、何も加計学園だけで話を進めていた訳ではない。

 

加戸守行氏の国会での証言を見てみよう。「Hanada10月秋桜号」によれば、加戸氏は次のように証言している。

 

そうした一石三鳥の話を多くの大学に持ちかけましたがことごとく断られ、「やりましょう」と言ってくれたのは加計学園だけでした。だから私は折に触れて、「愛媛は加計ありきでした」と述べてきたのです。

 

 

あたかもこの(2) の「国に引っ張られるように、今治市獣医学部新設ありきで準備を進めた。」と言う表現も、あたかも安倍総理とお友達の加計孝太郎氏と、何らかの癒着があるように思わせる表現だったのである。

 

何も背景を知らない読者であれば、そのように思ってしまうかもしれないが、小生のようにすべてではないかも知れないが、その背景を知ってしまっている身では、この表現は、無垢な読者を誘導し扇動している表現だと感じてしまうものである。事実、東京新聞はそのような効果を狙って、このように表現したものであろう。全く東京新聞朝日新聞と変わらない反日新聞社なのであろう。

 

今治市201564日に国家戦略特区認定の申請をし、2015.12月に認定を受けることが認められ、加計学園側も獣医学部の設置を申請したものである。

 

この話がいわゆる「石破4条件」につながっていったのであるが、特区の意図は規制改革なので、当然その実を上げなければならない訳で、チンタラチンタラとやっているわけにはいかないのである。スピードが要求されるものであるから、癒着があるから急いだものではなくて、業務遂行上急いでいただけである。

 

前川喜平(前文科事務次官)は、「行政が歪められた」などと批判しているようだが、加戸氏は「行政が歪(ゆが)められたのではない。歪められていた行政が正されたんだ」と証言している。

 

これは非常に的を得た証言ではないか。

 

前川喜平に関してもいろんな悪評があるので、ブログのテーマに取り上げてみたい対象ではあるが、衆院選の投票も済んだ直後のことでもあるので、そんなことで貴重な時間を費やしたくない気もするのである。

 

さて東京新聞の連載の最終回を次に示そう。

 

 

【社会】

<検証「加計」疑惑>(5) 地方の獣医師不足 「新設ありき」異論封じ

2017921日 朝刊


食肉処理前の豚の異常の有無をチェックする青森県の獣医師=青森県十和田市

 解体された豚の内臓がベルトコンベヤーで流れる。青森県十和田市の食肉センター。県食肉衛生検査所に勤務する獣医師らが手早く切り込みを入れ、色や感触で異常の有無を調べていく。一人が扱う量は一日に百数十頭分に上る。

 感染病防止や食肉検査を担う公務員獣医師の存在はあまり知られていないが、役割は大きい。原田邦弘所長は「県民の健康と安全を守る仕事。現場としては人手がもっとほしい」と訴える。

 県の公務員獣医師は百五十五人。昨年度は採用目標の十三人に対し、再募集、再々募集をしてやっと八人確保した。ここ数年、インターンの受け入れや修学資金制度の拡充など人集めに知恵を絞るが、状況は好転しない。

 十和田市内には北里大獣医学部がある。県内唯一の獣医学部で、毎年百二十人弱の獣医師を輩出するが、昨年度の新卒で県に就職した学生はゼロ。「全国各地から集まる学生らは卒業後、地元に戻ってしまう」と県畜産課の担当者はため息をつく。

 全国の獣医師約三万九千人のうち、四割がペットなどの小動物診療に携わる。公務員は二割、家畜を診る産業動物獣医師は一割にとどまる。農林水産省は「全体では需要は足りている」と言うものの、特に地方は公務員獣医師の確保に悩まされてきた。

 加計(かけ)学園が進出する四国は、獣医系大学の空白地。加戸(かと)守行前愛媛県知事が「鳥インフルエンザなど感染症対策に苦労していた」と言うように、愛媛県今治市に新設する目的の一つは偏在解消だ。学園は、四国出身者優先の地元入学枠を設ける予定という。

 ただ、青森県の例を見ると、地方の公務員獣医師の確保は容易ではない。一つの要因は年収の差だ。公務員獣医師は、青森県では所長クラスで一千万円未満。これに対し、ペット開業医なら年収二千万円を稼ぐ人もいる。東北の県職員だった四十代の男性獣医師は「待遇を変えなければ、都会の動物病院に流れるだけだ」と漏らす。

 国家戦略特区の審議の場でも、文部科学省はデータを示し「地方では獣医大学があっても獣医師が増えるわけではない」と指摘した。それでも「新設ありき」の政府に現場の声は届かなかった。

 (1) 意に沿わない文科省日本獣医師会を「抵抗勢力」とみなし、異論を封じる。「加計ありき」との批判が高まると、安倍晋三首相は唐突に「二校でも三校でも意欲があるところには新設を認める」と獣医学部特区の全国展開を打ち出した。

 「政府の説明は矛盾だらけ。大学を作るだけなら解決にはならない」。今治市内で動物病院を経営する獣医師は冷ややかに見る。

 (2) 官邸の関与をうかがわせる「総理の意向」文書が発覚して四カ月。「丁寧に説明する」との約束を果たさないまま、安倍首相は今月二十八日召集の臨時国会冒頭で、衆院解散に踏み切る見通しだ。その判断を有権者がどう評価するのか。総選挙での大きな争点となる。 =おわり

 (この連載は中沢誠、望月衣塑子、清水祐樹、原昌志、藤川大樹、土門哲雄が担当しました)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201709/CK2017092102000142.html


(1) 意に沿わない文科省日本獣医師会を「抵抗勢力」とみなし、異論を封じる。「加計ありき」との批判が高まると、安倍晋三首相は唐突に「二校でも三校でも意欲があるところには新設を認める」と獣医学部特区の全国展開を打ち出した。

 

政府が「異論を封じる」とか「加計ありき」とか、あたかも癒着があるかのように、扇動的な文言が並ぶ。小生のブログを読んで頂いた読者諸氏に置かれましては、こんな文言は空虚に響いたことと思う。

 

これこそがメディアの暴力なのである。謀略と言ってもよい。こんなメディアなら早々に潰れていって貰いたいものだ

 

真っ当なメディアなら、日本獣医師会石破茂文科省との癒着等にもっとメスを入れてもらいたいものだ。だから文科省には、前川喜平のような、非国民が蔓延ることになる。

 

 

(2) 官邸の関与をうかがわせる「総理の意向」文書が発覚して四カ月。「丁寧に説明する」との約束を果たさないまま、安倍首相は今月二十八日召集の臨時国会冒頭で、衆院解散に踏み切る見通しだ。その判断を有権者がどう評価するのか。総選挙での大きな争点となる。

 

東京新聞も「肝心な個所を黒く影で隠した」朝日新聞「総理の意向」文書を、しっかりと裏取りしようとはしていない。これでは真っ当な新聞社ではない。

 

と言う事は、これらの連載を担当した記者達(中沢誠、望月衣塑子、清水祐樹、原昌志、藤川大樹、土門哲雄)も、真っ当な記者魂を持った人たちではない、と断定しても間違いではなさそうだ。

 

真っ当な記者魂を持っていたとすれば、真っ先にこの影付きの文科省の行政文書とやらを、検証した筈だ。連載もこんな形で終えていると言う事は、裏取りも検証もせずに、何の疑問も持たずにペンを走らせている、と言う事ではないのかな。

 

これでは、真実を伝えると言う新聞の使命はどこへやら、反対に日本を悪い方へと扇動していることに肩入れしていることになっている。

 

忠告しておく、東京新聞よ、朝日新聞と共に、新聞社を止めよ。そしてそこで働く記者達よ、良心はないのか、と。

 

もう一つ、東京新聞は早々に店を畳んで、中日新聞一本の一介の地方新聞社として生きていくことを考えた方が、身の為ではないのかな。

 

一介の市井の庶民でも、大分時間は立っていたのでそれなりに情報は豊富になってはいたが、真実にたどり着けたことを、それなりの大新聞社がたどり着けないと言う事は、まことに惨めそのものではないのかな。

 

もう一度言う。東京新聞よ、お前は新聞の本分を果たしていないぞ。

 

 

いま池上彰の選挙放送が行われているが、一寸聞き流すことが出来ない発言があったので、一言追加したい。

 

それにしても未だに森・加計問題に、安倍総理が関与しているかの様な発言が、その席に出席していた女性からあったが、如何に悪徳マスコミに毒されているかがわかるものであった。これだから無勉強な市民には、真実の情報を提供しなければならないのである。従って嘘の情報や虚報を発したマスゴミは、関連法令に則って免許取り上げ等の罰則を考えなければならないのであろう。

(終わり)