2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ALPS処理水放出と習近平の凋落(72)

例えば、昨年の春晩では、文工団の歌手やダンサーが、赤や白、金色の衣装で、プロとしての歌や踊りを披露していた。背景の大画面には空母など勇ましい映像が映し出され、国威発揚がテーマにはなっているものの、さほどきな臭い印象はなかった。 だが、今年の…

ALPS処理水放出と習近平の凋落(71)

大不況の真っただ中である中国の大晦日の紅白歌合戦では、本物の人民解放軍の兵士たちが「作戦用の迷彩服と装備」をまとって、「台湾上陸作戦」をモチーフにした演技を披露した、というではないか。 株大暴落で春節を祝う気になれない中国人、中国版紅白は「…

ALPS処理水放出と習近平の凋落(70)

習近平は、毛沢東生誕130年の'23.12.26に、「台湾統一を必ず実現する。」と述べている。 習氏、台湾統一「必ず実現」 毛沢東生誕130年で演説 習政権2023年12月26日 18:22 (2023年12月26日 21:09更新) [会員限定記事] 演説する習近平氏(26日、中国国営中央テ…

ALPS処理水放出と習近平の凋落(69)

銀座8丁目の寿司屋では、中国人カップルがカウンター席に案内されるや、眼前の板前に、「オ・オ・ト・ロ!」と言って、紙に「15」と書いて見せた。隣席の私がきょとんと見ていると、15貫並んだ壮大な「大トロ艦隊」の端の1貫を、彼氏がニッと歯を見せて私に…

ALPS処理水放出と習近平の凋落(68)

その雄安新区とは、もとはと言えば、「本来河北最大の遊水地であったはずの白洋淀にできた習近平肝煎りの新都市」である。もともとは北京を洪水から守るための河北最大の白洋淀と呼ばれる遊水地であったのだ。 '23年7月末~8月初に襲った台風五号による大洪水…

ALPS処理水放出と習近平の凋落(67)

ずさんな「千年大計」 さらに、深圳特区を建設した時代とは条件がかなり違った。深圳特区が驚異の発展を遂げ成功したのは、まず自由主義経済が一国二制度で担保されていた当時の香港に隣接していたという地理条件がある。2つ目に全国の資源を深圳に集中でき…

ALPS処理水放出と習近平の凋落(66)

今年5月10日、習近平が第3期目の総書記、国家主席の座を固めたのち、新首相の李強と、書記処筆頭書記の蔡奇、副首相の丁薛祥、何立峰ら、新指導部をぞろぞろ引き連れて視察した。このときの様子はCCTVが報じていたが、この視察で廃墟群を目の当たりにしても…

ALPS処理水放出と習近平の凋落(65)

福島 香織氏は、この論考を次の様に締めくくっている。 「 風水や天命の話はさておき、習近平は実際、災害時に十分なリーダーシップを発揮できていない。国内の治水事業も口でいうほど成功していない。体制内の人心も掌握しきれておらず、経済回復の処方箋も…

ALPS処理水放出と習近平の凋落(64)

さらには中国には「易姓革命思想」という伝統的な考えかたがあり、天は己に成り代わって皇帝に地上を支配させるが、その皇帝が徳もなく悪政を行っていると天が判断すると、皇帝の姓、血統を入れ替え、王朝交代が起きるという。天が為政者に徳や能力がないと…

ALPS処理水放出と習近平の凋落(63)

天災は今回の大雨だけでは終わらない 北京でこれほどの水害に見舞われたのは2012年7月21日午後から深夜にかけての集中豪雨による大水害以来だ。この時の集中豪雨は10時間以上続き過去60年間で最大の降水量が記録された。当時、79人の死者、直接経済損失100億…

ALPS処理水放出と習近平の凋落(62)

人民解放軍に支払われる給料もでもが、削減されているというではないか。 こんな状況では人民の不満の声は、大きくなりはしないのかな。 と言う訳で「それどころか中国は今や体制の危機にも直結しかねない動きになり始めているのだ。」とこの論考は結んでい…

ALPS処理水放出と習近平の凋落(61)

沿岸部の裕福な地域でさえ 私がこうした話題をいろいろと提供しても、「中国は広いからそういう苦しいところもあるんだろう」程度に思う人もいるだろう。だが中国の中で最も裕福な都市のはずの上海市でさえ、給与削減に動いているのだ。 上海の課長級の公務…

ALPS処理水放出と習近平の凋落(60)

中国政府は統計数字を捏造する裏で、正しい経済政策を施して行こうとしているのであれば、まだ救いがあると言うものであるが、そうでなければこの書籍に書かれている様に「習近平が中国経済を崩壊させる」ことになってしまう。 そう言うことになると、中国経…

ALPS処理水放出と習近平の凋落(59)

公式統計はもともと信用性に欠けるが こうした厳しい経済状況の真っ只中、12月11日、12日に、中国共産党は中央経済工作会議を開催した。毎年年末に開催されるこの会議では、翌年の経済政策の方向性が指し示される。 ところで、この中央経済工作会議に関して…

ALPS処理水放出と習近平の凋落(58)

例えば、中国カルフールは今年上半期だけで106店舗が閉店し、6月末で営業している店舗数は41になった。昨年末の段階で営業していた店舗のうち7割以上が今年前半だけで閉店したのである。ちなみに中国カルフールは今や完全に中国資本になっていて、その経営の…

ALPS処理水放出と習近平の凋落(57)

中国経済は「中国経済光明論」の下で、崩壊してゆくのであろう、とこの論考は結んでいる。 何となれば、経済政策とは何の関係もない「中央宣伝部」「国家統計局」「国家安全部」が、中国経済を司ることになったからである。 と言うことは、真っ当な経済政策…

ALPS処理水放出と習近平の凋落(56)

注目の「中国経済光明論」 こうした中で、会議が打ち出した来年の経済運営の方針、あるいは「経済救助策」のうち、一つ大変注目されるものがあった。それは、「経済宣伝を強化し世論を導き、中国経済光明論(楽観論)を高らかに唱えよう」、というものである。…

ALPS処理水放出と習近平の凋落(55)

人民銀行は低コストの資金を市場に投入しているのだが、使い当てがない、という状況のようだ。これでは中国経済は浮かばれない。 もっと早くから景気回復の手当てを真面目にやっていれば、まだ救い手があったと思われるのだが、習近平の独裁下ではそれもまま…

東京よりも「まだ高い」中国の住宅 ゼロコロナ政策の解除で景気のV字回復が期待された中国経済だったが、2023年4月以降、低迷が続いている。 その元凶が不動産市場の不調にあることは言うまでもない。中国の民間不動産調査企業「中国指数研究院」によれば、…

ALPS処理水放出と習近平の凋落(53)

中国経済の低迷が長引いているようだ。日本の「失われた30年」のような長期停滞に陥っている、と見られているが、学者たちによれば、「中国は日本の様にはならない。もっと悪くなるだろう」という見立てだという。 それと言うのも習近平が、景気対策に乗り気…