(1) 2020年1月の「CES2020」でEV試作車「VISION-S01」セダンを初公開
(2) 2020年12月には、欧州で公道走行テストを開始、イメージング技術、センシング技術、HMI・
ヒューマンマシンインタフェースシステムなどの安全性やユーザーの使い勝手の検証。
ソニーEVの基盤は、セーフティ、アダプタビリティ(適応・順応性)、エンターテイメントの3つだ
という。アップグレートなどを含めユーザーの使い勝手が良い、と言うことか、
果たしてソニー製品がそうなっているのか。
(3) 2021年4月からは5Gでの走行試験を開始。
(4) 2022年1月5日の「CES2022」に先立ち、EVの市場投入を本格的に検討すると発表
(5) 今春には、EV事業の新会社「ソニーモビリティ」を設立する予定
(6) セダンタイプ「VISION-S 01」と共通のEV/クラウドプラットフォームを採用した「VISION-S02」も
発表した。7人乗りのSUVで、CMOSイメージを含むセンサー40個搭載、AIやロボティクス技
術を最大限に活用し、室内をエンターテインメント化している。当然自動運転が基本となるが、
自動運転がうまくいかないと、この車は成り立たないことになろう。
(7) と言う訳で、吉田健一郎会長兼社長は「移動を再定義」出来ると豪語し、EV事業に自信をの
ぞかせている。
(8) アップルも2025年には完全自動運転のEVを発売する予定だと言われているので、既存のカ
ーメーカーは、その対応にまい進せざるを得ないことになる。
(9) 但しソニーもアップルも、どこでどのようにその車をつくるのか、が課題となろう。車は人の命を
預かっているので、ハードもソフトも安全性をいかに確保するかが、最重要課題となろう。
センサーを40個もつけて安全性を確保してると言っても、衝突することだってあるはずだ。その
時の乗員の命を守るためのボデー構造なんぞは、どう考えてゆくのであろうか。
(10) もう一つ、バッテリーをどのように確保するかが大問題となろう。だから既存の関連会社が協
力しない限り、そのEVを量産するのは相当難しいと言わざるを得ないし、販売網の確保は
なお難しい。アップルの先を越したいがためだったのか。
(11) トヨタも同様な問題を抱えている。2030年までに350万台のBEVを製造・販売する予定だ。
そのバッテリーはどこから調達するのか、自力で作るのか、どうするつもりか。
'21.10.18発表、豊通と組んで米国に車載電池工場新設、2025年生産開始、
ノースカロライナ州グリーンズボロ、当初4本Line→6本(120万台)⇒もう1工場必要となる。
CATLやBYD(Build Your Dreams比亜迪)からも調達契約している。
トヨタ初のSUVのEV「bZ4X」を2022年6月の発売、2025年までにEV15車種投入予定。
2030年までにEV30車種投入予定
トヨタの350万台やバッテリーの問題に入る前に、もう一度「ソニーカー」のおさらいをしておこう。
ソニーGがついにEV参入、その狙いと真意 川西氏インタビュー
ソニーグループ 常務 AIロボティクスビジネス担当 AIロボティクスビジネスグループ 部門長 川西泉氏に聞く
麻倉 怜士 評論家、日本画質学会副会長 2022.01.13CES 2022でのソニーグループのプレスカンファレンスにおいて、吉田憲一郎・代表執行役会長兼社長CEO(最高経営責任者)は「I am excited to announce this spring, we are establishing a new company, “Sony Mobility Inc,” to accelerate these efforts. And, we are exploring a commercial launch of Sony’s EV.」との力強い言葉で、ソニーグループのEV(電気自動車)参入を表明した。CES 2020の「VISION-S Prototype」発表時には、自動車メーカーへ部品やデバイスを供給するために学びを深めていき、さらにはモビリティーやエンターテインメントの研究目的であるとして、自社での車ビジネスは行わないと明言していた。だが一転、CES 2022ではEV展開を本格的に検討していくための新会社「ソニーモビリティ」の設立とその方針を明らかにした。昨年(2021年)に引き続き、ソニーグループ 常務 AIロボティクスビジネス担当 AIロボティクスビジネスグループ部門長の川西泉氏に、詳細にわたり、真意を聞いた(聞き手は麻倉 怜士=評論家、日本画質学会副会長)。
CES 2022でのソニーグループのプレスカンファレンスから
(出所:ソニーグループ) [画像のクリックで拡大表示] CES2022_z01
「EV市販は初めから視野に入っていました」
(出所:ソニーグループ) [画像のクリックで拡大表示]
まずEVの市場投入を本格的に検討されている新会社「ソニーモビリティ」についてお聞きします。これは今、川西さんの持っているロボット「aibo」やドローン「Airpeak」を全部統合するのでしょうか。さらに話題の宇宙旅行への発展性も?
川西 その予定です。広義な意味でのモビリティー、トランスポーテーションに関わるものはすべて範疇(はんちゅう)です。宇宙についての検討は白紙です。
(続く)