こんなことで、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督にはあまり良い印象を、持つことは無かったのである。
案の定今年に入ってのベルギーでの国際親善試合では、全くと言ってよいほど良いところがなかった。ワールドカップに出場できなかった国との親善試合である。ある意味勝って当たり前、という評価をされてしまう戦いである。ワールドカップでは、勝ち抜いてきたチームと一戦を交えるのである。そのレベルに達しないチームとの試合には、楽勝でなくても辛勝でもよいから、勝たなくては始まらないのである。本番では、それ以上の実力のあるチームと対戦する訳であるから、ここで負けてしまっては元も子もないのである。
どうもハリルの業績を見ると、本番前がトップのレベルで何故だかは知らないが、本番ではかなり力が落ちてくる状態と見受けられるのである。
だから日本サッカー協会も、気が気ではなかったのではないのかな。
だからハリルボジッチは、2度もワールドカップを逃すことになったのであろう。
解任報道のハリル、「またW杯を逃す」? 2010年大会でも3ヶ月半前に解任
2018年04月09日(Mon)11時01分配信
photo Getty Images
日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督【写真:Getty Images】
日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督が解任されるという報道は、多くの各国メディアでも伝えられている。ロシア・ワールドカップを間近に控えたタイミングでの解任報道は驚きをもって受け止められている。
「ヴァイッド・ハリルホジッチが月曜日に解任される」「ワールドカップ2ヶ月前の解任」などといった形で伝えられる中で、フランスなどのメディアでは「ハリルホジッチ、またワールドカップを逃す?」などの言葉もある。
「また」と言われるのは、過去にも同様の経験があるためだ。ハリルホジッチ監督はコートジボワール代表を率いた際にも、ワールドカップ予選を突破しながら本大会では指揮を執ることができなかった。
ハリルホジッチ監督は2008年にコートジボワール代表監督に就任。アフリカ予選を突破して2010年ワールドカップ出場権を獲得した。だが2010年1月に行われたアフリカ・ネーションズカップでの早期敗退により、ワールドカップ3ヶ月半前の2月27日に解任される結果となってしまった。
2014年大会ではアルジェリア代表を率いて予選を突破し、本大会でも決勝トーナメント進出を果たして高い評価を得たハリルホジッチ監督だが、日本代表を率いてロシアへ向かうことはないのだろうか。
【了】
https://www.footballchannel.jp/2018/04/09/post264579/
そんなわけで、2018.4.7に日本サッカー協会の田嶋幸三会長は、わざわざパリまで飛んで行ってハリルボジッチに直接解任を伝えたのであった。田嶋会長にしてみれば、少しでも「武士の情け」を示したかったのであろう。と言っても、ハリルにはこのことは少しも分からなかったことでは無かったかな。だから監督としても、ダメなのである。
W杯直前、異例の解任 ハリル監督「まさか…」 選手との溝修復、限界
毎日新聞2018年4月10日 東京朝刊
厳しい表情でハリルホジッチ監督の解任について記者会見をする日本サッカー協会の田嶋幸三会長=東京都文京区で2018年4月9日午後4時32分、西本勝撮影
「ワールドカップ(W杯)で(*1)勝つ確率を1%でも2%でも高めたいから--」。サッカー日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督解任を発表した日本サッカー協会の田嶋幸三会長は、9日の記者会見で顔を紅潮させながら繰り返した。異例のW杯2カ月前となる電撃解任劇に至った理由を50分あまりにわたって説明。時には語気を荒らげる様子も見せながら、理解を求めた。【大島祥平】
田嶋会長はハリルホジッチ監督に7日にパリ市内のホテルで会い、解任を直接伝えた。ハリルホジッチ監督はびっくりした様子で「まさかこういうことを言われるとは」「なぜこの時期に」などと言い、動揺と怒りも感じられたという。
最終的に決断の「引き金」となったのは、低調な内容に終わった3月のベルギー遠征。一部の選手からは、監督の戦術や采配への不満の声も漏れていた。田嶋会長は試合の結果や、聞き取り調査をした選手の意見だけではなく「総合評価」で検討し、「チームが一緒になって信頼しあい、コミュニケーションをとりあうことができないと思ったからの(解任という)決断」と説明した。戦術の方向性などを巡るチーム内の不協和音は以前からあったものの「最後の重要な遠征で立ち直っていい方向に行くきっかけにしたいと努力した」。しかし「しっかり溝を埋めるまで至らなかった」と、限界を超えたことを強調した。
協会、年末に緊急会合
解任論はくすぶり続けていた。昨年12月、(*5)東京・味の素スタジアムでの東アジアE-1選手権の韓国戦で1-4と惨敗した翌日。日本サッカー協会の田嶋会長、W杯2大会で日本代表を率いた経験がある岡田武史副会長(当時)、西野朗技術委員長の「トップ3」が緊急会合で顔をそろえた。
その席で、田嶋会長が監督解任を提案。「後任は?」と聞かれると「岡田さんか西野さんがやればいい」。しかし翌日には代表監督も出席する2018年の日本代表日程発表が予定されており、解任に踏み切るには時間も足りない。それ以外の時も、節目では勝つなど決定的な解任の材料がなく、いつも消極的理由で続投と判断された。
視聴率低下に焦り
日本代表をとりまく状況も変化していた。ある協会幹部は(*7)昨秋に本田(圭佑)を代表から外した頃からおかしくなった。結果も出ていないし、テレビの視聴率も下がり、国民の期待値も下がっていた。(*3)こんなにうまくいかなかったことは今までない」と危機感があったことを明かす。
W杯直前の解任という結末を招いた原因は、求心力が低下したハリルホジッチ監督自身にもある。(*3)スタッフ、選手の声を聞き入れない高圧的な態度は反発を生み、監督に近い協会関係者でさえ「もう少し(人情に配慮した)『浪花節』があれば」「言っていることはまっとうだが『アメ』のあげかたが下手」と苦言を呈していた。
(続く)