爆笑問題・太田光と(旧)統一教会(38)

UPFとは「Universal Peace Federation」(天宙平和連合)で2005年に設立され、国際ハイウェイプロジェクトや日韓トンネルを推進する機関だという。 

 

しかも民衆受けを狙って2013年には、日韓トンネルの建設促進のために、北海道から九州、挙句の果てには韓国内まで「平和統一祈願」と称して、自転車縦走企画「ピースバイク」が実施された。2015年に「ピースロード」と改称され、UPFが運営を任されて都道府県ごとにサイクリンクイベントが頻繁に開催され、マスメディアにも盛んに取り上げられた。 

 

そのため「ピースロード」なる単語は少しは記憶に残っているかもしれない。しかし2022年7月8日の安倍晋三銃撃事件が起こると、マスメディアへの反発が起こりピースロード関連記事は消えていった。 

 

しかし国会議員、地方議会議員、首長などがその実行委員に名を連ね、統一教会の思想の浸透に一躍買うことになってしまった。 

 

そんなわけで、安倍晋三も盟友の「ドナルド・トランプ」前大統領が2021.9.12に開催された2022希望前進大会」にビデオメッセージをおくることが決まると、安倍晋三元首相もビデオメッセージを作ることになった。 

 

その中では、安倍は次のようにUPFを持ち上げていたのである。 

 

今日に至るまでUPFとともに世界各地の紛争の解決、とりわけ朝鮮半島の平和的統一に向けて努力されてきた韓鶴子総裁をはじめ、皆さまに敬意を表します 

UPFの平和ビジョンにおいても、家庭の価値を強調する点を高く評価いたします 

https://ja.wikipedia.org/wiki/天宙平和連合#ピースロード より。) 

 

その映像は、韓国の会場から全世界にオンラインで配信されたと、いう。 

 

 

しかし、アプローチされた元総理経験者の事務所からは、次のように言われたと書かれている。 

 

結局あなたたちはわたくしどもの先生を宣伝材料に使いたいだけでしょ? 利用したいだけでしょ? あなたたちに利することがあって私どもの先生に利することはいったい何があるんですか? UPFと言ったってそんなのは家庭連合・宗教団体のフロント組織でしょ? 

 

 

これが正解なのである。 

なぜ安倍晋三は、「トランプが参加するなら自分も参加しなければならない」と思ったのか。 

 

これがそもそもの間違いなのである。安倍晋三は「統一教会」の本質は、それなりに理解されていた筈ではなかったか。 

 

だが統一教会の考え方・教祖が言っていることは、必ずしも反日一辺倒ではないようだが。そのことが”ミソ”だったかもしれない。そのような振る舞いで信者を募っていたわけだ。 

 

 

2022-10-12 

文藝春秋9月号「安倍元首相暗殺と統一教会」深層レポートのデタラメ・その2 

https://tsurishinobu.hatenablog.com/entry/2022/10/12/021901 

 

には次のように書かれている部分がある。 

 

 

しかし、韓鶴子氏の言っていることは、それとは全く違う。日本は「エバ国家」「母の国」として「天」から祝福された国だとしている。祝福された国が、なぜ韓国に奴隷のように尽くさねばならないのだ。 

 

もし日本が韓国に一方的に尽くさねばならないとしたら、その根拠は「日本が韓国を統治したとき悪逆無道を働いたから」ということになる。 

 

しかし韓鶴子氏は、それは人間的には赦すことができない行為であるが、「天」がそれを脇に置いて、日本を「祝福された国」として選んだと言っているのだ。 

 

植民地統治の時代だけに焦点を当てれば、確かに統一教会の教義は反日である。だが、日本のことを統一教会は「天によって祝福された国」と見ている。 

 

エバ国家の日本は、アダム国家の韓国と共に「世界のために生きるべきだ」。これが韓鶴子氏のメッセージである。(但し、日本がいつの時点で「天の祝福」を受けたのかまでは、自分にはわからない。少なくとも戦後であることは確かだが…) 

 

とはいうものの、「統一教会」のやっていることは、違法な献金強要なのである。統一教会の本質は「金取り」であり、一応信者集めなどのためには、本部の方ではきれいごとを並べている、だけのようだ。 

(続く)