東京五輪2021、成功するか?(24)

 

と言うことで、東京五輪2020も無事終了してホッとしたことでしょう。

 

 

次は小生が一つ気になっている件を取り上げよう。

 

それは、トヨタがこの期間中トヨタの広告・宣伝を自粛してしまったことである。

 

このことは、ある意味、東京五輪2020がさも「悪者」であることを、トヨタが認めてしまっていることを示すものと見ても間違いあるまい。

 

東京オリンピックは既に終わっているので言うことが出来るのであるが、中国武漢新型コロナウイルス感染防止のための「バブル方式」は、かなり感染防止には役立っていたものであった。

 

2011.06.11NO.5の当ブログでも言及しておいたが、オリンピックが中止になるためには、「参加者の安全が理由の如何を問わず深刻に脅かされると信じるに足る合理的な根拠がある場合」などに限られているようで、この合理的な根拠とは「アルマゲドン」級の事態しかないと言うものらしい。このオリンピックの「開催都市契約」とは、全くの不平等条約と言っても過言ではない、と言うものである。

 

こんなことから、今後は日本がオリンピックを招致することには、絶対反対という気持ちである。

 

だから今回は、深刻に脅かされる事態を防ぐために「バブル方式」を実施したわけであり、これは感染防止に相当役だったのであった。

 

だからもし東京都が中国武漢新型コロナウイルス感染防止が出来ないという理由で東京オリンピックを中止していたら、莫大な損害賠償を請求されていたことでしょう。パラリンピックも然りである。だから何が何でも開催せざるを得なかった、と言うことである。

 

ただ個人の行動に対する制限が甘かったために、東京をはじめ各地に感染爆発が起こっていることは、将に政治の責任となるのではないのかな。さっさと「外出制限の法律」を作って、中国武漢新型コロナウイルスを封じ込める必要がある、と言うことである。

 

だからと言う訳でもないのであるが、トヨタ車の販売増のための広告・宣伝だけを、トヨタが考えていたとしたら、広告・宣伝を中止することは理解できるものではあるが、そうであるとしたらトヨタは「世界のトヨタ」としては失格である

 

何故そうまでしてオリンピックが開かれるのか」を、大局的に考えて、「ワールドワイドオリンピックパートナー」という最上位のスポンサーとしての矜持(スポンサーとしての誇り、心構え)を、この機会に示すべきであった、と小生は思っているのである。

 

広告・宣伝活動ではなくて、平たく言えば広報活動でしょう、コロナ禍であればなおさらではないか。

 

そうでなければ、スポンサーなんぞは止めてしまえ、と言いたい。しかも開会式にも出席をも拒んでしまった。あまりにもミーハー的で、大衆迎合である。少なくとも何らかの哲学を、トヨタは持ち合わせていると信じていたのであるが、そうではなかった様だ。

 

トヨタがどう考えて最上位のスポンサーとなったかは知らないし、更にはどんな理由で「五輪関連のテレビCMを取りやめたのか」も知らないが、巷で言われているように、これは”喝采されるような勇気”なんぞではなかろう。

 

トヨタは、この機会を利用して、トヨタの考えるオリンピックの哲学を広報すべきであった。

 

真山仁氏がどんな人物かは知らないが、次の掲げるこの論考には賛成しかねるし、こういう人物が「ミーハー的」というのではないのかな。

 

 

真山仁の穿った眼

   東京五輪開幕…「撤退できる」トヨタ 「突き進むしかない」政府

真山仁

   真山仁  2021.7.23 06:00    




© 産経新聞 【真山仁穿った眼】東京五輪開幕…「撤退できる」トヨタ 「突き進むしかない」政府

 

トヨタの勇気に喝采したい

 

 さまざまな風が吹き荒れる中、いよいよ東京五輪が開幕した。未来で、この五輪にどんな評価が下されるのかは不明だが、「歴史的な五輪」として語り継がれるのは、間違いないだろう。

 

東京五輪開会式当日の予行として、国立競技場の上空で航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」が描いた五輪マーク=721日午後047分、東京都(本社ヘリから、沢野貴信撮影)   

 

 そんな中、五輪直前に、スポンサーとして最高位の「ワールドワイドオリンピックパートナー」を務めるトヨタが、日本国内で予定していた五輪関連のテレビCMの放送を取りやめると発表した。さらに、豊田章男社長ら関係者の開会式などへの出席も見送るらしい。

 

 抗議の声もあるそうだが、私はその勇気に喝采したい

 

 「ワールワイドパートナー」は、世界に14社しかない。一部報道によれば、パートナーとしての契約金は、1年間で、約100億円とも約200億円とも言われており、トヨタは、2024年のパリ五輪まで契約している。契約期間中は、全世界で五輪のロゴを活用するなどのマーケティング活動が可能だ。

 

 にもかかわらずトヨタは、本番期間という大きなPRのチャンスを「自粛」するのだ。契約を解除するわけではないが、その損失は計り知れないのではないかと、驚きが広がった。

 

 「自粛」の理由について、トヨタは説明していないが、世界的に歓迎されていない状況下での五輪開催を、「いろいろなことが理解されていない五輪になりつつある」という微妙な言い回しで表現した。

 

 この「英断」は、本当に損失なのだろうか。

 

 私は、そうは思わない。逆に「天晴れ、トヨタは、さすがグローバル企業!!」と称賛される気がする。

 

 

(-細部は下記URLを参照願う。)

 

https://www.sankeibiz.jp/macro/news/210723/mca2107230600002-n1.htm

 

 

トヨタ、国内で五輪関連CM放送せず…「色々なことが理解されない五輪に」

2021/07/19 11:57新型コロナ

 

 東京五輪パラリンピックで、最高位の「TOPスポンサー(ワールドワイドパートナー)」を務めるトヨタ自動車は19日、国内では五輪に関するテレビCMを放送しない方針を明らかにした。

 

 トヨタの長田准執行役員が、オンラインで報道陣の取材に答えた。大会に対するトヨタの考え方などを伝えるCMを作成していたが放送しない。豊田章男社長を含むトヨタ関係者は、開会式などへの出席も見送る方針だ。長田氏は、「色々なことが理解されていない五輪になりつつある」と述べた。

 

 一方、大会運営への支援では、関係者を運ぶ車両など計3340台を提供する。このうち、燃料電池車(FCV)の「ミライ」や自動運転機能を持つ電気自動車(EV)「イー・パレット」などの電動車が9割を占め、二酸化炭素(CO2)排出量の低減につなげる。

 

 長田氏は、「アスリートが集中し、ベストなパフォーマンスができることを一番に考えたい」とも強調した。東京五輪パラリンピックには、トヨタに所属するなど関係するアスリート計約200人の出場が内定している。自社メディア「トヨタイムズ」で取り上げて、アスリートを応援していくという。



https://www.yomiuri.co.jp/economy/20210719-OYT1T50098/

 

 

理解されないと思うのであれば、理解されるような広報宣伝活動を、トヨタはすべきである。

(続く)