日本人のルーツは縄文人だ、渡来人はない。(54)

字の通り刃の部分を磨いて鋭くした斧であるが、この磨く・磨製石器については、斧だけではなくて、石包丁や石皿なども含まれている。

 

 

先ずはWikipediaの説明から。

 

 

磨製石器 出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』



f:id:altairposeidon:20201008205636p:plain
 様々な磨製石器 

   磨製石器(ませいせっき、: polished stone tool)とは、砂と石をすり合わせたり、石と石をすり合わせるなどの方法で表面を滑らかに加工した石器[1]

概要

 

f:id:altairposeidon:20201008205851p:plain

磨製石斧

通常、石器は原料となる石材を他の石材や獣骨などで敲打(こうだ)したり剥離(はくり)したりして製作する。磨製石器はこのように製作した石器を、さらに砂や他の石で擦ることにより磨いて凹凸を極力なくした石器をさす。磨かないものが打製石器である。

   母材の石が緻密なほど表面はなめらかで鋭利となり、樹木伐採などに使用する場合でも何度も繰り返して使用できる[1]

     種類

   主な磨製石器には、石皿磨石石斧(磨製石斧)・石錐石包丁石棒石剣などがある[1]

石皿・磨石
  石皿・磨石は調理の道具として利用された[1]
石斧
  石斧は樹木の伐採や土掘りの道具として利用された[1]
石錐
  石錐は木材や獣皮に穴をあけるドリルとして利用された[1]
石包丁
  石包丁は調理用ではなく農耕用で刈り取りに利用された[1]
石棒・石剣
  石棒・石剣の用途はよくわかっていないが呪術の道具あるいは宝器として利用されたと考えられている[1]

     使用時期

   日本では、旧石器時代刃部磨製石斧局部磨製石斧が作られた。最古の例は日本で、38千年前から35千年前に遡る。打製石斧と併用したが、3万年前には見られなくなった[2]

磨製石器新石器時代を代表する道具で、世界で広く使われた。

鉄器が普及しなかった一部地域では、20世紀に入っても石斧が普通に使われていた。

     技術

研磨の技法には、擦切技法などがある。

   磨製石器の製作技術は非常に高いもので現代のシリコンウェハーや光学部品の研磨技術の基礎となっている[1]



https://ja.wikipedia.org/wiki/磨製石器



 

金属などが発見・発明される前なので、手近な材料として石が重宝されて調理の道具として利用されたのも、頷(うなづ)けるものである。

 

特に石斧の刃を磨いて鋭くしたものは、日本のホモ・サピエンス達が発明したもののようだ。

 

一般的には、ヨーロッパなどでは磨製石器は主に新石器時代のものの様だが、日本列島では既に旧石器時代の後期ではあるが、刃部磨製石斧が存在していた、と言う事のようだ。

 

日本の刃部磨製石斧は、世界最古のもので3万8000~3万5000年前のものである。

 

と言うことは、ホモ・サピエンス達が日本列島に渡って来たのが、おおよそ3万8000年前のことなので、日本列島に渡ると同時に樹木を伐採して生活基盤をつくるために、必要に迫られて編み出した道具なのであろう。


(続く)