女々しいぞハリル、代表監督不適格(27)

 もちろん実際には、ザッケローニ監督のチームは最後の1年間で崩れ、小さくない失望を与えたのだが……。

 だがそれから4年、現在の日本代表は全く別のチームといっていい。バヒド・ハリルホジッチ前監督は全く別の方向性を模索した。日本とワールドカップ出場チームの力関係を考えれば、しっかりとパスをつないで攻撃を展開するようなサッカーで勝利をつかむのは至難の業と考えたからだ。

相手からのプレッシャーをワールドカップ水準に設定すれば、日本選手の技術は抜きんでているわけではない

相手からのプレッシャーをワールドカップ水準に設定すれば、日本選手の技術は抜きんでているわけではない

 現在の世界のサッカーでは、どんなチームも最前線の選手から献身的に守備を行い、ボールを失ってから瞬く間に相手に強烈なプレッシャーをかけ、同時に堅固な守備組織をつくる。ブラジルがその最高の例だ。ネイマール、ガブリエルジェズス、コウチーニョといった世界最高クラスのテクニシャンたちの攻撃から守備への切り替えの速さは、現在のチームの重要なバックボーンとなっている。ブラジルさえこのような厳しさを身につけている。他のチームは言うまでもない。

 

日本代表の「技術は高い」?

 こうした状況で、コツコツとパスをつなぐ「日本のサッカー」はどこまで通じるのだろうか。

 現在の日本代表は想像を絶するようなコンビネーションプレーを持っているわけではない。かといって、一人で何人も抜いていけるテクニックがあるわけでもない。「技術が高い」と自負しているが、「技術」の高さというものを「厳しいプレッシャーを受けても正確にパスを通す精度」という物差しでみれば、そしてそのプレッシャーをワールドカップのレベルに設定すれば、現在の日本選手の技術は決して抜きんでているわけではない。むしろ、このレベルのプレッシャー下ではミスが頻発するだろう。

 12年当時の日本代表チームであれば、こうしたプレッシャーをなんとかくぐり抜け、パスをつないでゴールに迫ることができたかもしれない。しかし現在のチームでは難しい。

 そうなってしまった原因の一端はハリルホジッチ氏の指導にもあるかもしれない。しかし根本的には選手は成長し、ピークを迎え、そして衰えていくものであるという自然の摂理の中にいることを理解しなければならない。現在の本田や香川に、12年当時のスピードやキレを期待することはできない。彼らは経験を積むことで新しい力を身につけたかもしれないが、この間に失ったものも小さくない。

 そして、残念なことに12年当時の本田や香川のような勢いで世界の舞台に駆け上がろうという若手も、いまは存在しない。彼らがだらしないのではない。12年当時の香川と本田と同じ力を持っていても、そこから6年進んだ現在のサッカーの中では同じ効果を発揮することができないのだ。

「日本化したフットボール」を西野監督はどう表現しようとしているのか

「日本化したフットボール」を西野監督はどう表現しようとしているのか

 ハリルホジッチ氏のプランはこうした現実を見据え、ボールを奪ったら相手ゴールに直接的に向かう速い攻撃を、そしてピッチ全面でひるまずに体をぶつけて相手と戦う守備を求めた。それが「日本のサッカー」とどれほどかけ離れていようと、ワールドカップで何かを成し遂げる可能性を求めるには、それしかないと考えたからだ。

 

 そしてそのサッカーは、17年8月のオーストラリア戦で一つの結実をみた。パス数は少なく(90分間で305本、14年ワールドカップ3試合の平均は563本)、成功率は低く(同70.8%、同76%)、ボールを支配した時間は非常に短かった(同33.5%、同60%)。しかし90分間を通じて日本は試合をほぼコントロール下に置き、シュート数はオーストラリアの5本に対し18本。2―0の快勝だった。

 だがそのサッカーを「ハリル・ジャパン」は継続することはおろか、再現することさえできなかったそして選手たちの口から出てきたのが、「ゆっくりとパスを回すことも必要」という「ハリル戦術」への不満だった。

 「日本化したフットボール」を西野監督がどう表現しようとしているのか、まだわからない。確かなのは、現在のワールドカップはただ選手の力をフルに出させるというだけでは、逆立ちしても勝てるものではないということだ。

 「日本のサッカー」を追い求めることと、ワールドカップで1次リーグ突破を求めることは違う。残念なことだが、現在の選手でその両方を手に入れることはできない。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30066170S8A500C1000000/?df=3

 

 

ロシア大会では、真剣に戦ってくれればよいだけである。

 

しかしこのところスポーツ界では、監督に関する不祥事が続いている。何か異常さを感ずるものである。監督(リーダー)としてのタガが外れかけてきている時代なのであろうか、ハリルホジッチの解任などはその代表例かも知れない。

 

 

先ずはレスリングの伊調薫選手への栄和さかえかずひと強化本部長57)のパワハラ

 

 

五輪4連覇・女子レスリン伊調馨が独占告白 栄和人強化本部長からの「陰湿パワハラ

2018228日(水)160分 文春オンライン

 2016年のリオ五輪4連覇を達成し、国民栄誉賞に輝いた女子レスリングの伊調馨33)。週刊文春の直撃取材に応じ、栄和人強化本部長(さかえかずひと57に対する複雑な心境を語った。


北京五輪までは関係良好だった ©JMPA



 伊調、栄氏の双方と親交の深いレスリング関係者が事情を明かす。



「栄さんは五輪3連覇で国民栄誉賞を受賞した吉田沙保里をはじめ、計6人の金メダリストを輩出しています。紛れもなく女子レスリング隆盛の立役者です。その圧倒的な実績を背景に強化本部長に君臨し、レスリング協会で絶大な影響力を持つようになった。伊調への嫌がらせ2010年頃に始まり、エスカレートするばかりです。このままでは東京五輪はとてもじゃないけど目指せない。本人もそう話しています」



 118内閣府の公益認定等委員会に提出された1通の告発状。そこに記されていたのは、協会の強化本部長である栄氏による伊調に対する“パワハラ”だった。告発状が指摘する“パワハラ”は大きく分けて次の3点だ。1つは伊調が師事する田南部力コーチ(42)に対する不当な圧力、2つ目は伊調の男子合宿への参加禁止、そして最後は、彼女がリオ五輪まで練習拠点とした警視庁レスリングクラブへの“出禁”処分である。



 この告発状を元に本誌は取材を進め、伊調を直撃すると、30分にわたり取材に応じた。



 東京五輪2年後に迫っているなか、5連覇に向け練習もままならない状況だという。



「練習……そうですね、自分が求めていけば、練習させてくれるところはたくさんあると思うんですけど、私が(練習に)行ったことで、栄監督による圧力が周りの方にかかるというのはちょっと懸念している部分ではあるので。うーん、『来て欲しい』って言って下さる方はたくさんいるんですけど、『私が行ったらどうなるのかな』って……」



——練習したくても練習場に行けない状況なのか。



「現役を続けるとなると、栄体制の元でやるしかないので、また色んなことを我慢しながらやっていくとなると……。朝練とか午後練も練習環境がしっかり整わないと、なかなか腹をくくれない部分があります」



 栄氏は週刊文春の取材に対し、パワハラ”の事実を否定し、「(東京五輪に)出たければ出ればいいだけの話」などと語った。



 31日(木)発売の「週刊文春」では、伊調へのインタビューに加え、栄氏への直撃取材、告発状の中身など、6ページにわたって詳報している。また、本記事に関連する動画が、同日朝5時より「 週刊文春デジタル 」にて公開される予定。

(「週刊文春」編集部)

https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0228/bso_180228_8482205162.html

 

 

栄さんは五輪3連覇で国民栄誉賞を受賞した吉田沙保里をはじめ、計6人の金メダリストを輩出しています。紛れもなく女子レスリング隆盛の立役者です。・・・」と言われているように、日本女子レスリングの立役者の一人のようだ。立役者が高じて、どうもお山の大将に成り下がってしまったようだ。鼻高天狗となり、周りが見えなくなっていった様だ。自分が一番偉いと勘違いした訳だ。

 

この点はヴァイッド・ハリルホジッチと、全く同じと言ってもよかろう。

(続く)