世界自動車大戦争(114)

セブンが配送にトヨタ燃料電池トラック、栃木県でも実証へ

セブン‐イレブン・ジャパンが配送における燃料電池トラックの活用実証のエリアを栃木県にも拡大。都内とは異なる気象条件や道路条件で走行テストを行い、配送に伴うCO2の削減の活用に役立てる狙いだ。

  » 202004080730分 公開 [スマートジャパン]

 

 セブン‐イレブン・ジャパン(東京都千代田区)は202041日、東京都内で行っていた配送業務における燃料電池トラック活用実証のエリアを拡大し、栃木県の一部エリアでも実施すると発表した。

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実証で利用する燃料電池トラック。トヨタMIRAI」のFCスタックを搭載している 出典:セブン‐イレブン・ジャパン

 同社が栃木県内北関東エリアの配送業務を委託している丸伊運輸が、水素ステーション併設型配送センター「チルド米飯佐野センター栃木県栃木市)の稼働を開始したことに合わせ実施するもの。実証実験エリアの拡大により、都内とは異なる気象条件や道路条件で走行テストを行い、配送に伴うCO2の削減の活用に役立てる狙いだ。

 

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水素ステーションを併設する「チルド米飯佐野センター」 出典:セブン‐イレブン・ジャパン

 セブン‐イレブン・ジャパンでは事業におけるCO2排出量削減の取り組みとして、店舗に商品を運ぶトラックの一部に、ハイブリッド型や電気自動車(EV)など、環境配慮型の車両を導入している。さらに20194月からはトヨタ自動車が開発した「FC小型トラック」を実証導入するとともに、再生可能エネルギーを活用する手法の検討も進めている。

 実証で利用する燃料電池トラックは、トヨタ自動車の市販型燃料電池車「MIRAI(ミライ)」のFCユニットを搭載し、1回の水素充填(じゅうてん)で、200kmの走行が可能。FCユニットで発電した電気は、動力の他に倉庫の冷蔵ユニットの電源などで利用する計画だ。

 

https://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/2004/08/news052.html

 

 

 

 

EVトラックとFCトラックとは使い分けると言っているが、そのうちにEVトラックは駆逐されてゆくことでしょう。いつの時代になるかはわからないが、早晩トラックは燃料電池車に統合されてゆくことになるのでしょう。

 

 

内燃機関の大型トラックは大量のCO2を排出することから、商用車の環境対策重要な課題である。大トラの燃料電池車が出来れば、環境対策に大きく寄与することになる筈だ。

 

三菱ふそうトラック・バスは、2039年までには全ての新型車両を電動車(CO2フリー)とすると言うビジョンを発表している。

 

 

 

三菱ふそう燃料電池トラックを2020年代後半までに量産開始

20200326日 



三菱ふそうトラック・バス326日、2039年までに全ての新型車両を走行時にCO2を排出しないCO2ニュートラル車にするビジョンを発表した。

燃料電池トラックコンセプトモデル「eCanter F-CELL」>

この取り組みに伴い、燃料電池トラックの量産を2020年代後半までに開始する。

ビジョンの発表に合わせて、2019年の東京モーターショーで初披露した燃料電池小型トラックのコンセプトカー「Vision F-Cell」を改良した新コンセプトカー「eCanter FCell」を公開した。

eCanter FCellは、車両総重量7.5トンクラスで、より高いエネルギー密度の高圧水素を用いることで、最大300kmで走行可能。また、水素の充填時間も10分以内と、電気自動車の充電時間に比べ大幅に短縮できる。

なお、三菱ふそうトラック・バスは、CO2ニュートラル車として、2017年に初の量産型電気小型トラック「eCanter」を発売。これまでに日本、欧州、米国で合計150台以上が稼働している。今後は、より進化した機能を持つeCanterの開発に加え、全てのトラックとバスを電動化する方針で、電気自動車と燃料電池自動車の棲み分けについては、それぞれが持つ利点を顧客の輸送ニーズに応じて使い分けることで、相互に補完し合う関係だとしている。

三菱ふそうトラック・バスのハートムット・シック社長は「当社は商用車のゼロエミッション化で、世界の先導的役割を担っている。ダイムラーグループのネットワークと技術を活用して先進的なeモビリティを開発し、CO2ニュートラルの運輸を実現することが我々のビジョンだ」とコメント。

そのうえで、「このビジョンを実現するためには、電気自動車や燃料電池自動車の充電・充填設備の整備、水素インフラの整備、車両購入時の補助金といった政府からの支援が必要だ」と述べた。

https://www.lnews.jp/2020/03/m0326405.html

 

トヨタとしても燃料電池車の第一人者として、三菱ふそうDaimler)なんぞに負けたくはない、と言う気持ちを持っている筈だ。

 

トヨタ2050年にCO2ゼロにすることを既に発表しているので、商用車(大中型バス・トラック)のFCV化にも積極的に取り組んでゆくことでしょう。トヨタは乗用車が主力であり年間一千万台余を生産販売しており、商用車は事業の中心には位置していないが、三菱ふそうのこのビジョンを黙って聞いているわけにはいかない筈だ。

 

 

そのためにトヨタは、この度大型トラックのFC日野自動車と共同開発することを発表している。バスについては既に燃料電池バスのSORA をものにしているのて、後は大型トラックの燃料電池車を何時販売するかが課題となっている、と言う事ではないのかな。

 

 

三菱ふそうのビジョン発表前にFC版の大型トラックの開発を表明できたことで、ある意味やれやれと思っていることでしょう。トヨタも、何かと大変だ。

 

大型FCトラックは、「日野プロフィア」と言う9LE/G4~500馬力の13t積みのトラックがベースだと言う。このFCトラックは、どれほどの積載量燃費となるのか、関心のあるところである。

 

この「日野プロフィア」では、HINO700SeriesZS6輪で後4軸駆動)がDAKAR RALLYのサポート車として、HINO500Series・通称日野レンジャー(直69LE/G)のラリー車に伴走しており、日野自動車2010年から2020年迄、10L未満クラスで11連覇していると言う。

(続く)