Ghosn,Gone with the Money(46)

マクロンがそこまでこだわると言う事は、マクロンの政治状況に何か不安が存在している、と言う事なのではないのかな。だから日産を取り込んで、自分の業績だとフランス国民に自慢したいのであろう。

 

そんな邪な気持ちでは、マクロンの将来も安泰ではないと言う事である。

 

マクロンの「黄色いベスト運動は、2019.1.26(土)で、11週目に突入している。それほどフランス庶民からは、マクロンは、嫌われていると言う事である。

 

何故これほどまでに激しくなったかは、次のものを参照されるとよいが、1/26のデモで11週もの連続なのである。https://www.cnn.co.jp/world/35131870.html も参照のこと。

 

これではマクロンも打つ手がない。

 

 

5年後なら日本も!? 仏で「黄色いベスト運動」が起こる理由

2019.1.31

意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「黄色いベスト運動」です。

 

格差社会の膿が噴出するフランス。将来、日本でも?



フランスでは、昨年11月から9週連続で、毎週土曜日にマクロン政権に反対するデモが開かれ、参加者は84000人にのぼりました。発端は、燃料税の値上げアメリカはトランプ政権になり、パリ協定を離脱するなど、環境問題に後ろ向きの姿勢を示しています。先進国として、フランスは率先してCO2の排出量を減らす対策を立てようと、燃料税を上げ、国民に電気自動車への乗り換えを促そうとしたのです。ところが、多くの国民にとって電気自動車は高額なため買えません。そこで、黄色いベストを着て、政策に反対の声を上げました。参加した人たちは、月収25万円前後の労働者年金生活。毎月ギリギリの生活を送っている、パリ近郊に住む人たちでした。

彼らが政権を非難した理由はもう一つ。フランス政府が高額資産者に対して課していた富裕税を取り払ったからです。しかし、政府からすれば、富裕層がタックスヘイブンに逃げ、多額の税収を取り損ねないためには、ある程度の優遇もやむを得ないんですね。

黄色いベストの人たちにイデオロギーの対立はなく、左派も右派もお金がないという点で団結しています。11月末にはシャンゼリゼ通りでデモ隊が暴徒化する場面がニュースになり、世界を震撼させました。壊し屋専門の部隊が出動しており、一部の極端なグループが黄色いベスト運動に便乗して起こしたともいわれています。12月に政府は燃料税の引き上げの延期を発表しましたが、その後もデモは続いています。

フランス国民は、市民革命によって独裁王政を倒し、民主主義を勝ち取りました。幼少期から、「生きやすい社会とは自ら手に入れるもの」という教育を受け、デモは国民の当然の権利として認められています。しかし、これほどデモが続くということは、庶民の生活はかなり追い込まれているということでしょう。暴徒化するパリの映像を見たとき、僕は、これは5年後、10年後の日本の姿なのではないかと思いました。所得の格差はますます開き、今後は外国から賃金の安い労働者も入ってきます。仕事の奪い合いになり、国民の不満が溜まっていったら…。日本も決して他人事とはいえないのです。



堀 潤 ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN

※『anan201926日号より。写真・中島慶子 イラスト・五月女ケイ子 文・黒瀬朋子

by anan編集部)

 

https://ananweb.jp/news/214784/

 

 

 

ここ当分はフランスへは行かないことだ、デモに巻き込まれてしまったら、元も子もない。

 

黄色いベスト運動が続いていようが、激しくなろうが、マクロンとしては日産を離すわけにはゆかない。到頭、と言う訳でもないが、安倍晋三に泣きを入れてきた。

 

 

  日仏首脳、日産・ルノー協力の進展期待で一致 電話会談
2019.1.25 21:55
経済産業・ビジネス

 

カルロス・ゴーン被告


 安倍晋三首相は25日夜、フランスのマクロン大統領と電話で会談し、フランス自動車大手ルノーのトップ刷新を機に日産自動車ルノーの協力の円滑な進展に期待することで一致した。6月に大阪で開く20カ国・地域(G20)首脳会議に向け、緊密に連携することも確認した。

 会談はフランス側の要請で、日本時間午後7時10分ごろから約20分行われた。ルノー筆頭株主のフランス政府は日産との経営統合を将来の方向性の一つとして望んでいるとされる。

 首相は会談で、日産とルノーの提携関係に関し「日仏産業協力の象徴であり、安定的なアライアンス(企業連合)が維持、強化されることを期待している。具体的な進め方は日産とルノーの当事者間で話し合ってほしい」と述べた。

 また、菅義偉官房長官は25日の記者会見で、日産とルノーの提携強化について「関係者が十分に納得する形で議論が進むことが重要だ」と述べた。

 ルノーは24日の取締役会で、会長兼最高経営責任者(CEO)だった日産前会長、カルロス・ゴーン被告からの辞任申し出に伴う新経営体制を発表した。

https://www.sankei.com/economy/news/190125/ecn1901250040-n1.html



 

安倍さんとしても、いくらマクロンに泣きを入れられても、「はいそうですか」と言う訳にはゆかない。そんなことは解りきっていることながら、泣きを入れざるを得ないところに、マクロンの弱みがあるのではないのかな。相当フランスの政情は混乱している、と思われる。

 

と言うよりもジャンドミニク・スナール新会長が、スムーズに動けるように地ならしをしたと解釈する方が、よかろう。マクロンもそれほど馬鹿でないから、日本政府としても、きちんとマクロンに「日産は離さない、日産に資金援助もする用意がある」とでも伝えるべきだ。

(続く)