日本人のルーツは縄文人だ、渡来人はない。(61)

そして、南西諸島の島一覧のうち、赤字の島には旧石器時代の遺跡が見つかっている島々である。

 

南から2万年前よりも古い遺跡を列挙してみると、次のようになる(P147)、と言う。

 

 

石垣島  人骨化石 白保竿根田原遺跡(2万4000年前、墓地であったらしい)

宮古島  人骨化石 ピンザアブ(3万年前?)

沖縄島  人骨化石 サキタリ洞(2万3000年前、居住遺跡、貝製ビーズ、貝殻の道具)

沖縄島  人骨化石 港川フイッシャー(2万年前)

沖縄島  人骨化石 山下町第一洞穴遺跡3万6500年前?

徳之島  遺跡のみ ガラ竿遺跡(3万年以前)

奄美大島 遺跡のみ 土浜ヤーヤ遺跡(3万年前)

奄美大島 遺跡のみ 喜子川遺跡(3万年前)

種子島  遺跡のみ 横峯C(3万5000年前

種子島  遺跡のみ 立切/大津保畑遺跡(3万5000年前

 

 

 

視覚的には次の地図を参照願う。

 

 

琉球列島とは

 

 

琉球列島は九州より南から与那国島まで続く小規模な島嶼が連なった列島です(台湾まで含めたものは琉球弧と呼びます)
この列島は全体的に黒潮の影響を強く受け、また氷河期の前進と後退によって過去に形成された陸橋によって大陸と共通した種もみられ、小規模であるが故に河川が短く環境の変動が激しいなど、日本本土(北海道を除く九州以北)とは異なる独自の河川環境を有しており、そのため魚類相もかなり特殊です。

この琉球列島は生物相の違いや地質学的に更に区分することができ、
トカラ海峡以北の琉球
奄美諸島沖縄諸島を中心とする琉球
八重山諸島を中心とする宮古諸島以南の琉球
の三つに分けられます。

上の三つの区分の中でも特に中琉球、南琉球の二地域は海域が黒潮によって台湾以南や北琉球以北と隔離されており、海を通じて分散する両側回遊魚の分布が種によっては他の地域と大きく異なっています。また、過去に地殻変動が多く起きた影響で河川の形態も日本本土とは大きく異なっています。

この為、近年の地球温暖化や塩分フロントの移動等の影響も有ってか、本地域では年によって生活史の一部を海で過ごす淡水魚の出現率や量に変化が見られ、度々新記録種が発見されています。

この様な現状の中、琉球列島の魚類の生活史や分散様式、正確な分布、バイオマスなど未解明な要素が未だ多く存在し、種ごとの情報の集積も求められています。

また、東アジア地域の中では低緯度に位置するため、熱帯性の外来淡水魚が定着しやすいという特性も有ります。上で述べたように本列島に自然分布する淡水魚相が混沌としている中、様々な移入種が定着することにより今迄の知見では予測できないような影響が懸念されています。

 

https://sites.google.com/site/ophieleotris/home/ryukyuislands

(続く)