世界自動車大戦争(48)

「ゴーン元会長、フランス旅券使っていない」 仏外相
レバノン側と説明食い違い

2020/1/7 10:09
日本経済新聞 電子版

f:id:altairposeidon:20200113175425j:plain

 ゴーン被告とみられる人物がレバノンに入国した際に提示したパスポートをめぐり、フランス側とレバノン側の説明が食い違っている=共同

フランスのルドリアン外相6日、日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告がフランスのパスポート(旅券)で逃亡先のレバノンに入国したと伝えられていることに関し「我々が知る限りではフランスの旅券は使われていない」と述べた。仏テレビBFMの番組で語ったとロイター通信が伝えた。

レバノンの治安当局者はゴーン被告とみられる人物が入国した際、仏パスポートを提示されたとしていた。仏側とレバノン側で説明が食い違う格好となっている。

ルドリアン氏はゴーン被告からフランスへの逃亡を打診されたことはないとし、国外にいる一般のフランス市民と変わりない扱いを受けていると語った。ゴーン被告は所持する仏旅券2通のうち1通を弁護団に預け、もう1通は鍵付きのケースに入れて本人が携帯していた。

【関連記事】





https://www.nikkei.com/article/DGXMZO54098900X00C20A1EAF000/?n_cid=SPTMG053



 

ゴーンは日本を出国するときには、音響機器の大きなケースに隠れてプライベートジェットの荷物室に載せられていた訳だし、トルコのイスタンブールでは、そのケースが待機していたもう一機のプライベートジェットに荷物として載せ替えられた、と伝えられている。

 

こんな状況では、当然出国検査などはされていないし、パスポートも使用されてはいない。それなのに、レバノン政府は「ゴーン氏はフランスのパスポートで合法的に入国した」と表明している。

 

レバノン政府は、「テロ組織」である「ヒズボラ」を支援している「テロ支援国家」である。こんな違法な処理は、朝飯前なのであろう。

 

しかもゴーンがレバノンに就いた時には、政府関係者たちが総出で(かどうかは知らないが)迎えに出ていたのである。ゴーンの逃亡劇には、レバノン政府も相当強くかかわっていた筈だ。そうでなければ事前に、出迎える筈がない。

 

 

【独自】レバノン高官、ゴーン被告を空港で出迎え…逃亡を事前把握か

2020/01/06 08:37 ゴーン被告逃亡

 

 【ベイルート=上地洋実、金子靖志】日産前会長のカルロス・ゴーン被告(65)が国外逃亡した事件で、レバノン治安当局の高官が空港でゴーン被告を出迎えていたことが4日、分かった。レバノン政府関係者が読売新聞の取材に明らかにした。レバノン政府は逃亡への関与を否定しているが、逃亡を事前に把握していた可能性が高まった。

 政府関係者によると、ゴーン被告がレバノンの首都ベイルートの空港に到着した際、治安当局の高官らが出迎えた。その後、ゴーン被告はアウン大統領とも面会したという。ゴーン被告の知人とされる国会議員は取材に対し、「今回の逃亡にはレバノン外務省が絡んでいる。一部がゴーン被告から金品を受け取っている可能性がある」と語った。

https://www.yomiuri.co.jp/world/20200106-OYT1T50059/



しかもレバノンの大統領までもが、ゴーンを歓待している、と言うではないか。日本からそれ相応の援助を受けているにも拘らず、憚(はばか)ることなくゴーンを保護すると大統領は言っている。

 

これって、一寸気にならないですか。最初からグルになっていたとしか思えない。

レバノン政府の関与濃厚に アウン大統領、ゴーン被告保護を約束」のニュースを参照のこと。

これに対して日本政府も黙っていた訳ではない。日本の駐レバノン大使が、アウン大統領に文句を伝えている。当のアウン大統領は、「日本への協力は惜しまない」と表明しているものの、その裏では「赤んべー」をしているのだ。「レバノン政府は全く関与していない」などと、日本も舐められたものだ。

 

 

レバノン大使、「看過できず」と協力要請 大統領は関与否定―ゴーン被告逃亡

202001080003

 

レバノンのアウン大統領(左)との会談に臨む大久保武駐レバノン大使=7日、ベイルート近郊の大統領府(代表撮影)

レバノンアウン大統領(左)との会談に臨む大久保武駐レバノン大使=7日、ベイルート近郊の大統領府(代表撮影)

 【ベイルート時事】大久保武駐レバノン大使は7日、アウン大統領ベイルート近郊の大統領府で会談した。日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告のレバノンへの逃亡について「不法に出国し、誠に遺憾だ」と表明。「わが国として到底看過できるものではない」と伝え、事実関係の究明を含めた必要な協力を正式に要請した。

 

レバノン政府、関与否定に躍起 対日関係悪化を懸念―ゴーン被告無断帰国

(https://www.jiji.com/jc/article?k=2020010300431&g=int)

 

 これに対しアウン大統領は「日本との関係を重視しており、全面的な協力を惜しまない」と応じた。ただ、逃亡に関しては「レバノン政府は全く関与していない」と説明した。

 会談は日本側から求めた。ゴーン被告については、国際刑事警察機構(ICPO)が日本の要請に基づき、身柄拘束を求める手配書を出している。だが、レバノンは日本と犯罪人引き渡し条約を結んでいない上、国内法で自国民の外国政府への引き渡しを禁じており、引き渡しを拒否する姿勢を重ねて示している。

 ゴーン被告の日本出国にはレバノン政府の関与が指摘されているほか、同じキリスト教マロン派であるアウン氏と被告は近い関係であることも知られている。レバノン検察は今週、ゴーン被告への事情聴取を行う見通しだが、日本の協力要請にどこまで応じるかは不透明だ。

 大統領府は会談後、ツイッターで「レバノンと日本の関係とビジネスマンのゴーン氏の件について大使と協議した」と表明した。

 一方、レバノンの国会議員で、日本との友好議連会長を務めるアライン・アウン氏は7日、取材に応じ、8日に予定されるゴーン被告の記者会見について「日本との2国間関係を傷つけるような発言を控えてほしい」と述べた。

 ただ、被告の身柄引き渡しに関しては「あり得ない」と断言し、捜査が必要なら日本の要請に基づき、レバノン当局が行うべきだという認識を示した。

 

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020010700873&g=int

 

 

 

日本との2国間関係を傷つけるような発言を控えてほしい」などと、ゴーンの記者会見に注文を付けている様だが、それはゴーンに対してだけではなくレバノン政府に対しても、言うべき言葉ではないかい。

 

レバノン政府は、ゴーンの逃亡に関与している(?)にも拘らず、「レバノン政府は全く関与していない」とか「身柄引き渡しに関しては「あり得ない」」などと勝手な事ばかり言っているではないか。


(続く)