2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(25)

こんにちは、AD高橋です。 2022年5月に発表され、夏に発売となった日産サクラ。軽自動車規格に収まるEVは大きな話題となり、「2022~2023日本自動車殿堂 カーオブザイヤー」、「RJCカーオブザイヤー」(軽EVの電動化技術が「RJCテクノロジーオブザイヤー」を…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(24)

「充電難民」の悲哀を味わう 航続距離が最大の課題だろう。ガソリン感覚で走っていると大変な目に遭うことになる。 悲劇、と言っていいだろう。週末の夜中。首都高をグルっと回ろうと満充電の状態で首都高速4号新宿線に乗った。山手トンネルを抜け、3号渋谷…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(23)

EVユーザーが次に乗り換える車としてEVを選ぶ割合は、半分一寸である。大半のEVユーザーは、またEVを選ぶのかと思っていたが、そうではなかったのだ。このデータでは、53.8%の人しかEVを選ばなかった訳だ。 その理由としては、 (1)充電に時間がかかる。 (2)…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(22)

しかし航続距離に対しては、180kmと言えども、軽EVのオーナーにとっては、不安はあるようだ。 継ぎ足し充電やEV特有の運転の仕方に馴れれば、軽EVでもそれほど支障はなく普及させることが出来る、と言った論考も見受けられる。 やっぱり走行距離が不安! 日産…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(21)

日産としては、 ・軽でも動力に余裕を持たせる。 ・手ごろな価格の実現。 ・乗って楽しいこと。 ・長距離移動には「NissanConnect」を提供。 などの消費者の不安・不満を払拭する手立てを講じているため、販売は好調のようだ、と話している。 日産「サクラ」…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(20)

2021年11月1日から2022年10月31日までに発表または発売された乗用車が対象。43回目の開催となる今年度は、国内外の全48モデルがノミネートされた。自動車評論家、ジャーナリスト、有識者からなる60名の選考委員により選ばれた「10ベストカー」(今年度は11台…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(19)

日産は日産で、この論考では、「内田誠社長は2月6日の会見で「新しい体制が相互の信頼を深め、モビリティーの未来に向けて我々の共通の野心を加速させられる」と語った。業界関係者は「ルノーを気にせず事業戦略に集中できる意味は大きい」とみる。」とある…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(18)

今回の交渉は、ルノー側から提案...背景に、EVシフトへの出遅れ 交渉には双方の都合があり、当然ながら、それぞれが納得してまとまる。資本関係見直しは日産側の悲願であり、その意味で日産の都合なのだが、今回の交渉は、意外にもルノー側がきっかけを作っ…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(17)

先ずなんと言っても、この日産が「ルノーを気にせず事業戦略に集中できる状態」になった意味は大きい。 またルノーとしても、EVで出遅れていたものを立て直すことのできる状態に戻すことが出来たと言える。日産の技術と資金を、潤沢にとは言わないが使えるこ…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(16)

車産業、モノのグローバル化は限界 サービスで合従連衡 激動モビリティー 日産・ルノー再出発の未来(下) 自動車・機械2023年2月9日 2:00 [有料会員限定] 「ノーマージャー(もう統合はない)」。1月29日、パリのセーヌ川沿いの建物。ルノーが創業地で開い…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(15)

「知財は企業の生死を握る。後では取り返しがつかない」。日産の内田誠社長兼CEOはルノーとの交渉が続く中、周辺にこう繰り返した。「『ゴーン時代』の四半世紀で共同特許などの運用ルールは曖昧になっていた」(日産関係者)という反省があった。 日産株43%…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(14)

上記の論考では、ルノー・日産グループは「FACE」と言う車載OSを開発していると書かれているが、このソフト開発はルノー主導で外部委託されているという。しかしながらこの委託先は自動車分野には素人だという。とすると、このソフトはクルマに載せた場合有…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(13)

CO2の排出基準は 2021年~ 95g/km以下(1990年規制)となっているが、 ・乗用車 2030年目標 -37.5% → -55%へ、2035年目標 -100%(排出0) ・小型商用車 2030年目標 -31.0% → -50%へ、2035年目標 -100%(排出0) ・インセンティブ 一定のZEV車の販売目標値達…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(12)

一般的にe-fuelは、カーボンニュートラル燃料の一種だと解釈されおり、再生可能エネルギー由来の水素など、再生可能な資源からの電池エネルギーを化学的に蓄える燃料を指します(トヨタなど自動車メーカーの2022年6月時点での解釈)。 こうしたドイツの動き…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(11)

ルノーは現在構造改革に取り掛かった直後である。昨年2022年11月にパリで事業改革説明会を開き、事業を5分割して再出発しようとしているさなかである。そうでもしないと、欧州でのBEV化が進む中、会社が立ち行かないと言った状況のようだ。 5分割とは、 (1)…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(10)

90年代後半の日産の経営危機をルノーが救済する形で両社が資本提携し、ルノーから派遣されたカルロス・ゴーン元会長の下で早々に再生を遂げた日産は、これまで売り上げ・販売台数規模でルノーを凌駕してきた。だが、資本関係ではルノーが43.4%を握る筆頭株…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(9)

主力のロシア撤退で、販売台数の7割弱が欧州市場となりお膝元への依存度が極端に高まる。実質的には欧州専業メーカーといってもいい。だが欧州はガソリン車など内燃機関の新車販売が35年までに事実上禁止される見通しで脱炭素規制が世界でも先行する地域だ。…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(8)

フランスのルノーが、日産の株式を手放してでも、BEVの量産化に日産を取り込みたいと動き出したことは、このことを如実に物語るものであろう。 ルノー単体では、この荒波を乗り越えられない可能性があると、ルノー経営陣は危惧したということであろう。 (1)…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(7)

ガソリン車、35年に禁止へ=EVシフト加速―欧州議会が採決 2023年02月14日21時13分 【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)欧州議会は14日、フランス東部ストラスブールで本会議を開き、2035年に域内でガソリン車やディーゼル車の新車販売を事実上禁…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(6)

水素エンジンと合成燃料について (1) EVの最大の欠点は「航続距離が短い」とことである。長距離輸送や雪道にはEVは向かない。 (2) 大型~小型トラック、船舶、鉄道、バスなど長距離輸送には、『合成燃料かFCV』が最適。 (3) 2020/7月、欧州委員会ECは水素戦…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(5)

中国のEV規制 中国には、NEV規制とCAFC(Corporate Average Fuel Consumption=企業別平均燃費)規制の2規制がある。NEV=New Energy Vehicle、中国版ZEVのこと。 日本の燃費規制は、2015年・16.8km/Lが2020年には20.3km/Lだと言う。これに対して、中国の燃…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(4)

国境炭素税、すなわちEUの言う国境炭素調整措置(CBAM)として、実施されようとしている。 CBAMとは、Carbon Border Adjustment Mechanism で自国と同等の排出負担を課す措置のことである。 (https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK056SZ0V00C21A2000000/…

カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(3)

例の「ユーロ7」である。2025年より施行されることになっている。 ユーロ7では、一酸化炭素CO、炭化水素HC、窒素酸化物Noxに加え、 アンモニアNH3、メタンCH4、二酸化窒素NO2の規制が追加。 アンモニア人体に有害、メタンオゾンを生成、温室効果ガスである…