2021-01-01から1年間の記事一覧

世界の流れは、EV化(37)

バイオ燃料とは、生物資源・バイオマスを原料とする燃料のことで、木材などが該当する。 例えば、 1) バイオエタノール・Bioethanolサトウキビや木材などを発酵・蒸留して製造されるエタノール(アルコール)で、利用方法はガソリンに混合させて使用する。例…

世界の流れは、EV化(36)

トヨタ、水素エンジンで耐久レース完走 「プレイグ」との戦い 清水 直茂 日経クロステック 2021.05.24 トヨタ自動車は2021年5月22日から23日にかけて、水素エンジン車で24時間レースを完走した。途中、中核部品のインジェクターや電気系統の異常による修理時…

世界の流れは、EV化(35)

それではバイオ燃料やe-Fuelとはどんなものであろうか。 その前に、『あくまでもデモンストレーションであって、本気で考えているとは思わない。保有車のCO2削減を考えれば、水素ではなくバイオ燃料、e-Fuelが現実的だ。』と書かれているが、水素エンジン車…

世界の流れは、EV化(34)

この論考はなかなか難しい。小生にはよく理解できなかったが、次のようにまとめてみた。間違いがあれば、どんどん指摘訂正願う。 [概略まとめ] 脱炭素化計画 日本 2030年 CO2 エネルギー基本計画(日本案) 2030年 CO2 45%削減(2020年比)、再生可能エネ…

世界の流れは、EV化(33)

EV対HEV、LCAでもHEVが優位 欧州では今、2030年に向けてLCAでのCO2規制の動きが進んでおり、今後世界の潮流になると考えられる。加えて、欧州や米国ではLCAを基準とした国境環境税の議論も進行中である。 図7は、HEVとEVのLCAでのCO2排出量を、10年-15万kmの…

世界の流れは、EV化(32)

再生可能エネルギー50%は難しくグリーン燃料が必要 続いて、日本の発電におけるエネルギーミックスを見ていこう。図3はエネルギー構成比、図4は排出係数を示す。それぞれについて、日本の2018年における実力値(実績)と日本の2030年の基本政策、国連目標で…

世界の流れは、EV化(31)

菅首相はすでに辞任していない。2021.10.4に第100代内閣総理大臣に就任した岸田文雄首相の世となっている。 岸田は10月14日の会期末に国会を解散し総選挙に打って出た。10月31日の投開票では、予想に反して「絶対安定多数」の261議席を単独で確保し、現在は2…

世界の流れは、EV化(30)

環境NGO「石炭火力への対応は政府計画の本気度の試金石」 350.org Japanは「パリ協定1.5度目標達成のためには30年には先進国で、40年には世界全体で石炭火力発電を全廃しなければならない。石炭火力への対応は政府計画の本気度の試金石になる。しかし現段階…

世界の流れは、EV化(29)

そこら辺を次に簡単にまとめておく。 EU (1) 2030年までに2021年比でCO2は55%の削減←当初は37.5%減であった。 (2) 2035年までにはCO2は100%削減→ICE禁止、HVやPHVも販売できない。 (3) 2050年にはCarbon Neutral(CN)とする。即ちCO2排出ゼロ目標('19.12.11…

世界の流れは、EV化(28)

CO2を排出するクルマは、いよいよもって肩身がが狭くなる。狭くなるだけならまだしも、そのうちに石でもぶつけられるかもしれないのだ。 ワールド2021年11月11日1:21 午前UPDATED 1ヶ月前 ガソリン車40年までに段階的廃止へ、米中独は不参加=COP26 By …

世界の流れは、EV化(27)

但しEVは安くない。バッテリーが高価であるからであるが、だからなおさら、バッテリーのコスト低減が急務となっている。中国で大ヒットしている格安EVは、LFP(LiFePO4、リン酸鉄)系リチウムイオン電池のバッテリーを採用しているという。このバッテリーは…

世界の流れは、EV化(26)

パナソニック(エナジー社)は、このアップルからの話を好意的に受け止めているようだ。 まあテスラとの取引を最優先することが第一ではあるが、余力があればアップルとも取引はしたいところだ。 パナソニックのバッテリー事業は、'22年4月には、パナソニッ…

世界の流れは、EV化(25)

と言っても、すでに開発は終盤になっているものと思われる。直径46mm長さ80mmと従来の18650や2170と言った細形の円筒形リチウム電池より、かなり大きくなっている。 テスラから要望で開発したものだ。 またアップルカーに搭載するバッテリーについて、アップ…

世界の流れは、EV化(24)

確認の意味と言う訳でもないが、この記事もご一読願う。 米EV市場、大手攻略へ トヨタは電池新工場で自前に活路 2021/10/19 12:43 日本経済新聞 電子版 トヨタは30年の北米市場のEV・FCV販売比率を15%と見込む 【ニューヨーク=中山修志】トヨタ自動車が18日…

世界の流れは、EV化(23)

ここにもあるように、米国でのバッテリー生産工場の建設計画が目白押しだ。 ・欧州ステランティスは、LGエネルギーソリューションと組んで、'22年半ばから工場建設 ・GMもLGと組んで、2箇所の合弁工場を建設中だ。 ・フォードは、SKイノベーション…

世界の流れは、EV化(22)

リチウムイオン2次電池が発火する原因を、次のように羅列している。 (1) 製造工程で混入した金属異物がセパレーターを破り、内部短絡が発生し火災となる。 (2) 充電時に「デンドライト」という金属リチウムの針状結晶が生成され、セパレーターを破り 内部短…

世界の流れは、EV化(21)

これに対してLG Chem のバッテリー火災は、製造上の欠陥によりバッテリー内部で短絡(ショート)してしまい、発火したものである。 いずれの場合でも、EVの火災は、普通の水かけではなかなか消火できないものだ。 それは、火災で熱を持ったバッテリーをう…

世界の流れは、EV化(20)

欧州では事故車をプールに沈めて搬送 大量の水でバッテリーを冷やし続ける方法は、EVの火災事故の対応として有効な一方で、完全に火を消し止めるまで時間を要する。18年3月23日に米国カリフォルニア州の国道101号線でテスラのEVが中央分離帯に衝突して炎上し…

世界の流れは、EV化(19)

それは車載バッテリーのリチウムイオン二次電池が発熱し、熱暴走を起こすからだという。 だから今のリチウムイオン電池は怖いのである。 相次ぐEV火災の「消えない火」 バッテリー冷やせず再燃する 岩野 恵 日経クロステック/日経ものづくり 2021.09.22 電…

世界の流れは、EV化(18)

GMは LG化学に10億ドル(約1097億円)相当の損害賠償を請求するという。 LG化学は、すでに現代自動車にリコール費用として、約8億5190万ドル(約934億7000万円)を支払っているという。 LGも踏んだり蹴ったりといった状況のようだが、実際のところは、LG製の…

世界の流れは、EV化(17)

このことは韓国のバッテリー製造に関する基礎的な技術に不安があることを示している、とこの論考は喝破している。しかも韓国企業では「安心と安全を支える基礎的な製造技術」がなっていないとも言っている。 サムスンSDI製のバッテリーでも火災が発生してい…

世界の流れは、EV化(16)

■EVへのシフトを図るGMにとって大きな痛手 今回のリコール問題がGMのEV戦略に与える影響は大きい。なぜなら、GMにとってEVシフトをはじめとする自動車の電動化は、すり合わせ技術の弱さから脱却して成長を目指す重要なチャンスだからだ。 2008年9月15日に発…

世界の流れは、EV化(15)

オランダのフローニンゲンでは、VWのEV、ID.3が燃えている。LGエナジーソリューションのバッテリーを積んでいた。 ヒュンダイ(現代自)もリコールだという。VWもリコールを実施せざるを得ないだろう。 VW電気自動車ID.3が火災で全焼…LGがバッテリー…

世界の流れは、EV化(14)

GMはこのシボレーボルトEVのリコールの原因を、韓国LGエナジーソリューション製のバッテリーの製造上の欠陥であると公表している。原因となる部品メーカーの名前を公表することは、異例だと言われている。 しかも良品のバッテリーの交換修理は、'21年10月か…

世界の流れは、EV化(13)

シボレーボルトEVのバッテリーによる火災事故のリコールである。 最初が'20年11月、次が'21年7月、そして今回が'21年8月となる。原因究明に時間がかかったようで、どこからどこまでが不良バッテリーであったかが、なかなかわからなかった、と言うことか。 ち…

世界の流れは、EV化(12)

ちなみにバイデン大統領は2030年までにEV,FCV,PHVを50%にせよと言っているが、加州やGMは2035年までに全車種をZEVに切り替えると言っているので、その中間の2030年にZEVを50%はそれほど難しいことではなかろう、と思われる。 GM、35年までに脱ガソリンへ-…

世界の流れは、EV化(11)

バイデンが新車に占めるZEVの割合を、2030年に50%に引き上げる目標を、2021.8.5に大統領令として発令したからには、GM、Ford、Stellantis の3社もうかうかとはしていられない筈だ。日系メーカーとしても同様である。これは、もともとのバイデン政権の政策目…

世界の流れは、EV化(10)

これに対して、バイデン大統領は2030年には全米で、新車の半分はZEVにせよ、という目標を発表したのだ。 加州の2025年の22%も厳しいものであるが、その5年後の30年には、これを50%にせよというものである、しかも全米で。 EUは2030年に(21年比)55%の削減…

世界の流れは、EV化(9)

そんな中で、菅義偉首相(当時)が、トヨタと日本製鐵の社長と、脱炭素で意見交換をしたという。早速「国境炭素税」に関して欧米との話し合いの事前準備かと勘繰ったが、そうでもなかったようだ。この件で、日本として戦略的に進めることができれば、大した…

世界の流れは、EV化(8)

もしそんなことになったら、世界の貿易はかなり混乱することになろう。大問題であるが、中国がCO2排出の削減に真剣に取り組む契機となれば、御の字である。 日本も積極的にこの制度作りに参画してゆく必要がある。 脱炭素 「国境調整」で欧米中駆け引き 日本…