中国武漢・新型コロナウィルス(26)

武漢市長へ六つの公開質問

上海の鉄道駅で、マスク姿で整列する中国人民武装警察部隊(武警)=2020年1月22日、上海市【EPA時事】

上海の鉄道駅で、マスク姿で整列する中国人民武装警察部隊(武警)=2020年1月22日、上海市【EPA時事】

 1月22日夜から23日未明にかけて「新型肺炎」に関して武漢市長が回答しなければならない六つの問題」という文章が、中国版LINE「微信ウィーチャット)」に発信され、次々と転送された。周先旺・武漢市長に対する公開質問状である。

 (1)武漢最初の肺炎患者が報告された昨年12月8日から同市衛生健康委員会が緊急通知を出した同月30日までの22日間、市政府は肺炎に関して何も反応していない。感染拡散を抑止できたはずのこの「黄金期間」に政府はどんな措置を講じていたのか

 (2)ネットでデマを流したとして処罰された8人に対する法的根拠は何か。その情報は後に事実と証明されたが、政府や警察は8人に対して公開謝罪や賠償を行わないのか。公安局の責任者を処罰しないのか。

 (3)12月8日以降、市政府は海鮮市場が感染源であることを早くから知っていたにもかかわらず、なぜ速やかに閉鎖しなかったのか。

 (4)武漢では15人の医療従事者が感染しており、「人から人への感染」が明らかだった。鍾南山氏が真実を語らなければ、市政府はなお隠蔽するつもりでいたのではないか。

 (5)1月14日に多くのメディア記者が武漢感染症専門病院に取材に行った際、地元警察は、取材メモや写真などの削除を要求しただけでなく、記者を連行して数時間にわたり尋問した。警察による取材妨害の法的根拠はどこにあるのか。

 (6)武漢市政府が長時間にわたり肺炎感染を隠蔽し報告しなかったのは、当時、重要会議の開催があったからという指摘があり、会議に向けて安定した雰囲気をつくるため「負面ネガティブ報道」を認めなかったのではないのか。

 おそらく調査報道記者が発信した文章とみられるが、武漢市政府の「隠蔽体質」を厳しく追及している。

憂国」高める世論工作へ

 習近平指導部は、感染拡大を何とか最小限に食い止めたいところだが、当面は感染者や死者が増えることは覚悟しているだろう。同時に頭を痛めているのは、メディアを通じて政府の対応に問題があり、「人災」という側面が強調されることで、17年前と全く変わっていない現実に対して共産党・政府への国民の不満が高まる事態だ。

 3月5日に開幕する全人代の開催を危ぶむ声も出そうだが、筆者の見立てでは、春節の大型連休が終わる1月30日前後に、報道・ネットも含めて世論工作を強化するのは間違いない。調査報道記者たちが現在、取材・報道で重点を置くのは「真実は何か」「政府に問題はなかったか」という点だが、習指導部の幹部はこうした報道を快く思っていない。報道規制を強め、死者・感染者がさらに拡大すれば、国民の「憂国意識」を高める方向に世論づくりを行うだろう。

 実際に23日の「武漢封鎖」決定を受け、共産党機関紙・人民日報はさっそく、「微信」向けの文章で「武漢がんばれ、われわれは困難に共に耐えよう」との見出しを掲げた。文章は「疫病は共通の敵であり、危険な疫病を前にしてわれわれは運命共同体だ。武漢人民と共に立ち、共に手を携え困難を克服し、共に難関を乗り切ろう」と訴えた上で、「全国人民の団結」と「国際協力の強化」を呼び掛けている。

 国難に直面した時、共産党指導部が先頭に立って人民の団結を促し、政権への求心力を高めるという宣伝工作は、03年のSARS、08年の四川大地震などの際にも展開された伝統的手法である。「マイナス」を「プラス」に転換させようという発想だ。これに伴い対外強硬路線だった習指導部が、外交面で国際協調色を強くすることが予想される。今回の新型肺炎問題は、習近平政治に「変化」が現れる転機になる可能性もあるだろう。

 

https://www.jiji.com/jc/v4?id=20200123world0001

 

 

 

 

当ブログの5/1NO.11で紹介した「1月初めに非公表指示か 新型肺炎、政府が「廃棄」要求―中国報道  202002281052分」では、当初からこの新型肺炎に関することは「公表するな」と通達して隠蔽をしていたのである。だから奈良のバス運転手が、武漢からの団体客をバスに乗せたことから、中国武漢新型コロナウイルスに感染してしまったのである。感染情報が適切に公開されていれば、このバス運転手の感染は防げた可能性は大きかったはずだ。

 

それにもまして、まともな政府であれば、個人であれ団体であれ、海外への出国は禁止した筈である。

 

 

2020.1. 8~1.11  武漢ツアー客を大阪から東京へ、バスで運んでいる。

2020.1.12~1.16  武漢ツアー客(別の)を東京から大阪へ、バスで運んでいる。

2020.1.12~1.17  湖北省全人代全国政治協商会議 湖北省の両会)

2020.1.14      バス運転手、悪寒と咳

2020.1.28      バス運転手、新型コロナウイルスに感染を確認(人人感染であった。)

https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00002/013001058/

 

結果として中国としての全人代や全政協は3月から(多分5月21~22日に)延期されてしまい、習近平の訪日も中止(延期)となってしまった。現在日本では、習近平の訪日反対運動が、徐々に大きくなっているようだ。

 

このように湖北省武漢市としては、両会が無事平穏に開かれるように、この中国武漢新型コロナウイルス問題隠蔽しておくに限ると判断したわけだ。そのため新型コロナウイルスを持った中国人が大挙して、日本や一帯一路のヨーロッパの入り口となるイタリアやトルコ、イランにやってきたために、そこではパンデミックが発生してしまった訳である。

 

 

この中国武漢新型コロナウイルスは、華南海鮮市場などから発症したものではない。多くの肺炎患者は、海鮮市場などとは無関係であった。

 

中国科学院武漢病毒研究所では、生物兵器開発のためにコロナウイルスを人間に感染させられるような開発を行っていたのである。普通コウモリに宿るコロナウイルスは、その生物学的形態から、人間には感染しないものである。

 

さて先のNO172020.5.8のブログで「世界軍人スポーツ大会」に関する記述が載ったニュースを紹介したが、この大会は201910月に開催されたもので、そのための新型コロナウイルスの発生による緊急演習を実施したのが、2019.9.18のことで武漢国際空港で実施したようだ。このことは516日のテレビ朝日の報道でそのように言っていたので、修正しておこう。

 

この大会で欧米の多くの軍人が体調を崩したとも報道していたので、この時点でも中国は「新型コロナウイルス」のことは、十二分に承知していたと言う事なのでしょう。

(続く)