反社会的団体の(旧)統一教会(70)

さてその統一教会は、今や将に「存立の危機」の瀬戸際に立っている。 

 

日本の文化庁が、3回目の質問権を行使しているのである。 

 

 

統一教会に3回目質問権 組織性解明へ80項目調査 

2023年1月18日 16:29  

 

 

 

 

文化庁は18日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に対して、3回目となる宗教法人法上の「質問権」を行使した。教団の組織性の解明に向け、指揮系統や資金の流れを中心に約80項目を質問。解散命令請求の可否の判断を巡っては、なお十分な資料が集まっていない。3回目の質問で教団組織の実態を明らかにできるかが焦点になる。 

 

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同庁は同日、宗教法人審議会(文部科学相の諮問機関)を開き、3回目の質問権行使について諮って了承を得た。担当者によると、組織運営②予算・決算・財産寄付海外送受金給与手当・退職金――の5つについて約80項目尋ねた。回答期限は2月7日とした。 

 

教団に関する相談を長年受けてきた全国霊感商法対策弁護士連絡会によると、年100億円ほどが韓国本部に向けて送金されているとの分析もある。海外送金のために信者が寄付を集めていたとの見方もあり、教団内の指揮内容や資金移動の詳しい実態について示す書類を求めたとみられる。 

 

2022年11月に行使した1回目は組織運営や財産・収支状況といった基礎情報を収集した。同年12月の2回目は教団側の不法行為を認めた民事判決に関する資料や、09年に信者の活動を見直すために教団が出した「コンプライアンス宣言」の順守状況を尋ねた。教団側は1回目に段ボール8箱分、2回目に小型段ボール12箱分の回答資料を文化庁に送った。 

 

調査を通じて教団側の行為に「組織性、悪質性、継続性」が認められれば、同庁は裁判所への解散命令請求を検討する。だが、これまでの調査で、組織性や悪質性を判断するための十分な材料が集められていないという。文化庁担当者は3回目の質問項目について「1、2回目よりもかなり多い」とした。 

 

同庁は組織性を巡り、1994~2020年に教団側の不法行為を認めた22件の民事判決を重視する。うち20件は信者の不法行為に対する教団の管理監督責任を認めたにすぎない。同庁は指揮系統を調べ、組織的な関与があったかどうかを見極める考えだ。 

 

悪質性については現状の資料では「これまでの解散命令請求を出した事例と比べて十分でない」(岸田文雄首相)とされる。過去に命令を受けたのはオウム真理教と明覚寺(和歌山県)の2例で、いずれも幹部らの刑事事件が根拠となった。統一教会幹部による刑事事件は確認されていない。 

 

悪質性を判断するうえで同庁が注目しているのは高額寄付の実態だ。政府が22年9月に設けた合同電話窓口に寄せられた教団による被害相談は10月末までに2367件で、うち7割が金銭トラブルだった。同庁はどのように寄付を集めたかを確認するため、資金の詳しい流れをさらに調査するとみられる。 

 

宗教法人法は「法令に違反し、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる」場合に裁判所に解散命令を請求できると定める。法令違反は刑事事件に限定されていないが、民事判決ではより多くの事例の積み重ねが必要とする見解もある。 

 

永岡桂子文科相は教団への調査に関し「いたずらに引き延ばすつもりはない」と強調する。質問権行使に加えて関係省庁や弁護団による情報収集を続ける方向だ。厚生労働省が行政調査に着手している養子縁組についても、養子縁組あっせん法への抵触が確認されれば、判断の材料に加える。 

 

厚労省は22年11月から、教団が本部を置く東京都と連携し、同法が施行された18年以降の状況を中心に教団に対して質問状を2回送った。「教団側からは回答が十分に得られなかった」(厚労省幹部)とされ、調査は思うように進んでいない。加藤勝信厚労相は17日の閣議後の記者会見で「関係省庁とも連絡して今後の対応の検討を進めている」と述べた。 

 

教団側は養子縁組に関して「信者同士のつながりによるもので、教団として報告を受けているだけだ」として、法律に抵触しないとしている。 

 

教団の広報担当者は18日、3回目の行使を受け「1、2回目の調査と同様、期日までに適切に回答させていただく」とコメントした。 

 

 

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE1259F0S3A110C2000000/?n_cid=NMAIL006_20230118_Y 

 

 

この質問権の回答指定日は、2023.2.7となっている。 

 

もうすぐに統一教会から回答が寄せられるはずである。どんな結末になるか、見ものである。 

(続く)