東京五輪2021、成功するか? (47)

その息子である河野太郎も、日本国にとってふさわしくない考え方も持っているようだ。

 

河野太郎内閣総理大臣となって場合には、この日本国はおかしくなってしまうのではないのかな、という疑念が湧いてくるものである。

 

 

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メルマガ「週刊正論」令和397日号

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河野太郎首相になっていいのか】

 

自民党総裁選(29日投開票)をめぐり河野太郎行政改革担当相の優勢が伝えられています。

これについてシンクタンク国家基本問題研究所の「今週の直言」に掲載された月刊正論発行人有元隆志の論考です。

        

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菅義偉首相の退陣表明に伴う自民党総裁選に河野太郎行政改革担当相が出馬の意向を示している。河野氏世論調査でも「ポスト菅」の上位に位置し、有力視されている。自民党は国会で多数を占め、次期総裁は直ちに首相に就任する。人気は高い河野氏だが、以下の理由から首相にふさわしくないと指摘したい。

 

河野氏1月からワクチン担当相も兼務し、新型コロナワクチンの接種回数拡大に努めた。

9月末には国民の6割近くが接種を終え、英米並みに近づく見通しだ。ただ、ワクチン供給が追い付かず、混乱を招いた。その責任の一端は河野氏にある。河野氏菅首相の退陣表明を受け、「支える閣僚の一人として力不足だった」と述べた。総裁選に出馬せず、菅首相と共にワクチン供給に全力を挙げるべきではないか。

 

河野氏が首相にふさわしくないと考えるのは、何といっても皇位継承問題への姿勢にある。

河野氏は昨年8月のインターネット番組で、「男系が続くならば男系がいい」と断りながらも、女系天皇の容認も検討すべきだとの考えを示した。その後の記者会見で真意を問われると「国民に皇統の危機を理解いただき、万が一の時に皇位継承をどうするのか、早い段階で考えていただくのも必要だ」と説明したが、女系天皇容認の姿勢に変わりない。

 

河野氏は自身を保守主義者と自認しているようで、新著『日本を前に進める』(PHP新書)では「長い歴史と文化に裏付けられた日本語と天皇(中略)、こうしたものを次の世代にしっかり引き継ぎながら、常に新しいものを加えてきたのが保守主義者」と述べている。

天皇制」は共産党が使う用語(共産党綱領では「天皇の制度」と記載)であり、保守主義者であるならば使わない。河野氏の皇室に対する見方が垣間見える。

 

河野氏は首相の靖国神社参拝に否定的な立場を取ってきた。20099月に総裁選に出馬した際の討論会で、当時の鳩山由紀夫首相(民主党)が意欲を示していた靖国神社に代わる国立追悼施設の建設について「国立の追悼施設をつくり天皇陛下も行かれる。首相も参拝する。外国からの国賓、来賓の方にもお参りしていただくのが一番自然ではないか」と賛意を示した。自民党員はよもやこの発言を忘れてはいないだろう。

 

最後に河野氏はエネルギー政策で「反原発」の姿勢を明確にしてきた。外相時代の20186月、国際原子力機関IAEA)に向け「日本はプルトニウムを削減します」と発言した。

奈良林直東京工業大学特任教授は国家基本問題研究所の「国基研ろんだん」で「周りが見えていない。IAEAは、我が国の再処理開発はきちんと国際ルールを守り、優等生だと『お墨付き』を与えてきた」と痛烈に批判した。

 

小泉純一郎元首相は人気の高かった田中真紀子氏を外相に抜擢した。ところが、田中氏は外交を大混乱に陥れ、小泉氏に更迭された。

外相には代わりがいるが、首相の退陣は内閣総辞職を伴う。総裁選は人気投票でないことを自民党員は肝に銘じてほしい。

 

 

 

あと10日足らずで、立候補者は決まってくる。果報は寝て待っても、やってこない。日本国民はもっとしっかりと、目を見開く必要がある。自分の国は自分で守ることをしないと、いつまでたっても日本と言う国は、自立できないものと思うことだ。憲法九条の破棄が喫緊の課題なのだ。

(終わり)