東京五輪2020と尖閣諸島(9)

さてこの9月18日は、柳条湖事件の発生した日である。1931(S6).9.18に、満州奉天

(藩陽)近郷の柳条湖付近で、日本の南満州鉄道の線路が爆破されたのである。日本の関

東軍は、これを口実に、満州の治安を守るために満州にはびこる軍閥の張学良などを攻

めて、満州の安寧を確保していった。これを満州事変と言い、柳条湖事件がその口実とな

った。


線路の爆破を企画・実行したのは、関東軍であった。こんな事をしなければならない程、満

州の治安は乱れていたのである。日本政府や関東軍は、満州の張学良にも、そして北京

の政府にも、満州の治安を向上させるよう懇願していたのだ。しかし中国側は一向に治安

を向上させるようなことはしなかった。それもそのはず、東清鉄道に巣食っていた共産党

員が、事あるごとに日本人や日本人商店や関連施設への略奪や虐殺などを繰り返してい

たのである。当時朝鮮人は日本人であったために、朝鮮人の入植地などは中国人に散々

乱暴狼藉の限りを尽くされ、壊滅状態になりつつあったのである。そのため関東軍が業を

煮やして、自力で治安の維持に乗り出さざるを得なかったのである。


ここら辺のヒストリーは、小生のブログ2013.2.8~支那事変の真相(6~)を是非参照願う。

そして尖閣諸島の国有化一周年が2013.9.11、そして柳条湖事件の記念日が9.18と中国

にとっての反日行事が続くが、昨年の2012.8~10月にかけては、そのため中国各地での反

日デモは過激を極めた。


ここら辺の事情は、先のブログ2012.12.4~「尖閣諸島問題その2(87~)」(及び2012.9.6~

のNO.38 ~も)で詳しく述べているので、是非参照願いたい。


それから一番大切なことには、中国嘘で塗り固めた外交を実施する国であると言うこと

を、しっかりと弁えておかなければならないと言うことである。


この柳条湖事件満州事変を惹起させた直接の要因は、中国正規軍に日本陸軍参謀の

中村大尉一行殺害されたことであったが、この殺害事件も中国側は、「そんなことは無

い。殺害などは日本軍の捏造、宣伝だ。」と、虚偽の説明に終始したのだ。


このため関東軍は、張学良に満州の治安維持は任せられないとして、満州の安寧のため

に、満州を平定していったのである。その口実作りが柳条湖事件であったが、その結果満

州には平和が訪れたのである。リットン調査報告にもこのことは言及されているが、当時の

日本外交の拙さのために、このことは公平・公正に評価されなかったところに悲劇が存在す

ることとなる。


まあこの件は先に言及した 小生のブログ2013.2.8~の支那事変の真相(6~)を是非参照

願いたいが、満州事変の直接の原因はこの中村大尉殺害事件であったが、事ほど左様

に、中国政府は嘘をつきまくるのである。だから関東軍が、張学良などの軍閥には任せら

れないと、業を煮やしたのである。


しかしながら今年の(2013.)9.18事変記念日での中国での反日イベントは、あまりニュ

ースになっていない。習近平反日デモ反政府デモにでも振り変わってしまって、自分達

に襲い掛かってこないように、押さえたものと思われる。


だから

第一
反腐敗キャンペーン第2体制批判対策、そして第3.18事変記念日は、

今年は穏便に済ませたかったのではなかろうか。

中国の嘘は、中村大尉殺害事件のほかには、直近では中国毒餃子事件、中国フリゲート

艦から火器管制レーダーの照射事件なども嘘で塗り固めた言い訳をしてきた。あの南京

大虐殺記念館
なんぞは、全くの嘘の塊であることは賢明な読者諸氏におかれましては、言

わすもがなのことである。

そして第4に、9.11尖閣諸島の国有化(一周年)である。


中国はこの機に尖閣諸島の日本領海への侵入を激増させている。

まあこれくらいしか中国にはやれることは無いのである。デモでも扇動しようものなら、現状

では自分の首が危なくなってしまうのだ。だから今は迂闊にデモなどやらせられないのだ、

と小生は推定している。

 

海と空で続く緊張=尖閣国有化後に侵入激増―専従部隊新設も・海保と空自
2013年9月10日(火)14:56

 尖閣諸島が国有化されてからの1年間、中国の船や飛行機が日本の領海、領空を脅かす

事態が激増している。緊張は常態化しており、対応に追われる海上保安庁航空自衛隊

は専従部隊の新設など体制強化を打ち出している。

 海保によると、国有化前の1年間は3回だった中国公船の領海侵入は、国有化後は今

月10日までに60回を超えた。領海外側の接続水域でも250日以上航行するなど、台風な

どの荒天時を除いて、常に居座っている状況だ。

 海保尖閣警備の専従部隊を2015年度末までに発足させる予定で、大型巡視船12隻

の新配備や職員採用を進める。ただ、中国側も公船建造を進めているとされ、尖閣周辺に

現れる船が増加する可能性も。このため、老朽化した巡視船を新型船に切り替えた上で応

援派遣するという。

 現在は全国から巡視船を集めて警戒に当たるが、その分各地の警備が手薄に。今年8

月に就任した佐藤雄二長官はこの状況を「今置かれている危機」と表現。全国で職員の休

養や訓練実施などに影響が出ているといい、「皆が一丸とならないと、この難局は乗り切れ

ない」と力説した。

 一方、空の守りも厳しさを増している。昨年12月には尖閣諸島沖で中国国家海洋局のプ

ロペラ機が中国機として初めて領空侵犯した。中国機に対する航空自衛隊の緊急発進(ス

クランブル)の回数も急増。昨年4~9月は69回だったが、国有化された後の同10月~今

年3月は237回と3倍以上に増えた。同4~6月の3カ月間では69回となっている。

 空自は南西諸島周辺の警戒監視を強化するため、14年度以降に早期警戒機E2Cによ

る警戒航空隊を那覇基地に新編。中国機の動向について、斉藤治和航空幕僚長は「活発

化しているのは事実。長い目で見て意図を把握することが大事だ」と語り、引き続き注視す

る考えを示している。

http://news.goo.ne.jp/article/jiji/nation/jiji-130910X317.html

 

だから無人機や爆撃機まで飛ばしてきているのである。この尖閣諸島の国有化に関しては、

中国は当初は容認していたのだ。しかしこれが中国一流の騙しだったのだ。


これは「尖閣諸島国有化、対日3条件」騙し事件と言ってもよい。まあ中国との交渉に際し

ては、何事も裏を読んで臨まなければならないのだ。これは嘘ではないでしょうね、と確認

しながら交渉し文字にしたためなければ、妥結しないと言う態度が必要だ。中国はこの3条

件さえ満足できれば、国有化は不問に付す的な言質を日本に与えていたのである。


しかしながら野田佳彦は、まんまと中国に騙された。お陰で日本企業はいい迷惑だ。しかし

これが、中国の思う壺だったのだ。


だから東京五輪2020に対して、「 とてもうれしく、(都の)皆さんをお祝いする」とか「北京

五輪の経験を共有してもよい
」などと言うオベンチャラは、全く信用ならないのだ。安倍晋

三首相も、猪瀬東京都知事も、こんなことには騙されてはいけない。「ああ、そうですか。」

程度にあしらっておくのが一番なのだ。好意に甘えて、なんぞと深入りしてしまうと、取り返

しのつかないことになってしまう、と気を引き締める必要がある。

(続く)