2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧

次世代エコカー・本命は?(45)

ここで一応トヨタのFCVに関する特許の内訳を整理しておこう。もちろん先の記事に書かれていたものを、まとめておくだけのものであるが、どんな内容の特許か知っておくことも大切な事ではないのかな。なお数字については、すべて約(おおよそ)とするものであ…

次世代エコカー・本命は?(44)

「次の100年は水素燃料の時代となる」と、Senior Vice President(Toyota M Sales , USA)のBob Carter氏 は、2015.1.5(米国時間)の国際家電ショー「2015 Internationl Consumer Electronic Show(CES),1/6~9」にあわせて開始前日に述べている。確かに燃…

次世代エコカー・本命は?(43)

パナソニックがEV電池工場 テスラと共同で米に建設へ 近藤郷平 2014年7月4日07時16分 パナソニックは、電気自動車(EV)向け事業を強化するため、米テスラ・モーターズと共同で米国に大規模EV電池工場を建設する方針を決めた。7月中にも同社と契約し…

次世代エコカー・本命は?(42)

なお現在ではこの論考に、次のものが挿入されているので、序に紹介しておこう。 "Forget Hydrogen Cars, and Buy a Hybrid" マサチューセッツ工科大学の雑誌「MIT Technology Review」の2014年12月12日号は"Forget Hydrogen Cars, and Buy a Hybrid"(燃料電…

次世代エコカー・本命は?(41)

追記1: Well-to-Wheel評価 – JHFCとトヨタ自動車の効率値を比較する 一次エネルギーとして天然ガスのみを用いた場合の次世代自動車のWell-to-Wheel(総合)効率の比較評価としては、本文に記載のJHFCの評価のほかに、総合資源エネルギー調査会・第28回基本…

次世代エコカー・本命は?(40)

報告書のWell-to-Wheel評価の「標準ケース」の結果の整理(p.90)にも次のように記述されており、上記と同様の結論になっている。 ① 水電解を除くすべてのFCVパスで,ICEVより必要エネルギー,CO2排出量とも改善される。② FCVとHEVを比較すると,必要エネル…

次世代エコカー・本命は?(39)

Tank-to-Wheelの評価結果 ガソリン・軽油が燃料タンクに給油された状態、電気がバッテリーに充電された状態、水素が圧縮水素タンクに充填された状態から、自動車を駆動して1km走行するに要する「Tank-to-Wheel」エネルギー量(MJ)は、各自動車の想定燃費…

次世代エコカー・本命は?(38)

評価の対象とする車種 JHFCの検討においては下記の5車種を対象としてWell-to-Wheel評価を行なっている。 ●内燃機関自動車(ICEV) 燃料はガソリン、軽油、圧縮天然ガスの3種 ガソリン(ICEV) Internal Conbustion Engine Vehicle内燃機関自動車 ディーゼル…

次世代エコカー・本命は?(37)

Well-to-Wheelによる総合評価 一般に自動車のエネルギー消費量とCO2排出量を評価する際に、エネルギー採掘の源まで遡って、そこから車のテールパイプまで途中のエネルギー変換プロセスにおけるエネルギー損失やCO2排出を含めて評価する「Well-to-Wheel」(油…

次世代エコカー・本命は?(36)

その分析に出てくるJHFCとは、Japan Hydrogen & Fuel Cell Demonstration Project 水素・燃料電池実証プロジェクトである。そのホーム・ページの冒頭の案内を紹介しよう。 JHFCプロジェクトとは JHFCプロジェクトは未来の地球のために生まれたプロジェク…

次世代エコカー・本命は?(35)

まあ量を稼ぐためにはFCV搭載車を増やす事も必要なのであろうと思われるが、FCVの普及に対してもそれは当然のことであろう。 ・・・と言う事はさておいて、いわゆる21世紀のエコカーと言うものは、CO2の排出はゼロでなくてはならない。しかもゼロであれ…

次世代エコカー・本命は?(34)

先にも図体が大きい割には、乗車定員が4名では物足りないと言った主張も紹介した。その理由が、高圧水素タンクを2本搭載することで車室を圧迫しているためだ。その理由を、次に示す記事により説明しよう。 「MIRAI」への一歩は今日はじまった。トヨタ新型F…

次世代エコカー・本命は?(33)

燃料電池の動作原理はこんななものだ。 STEP 1、空気を吸い込む 2、吸い込んだ酸素と高圧水素タンクから水素を燃料電池へ送る 3、燃料電池スタックでは、化学反応で電気と水を発生させる 4、電気をモーターや2次電池に送る 5、その電気でモーター…

次世代エコカー・本命は?(32)

トヨタはFCV「ミライ」を「中長距離用途」のモビリティとしている。 これも「人とくるまのテクノロジー展2014」でのトヨタサイドが掲示したものであるが、トヨタサイドが考えるモビリティの棲み分けイメージは次のようなものだ。 FCV: 中長距離用途(Medium…

次世代エコカー・本命は?(31)

EVはバッテリー交換方式に期待 上で、「EVの販売も予想を大きく裏切っている」と言ったが、その最大の理由は、航続距離の不足と充電にかかる時間の長さだ。 幸い、この問題を解決するために、既存のバッテリーを使いながら、その運用を工夫することにより、…

次世代エコカー・本命は?(30)

FCVには設計上の制約も これまでトヨタの最初の市販FCVは500万円台になると予想されていたのだが、実際には700万円台となった。補助金(約200万)を活用しても500万円台と高価だ。 対する、電気自動車の方は、日産「リーフ」(Sグレード)は287万円。そこか…

次世代エコカー・本命は?(29)

国産初、水素液化技術を川重が開発 2014年11月19日(水)12:15 (神戸新聞) 水素液化mkobe-20141119004_2014111900400 H s5nk 燃料電池車など次世代のクリーンエネルギーとして注目される水素を液化する国産初のシステムを、川崎重工業(神戸市中央区)が開発…

次世代エコカー・本命は?(28)

(1)日本の自動車メーカーが燃料電池車で、世界を牽引していると言う事。 (2)日本にはガスを液化する技術が普遍化していると言う事。LNG液化天然ガスがそれだが、水素も液化して扱えば、既存の設備や知見を有効に利用する事ができる。 (3)再生可…

次世代エコカー・本命は?(27)

法律等の社会的制約と水素と酸素から電気を取り出す化学反応の効率化や、水素を如何に安く安全に作り出すか、と言った各種制度の改革と改善、技術革新と科学の一大変革(イノベーション)が連動して日本社会を覆(おお)ってゆけば、これこそシュンペーター…