その理由として、
第一には、超小型モビリティがまだ社会に受け入れられていない、と言う。何となれば日本には、「軽自動車」と言う優れたモビリティが存在して、世の中に普通に普及しているからである。
しかも、日産が軽自動車のEVを量産し販売する計画を持っているから、尚更超小型モビリティの普及にはハードルが高い。
よっぽど利便性を持たせないと、普及は難しいのではないのかな。
第二には、超小型モビリティとしてのサービスシステムの構築である、としている。即ち、自己流に解釈すれば、現在の交通体系の中にうまく組み込まれれば、モビリティサービスの手段として超小型モビリティが使われるのだが、それをどう構築するかが問題だ、としている。
即ち保有でも利用でもよいが、乗り捨てが自由に出来て、誰でも自由に使いたいときに使えるような仕組み作りが必要となろう。
当座は現有のマイカーの代わりとして、パーキングフリーなどの制度作りや、シェアリングサービスの構築などが必須となろう。
今のところは、「超小型モビリティの活躍の場を、観光地での回遊、都市周辺での“買い物難民対策”、そして中山間地域での高齢者向けなどに設定して・・・実証試験を行ってきた。」としているが、成功事例はない。
だから、高齢団地などを対象に、産官学揃って実証実験を遂行して、どうしても成功事例を造る必要がある、というものである。ニーズはある訳なので、例えば高齢団地の共有物として超小型モビリティを維持管理して、セキュリティなどそれなりの条件はあるものの、自由に使わせるなどの利便性を供与して利用実験をしてゆく必要があろう。まあこれには自動運転も必要となろうが、それは又次の課題としよう。
この点、トヨタは以前にもi-ROADなども提供しているので、この点どのように展開しようとしているのか、示してもらいたいものである。
さて次の話題は、ホンダやマツダ、スズキが小型EVを出展したことだ。
(1) スズキ HANARE(自動運転EV、In Wheel Motor、4WD、2030年頃想定のモバイルルーム)
(2) マツダ MX-30(レンジエクステンダーEV、ロータリーEG搭載)
(3) マツダ MX-30(航続距離200kmのBEV、2020年冬発売・FFコンセプトモデル)
(4) ホンダ ホンダ-e (航続距離220kmのBEV、2020年春発売・FRの市販予定車)
と言ったところだと思いますが、車両寸法は次のようになります。
Maker L/mm W/mm H/mm Batt./EG Range Etc.
(1) スズキHANARE 3900 1800 1900 ? ---- 2030年頃、完全自動運転
(2) マツダMX-30 4395 1795 1570 35.5kWh 400km? ロータリーEG搭載、
(3) マツダMX-30 4395 1795 1570 35.5kWh 200km 2020年冬頃発売予定
(4) ホンダ e 3895 1750 1495 35.5kWh 220km 2020年春頃発売予定
Honda Fit 3990 1695 1525 1.3L Gas. 1.5L Gas.HEV
(参考)5NO.size 4700↓ 1700↓ 2000↓ 2000cc↓ ----- 小型乗用車(道路運送車両法)
3NO.size 4700↑ 1700↑ 2000↑ 2000cc↑ ----- 普通乗用車(道路運送車両法)
この小型車タイプのEVのリストを見ると、次のことが目につく。
1. マツダとホンダのEVは、同じ電気容量のバッテリーを積んでいる。そのため両車とも200km程
度の航続距離となっているが、より小さいホンダeは20km程余分に走れるようだ。
2. 両車とも全幅が1700mm越えで、いわゆる3NO.サイズの普通乗用車規格となっている。
そのためホンダ e は、Fitと殆んど同じサイズの車両ではあるが、全幅が3NO.サイズである。
3. マツダのMX-30には、ロータリーEGを積んだレンジエクステンダータイプのEVも企画してい
る。マツダとしては、こちらの方を重視しているのではないのかな。
いわゆるピュア―なBEVでは無くてロータリーEGで発電させて走行距離を延ばすことなる。
4. ロータリーEGを搭載しているので、場合によっては、
シリーズHV(ロータリーEG)で常時発電させて、バッテリーでモーター駆動させる。
PHEV、Batt.の電気が無くなれは ロータリーEGで駆動して走ることもできる、と言った多様な
電動車を展開することが出来ることになる。マツダ得意の「一括企画」である。
この 「レンジエクステンダー 」は、トヨタの「e-Palette」に搭載されると言う。
(続く)