纏向遺跡と邪馬台国(日本古代史の謎)(50)

一首鑑賞 

日々のクオリア より借用する。

 

八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を 

 

読みは、 

『やくもたつ いづもやへがき           五・七 

 つまごみに やへがきつくる そのやへがきを』  五・七・七 

          

 

八雲立つ」は八重の雲が湧き起こる意で、出雲をたたえる枕詞。
「八重垣」は幾重にもめぐらされた立派な垣。
出雲に降(くだ)った須佐之男命(スサノオノミコト)が櫛名田比売クシナダヒメ)を妻とする新婚のうた。妻を籠もらせるための八重垣をつくろうよ、という意味。 

  

古事記』の最初に出てくる歌でもあり、のちの『古今和歌集』の「仮名序」には、
このスサノオの歌から歌の三十一文字が定まったと書かれていて、
つまり、この歌が、いちおう、日本最古の短歌であり、三十一文字の歌の原型ということになっている。 

https://sunagoya.com/tanka/?p=19782 

 

 

これはスサノオが、クシナダヒメとの結婚の喜びをうたった歌だと言われているが、この五七五七七の形式の歌は、それほど古くはないと言われているので、後ほど追加されたものではないかと言われている(「読み解き古事記 神話篇三浦祐之朝日新聞出版)P144~5)。

 

 

ということで、スサノオはすがすがしいしい気持ちになったとして、出雲の国の須賀というところに宮を作って住むことになる。今の「島根県雲南市大東町須賀」だという。須賀神社が祀られている。下記参照のこと。

 

古事記の話 古事記を小説風に書き直してみました』      

https://kojikinohanasi.hatenablog.com/entry/790718-yakumotatsu 

より借用した。

 

そして時代は過ぎて、スサノオから七代目に、「大国主神」が誕生するのである。

 

 

大国主神」にはそのほかに、「大穴牟遅神」(オホナムヂ)、「葦原色許男神」(アシハラノシコオ)、「八千矛神」(ヤチホコ)、「宇都志国玉神」 

(ウツシクニタマ)などと言う別の名がある。一般的には、オオナムヂから「大国主神」に成長していって君臨するといった道筋だという。

 

(続く)