静岡県川勝平太・悪逆無道(3)

中国とズブズブの関係

 リニア開業を目指す浙江省中国共産党委員会書記を2002年から5年間務めたのが、現国家主席習近平である。静岡県前知事である石川嘉延2002年から三度、知事として訪問団を率いて訪中し、習氏と会談している。川勝知事もその石川氏の先導で、当時は国家副主席だった習近平氏と2010年に会談している。川勝知事は石川知事時代にブレーンを務めていたこともあり、ともに〝大の親中派〟である。ちなみに、かつて早稲田大学で教授をしていた川勝知事から学んだ経験のある者は、「当時から、川勝氏は習近平氏を礼賛していた」と証言している。

 その後、川勝知事は浙江省との関係をさらに深めて、静岡の特産物を中国でつくる計画や、大量の中国人観光客を受け入れる宿泊施設の建設計画などを提案。2013年に習主席から「中国友好交流提携賞」を授与されている。静岡県浙江省1982年から友好都市関係を結んでおり交流が盛んで、富士山静岡空港は中国便が多く、渡航制限前まで杭州市および寧波市などに中国便を定期就航させている。杭州便は毎日便だった。

 また、中国共産党の機関誌「人民日報」のインタビューでは、20歳のころに『毛沢東選書』全巻を読破し、毛沢東の農民とブルジョアの対立に興味を持ったという。さらに、「日本は『一国二制度』の考えに工夫を加え、さらに発展させて、『一国多制度』をつくることができたらよいと思います」「静岡と浙江省の関係は何があっても揺らがない」とまで述べている。

 日本とは対決姿勢を緩めない川勝知事だが、中国への愛情は比較にならないほど深いもののようだ。久能山東照宮を特集した『静岡人』(改訂第2号)のインタビューで、川勝知事は自分の祖先が中国からの渡来人である秦氏の流れをくんでいると誇らしげに語っている。どうやら、自分の「源流」が中国であることへのプライドが中国愛を深めているのか、中国という水源から自分のもとに流れる「命の水」を一滴たりともおろそかにしたくないのかもしれない。

 川勝知事と中国との関係で気になるのは、早稲田大学の教え子である松島泰勝龍谷大学教授)に、県庁幹部に対して沖縄独立に関する講演を依頼していることである。松島氏は琉球民族独立総合研究学会を設立して、「琉球独立論」をリードする人物である。川勝知事が大の親中派であることとあわせて考えると、沖縄県に関しても中国寄りのスタンスなのだろうか。中国共産党は日本分断工作を仕掛けて、北海道や沖縄などの独立運動を支援しているという説があるが、もしそうであれば、川勝知事は中国共産党の工作を増長する立場にあるといわざるを得ない。

 201911月、王毅外相が来日した際には、わざわざ静岡に立ち寄り川勝知事と会談している。川勝知事は習主席の国賓来日にも触れて、習主席の静岡訪問を要請している。また、習主席が提唱する「一帯一路」を評価して、積極的に参加したいと述べている。先述した「一国二制度」への評価もあわせて考えると、中国共産党の政策を理想として日本に当てはめようとしているのではないかと疑いたくなる。

白川 司:リニアの夢を砕く~川勝平太静岡県知事は ズブ...

白川 司:リニアの夢を砕く~川勝平太静岡県知事は ズブズブ親中派
リニア技術が中国に横取りされる危機だ 

リニアを止めるな

 川勝知事は、日本政府とは対決姿勢を続けながらリニア計画を凍結させようと奔走する一方で、浙江省のリニア計画が進む中国との関係を深めることに努力を惜しまないのである。さらには、当事国の利益など考えず「債務の罠」の道具にすらなっている一帯一路には前のめりという知事は、いったいどちら側を向いているのだろう。

 リニアのポテンシャルは東京と名古屋・大阪を短時間で結ぶことだけではない。日本の安全技術を世界に知らしめて、リニアを日本の安全技術とともに輸出することにある。テスラCEOイーロン・マスク氏がサンフランシスコとロサンゼルス間に高速鉄道「ハイパーループ」を構想したように、大都市間を短時間で結ぶ高速鉄道の需要は膨大であり、もし開業が遅れて中国に先行されたら、そこで失われる国富は計り知れない。

 川勝知事が本当に県民のことを思うなら工事凍結ありきではなく、東海道新幹線という県にとって重要なインフラを十二分に活用するために、JR東海からできるだけ利益を引き出すべく交渉を進めるべきだ。このままリニア工事凍結だけを求め続ければ、川勝平太氏の名前は「国益を大きく損ねた親中派政治家」として記憶されることになりかねない。知事である前に一人の日本人として、本当にそれでいいのか。

 現在、日本では地方分権の声が大きくなっている。だが地方分権がこのまま進み、その地方が中国の「静かなる侵略」を許したとき、私たちに打てる手はあるのか。そうでなくとも、中国の静かなる侵略はすでにいくつもの地域で進んでいる。東京と名古屋を結ぶ重要な位置にある静岡県がその穴になることは、断じて避けなければならない。

 リニア凍結に向けている情熱を、県民の宿願でもある県東部の医学部誘致に邁進したらどうか。己の公約を果たさず、公約でもないリニア凍結に県のリソースを割くことには何の意味もないのである。



白川 司(しらかわ つかさ)
評論家・翻訳家。幅広いフィールドで活躍し、海外メディアや論文などの情報を駆使した国際情勢の分析に定評がある。また、foomii配信のメルマガ「マスコミに騙されないための国際政治入門」が好評を博している。



https://web-willmagazine.com/international/fROSr



なお、ここには(↓)

 

https://ameblo.jp/deliciousicecoffee/entry-12680885547.html

 

上記の白川氏のものも含めて、川勝平太の親中振りが細かく記されているので、一度訪れるとよい。それによると今でも、川勝平太習近平やその「一帯一路」を全面支援していると言う。恐ろしいことだ。ズブズブの親中姿勢を評価して中国は、2010年の上海万博川勝平太に「対中友好都市交流提携賞」を授与しているほどだ。

 

だから川勝平太はどうしても、日本のリニア新幹線の開業を遅らせたいのだ。

 

先に指摘した「 現在、日本では地方分権の声が大きくなっている。だが地方分権がこのまま進み、その地方が積極的に中国の「静かな侵略」に侵されたとき、私たちは打てる手などあるのか。そうでなくとも、中国の静かな侵略はすでにいくつもの地域で進んでいる。」との警鐘は、警鐘などではなくて現在進行中の真の脅威であった。まことに恐ろしいことである。

(続く)