2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

世界の流れは、EV化(16)

■EVへのシフトを図るGMにとって大きな痛手 今回のリコール問題がGMのEV戦略に与える影響は大きい。なぜなら、GMにとってEVシフトをはじめとする自動車の電動化は、すり合わせ技術の弱さから脱却して成長を目指す重要なチャンスだからだ。 2008年9月15日に発…

世界の流れは、EV化(15)

オランダのフローニンゲンでは、VWのEV、ID.3が燃えている。LGエナジーソリューションのバッテリーを積んでいた。 ヒュンダイ(現代自)もリコールだという。VWもリコールを実施せざるを得ないだろう。 VW電気自動車ID.3が火災で全焼…LGがバッテリー…

世界の流れは、EV化(14)

GMはこのシボレーボルトEVのリコールの原因を、韓国LGエナジーソリューション製のバッテリーの製造上の欠陥であると公表している。原因となる部品メーカーの名前を公表することは、異例だと言われている。 しかも良品のバッテリーの交換修理は、'21年10月か…

世界の流れは、EV化(13)

シボレーボルトEVのバッテリーによる火災事故のリコールである。 最初が'20年11月、次が'21年7月、そして今回が'21年8月となる。原因究明に時間がかかったようで、どこからどこまでが不良バッテリーであったかが、なかなかわからなかった、と言うことか。 ち…

世界の流れは、EV化(12)

ちなみにバイデン大統領は2030年までにEV,FCV,PHVを50%にせよと言っているが、加州やGMは2035年までに全車種をZEVに切り替えると言っているので、その中間の2030年にZEVを50%はそれほど難しいことではなかろう、と思われる。 GM、35年までに脱ガソリンへ-…

世界の流れは、EV化(11)

バイデンが新車に占めるZEVの割合を、2030年に50%に引き上げる目標を、2021.8.5に大統領令として発令したからには、GM、Ford、Stellantis の3社もうかうかとはしていられない筈だ。日系メーカーとしても同様である。これは、もともとのバイデン政権の政策目…

世界の流れは、EV化(10)

これに対して、バイデン大統領は2030年には全米で、新車の半分はZEVにせよ、という目標を発表したのだ。 加州の2025年の22%も厳しいものであるが、その5年後の30年には、これを50%にせよというものである、しかも全米で。 EUは2030年に(21年比)55%の削減…

世界の流れは、EV化(9)

そんな中で、菅義偉首相(当時)が、トヨタと日本製鐵の社長と、脱炭素で意見交換をしたという。早速「国境炭素税」に関して欧米との話し合いの事前準備かと勘繰ったが、そうでもなかったようだ。この件で、日本として戦略的に進めることができれば、大した…

世界の流れは、EV化(8)

もしそんなことになったら、世界の貿易はかなり混乱することになろう。大問題であるが、中国がCO2排出の削減に真剣に取り組む契機となれば、御の字である。 日本も積極的にこの制度作りに参画してゆく必要がある。 脱炭素 「国境調整」で欧米中駆け引き 日本…

世界の流れは、EV化(7)

先の論考に次のようなフレーズある。 「CO2排出量の多い電源で生産し、EUに輸出するような電池は、基準をクリアできず販売できない恐れがある。」 これはとても厳しい規制である。課徴金が掛けられるのではなくて、販売してはいけないというものである。とて…

世界の流れは、EV化(6)

2035年に発売できる新車は、排出ガスゼロ車のみとする規制を提案した。文面を解釈すれば、対象となるのは電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)のみ。ガソリン車やディーゼル車だけではなく、実質的にエンジンを搭載したハイブリッド車(HV)やプラグインハイ…

世界の流れは、EV化(5)

「保護貿易」であるという批判に抗えない側面も 一種の強制力を伴わなければ、事態は大きく変わらない。EU執行部はそのように考えているのだろう。 しかしそのことは、EU域内市場で行われるゲームのルールが大転換することを意味する。言い換えれば、このル…

世界の流れは、EV化(4)

遅かれ早かれ、米中では対抗措置が検討されることになるであろう。 「2035年にHV販売禁止」方針を打ち出すEU、“日系メーカーつぶし”に日本はどう対応するか 土田 陽介 [三菱UFJリサーチ&コンサルティング 調査部 副主任研究員] Jul. 20, 2021, 06:20 AM B…

世界の流れは、EV化(3)

マツダはどうする? エンジンを捨てるホンダはさらに加速か トヨタは全方位で開発を行っているから、電動化計画の詳細が変更になっても対応はできるだろう。ではトヨタ以外の日本メーカーはどうか? ホンダは40年に100%EV化することを三部敏宏社長が明言し…

世界の流れは、EV化(2)

欧州自動車メーカー、中国、そして日本の思惑 ハイブリッド車を排除したいドイツメーカーにとって、今回のEUの方針には同調できる部分もあるだろう。メルセデス・ベンツは30年までに全車をEV化すると発表しており、これが実現すれば35年規制の影響は受けない…

世界の流れは、EV化(1)

2021年7月14日、EUのヨーロッパ委員会(EC)の「ウルズラ・フォン・デア・ライエン」委員長は、「欧州グリーンディール」法案を発表した。 EUは2019.12.11に、欧州グリーンディール政策の最終目標として2050年にカーボンニュートラル(CN)とする、CO2排出ゼ…