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日仏連合内の執行兼務禁止、権限を分散 日産特別委が提言

2019/3/27 23:09
日本経済新聞 電子版

 日産自動車企業統治改善に向けて設置した「ガバナンス改善特別委員会」は27日、カルロス・ゴーン被告を巡る一連の不正の原因を「1人の取締役に権限が集中した」とする提言を発表した。報告書では日産の代表執行役が企業連合を組む仏ルノー三菱自動車執行役を兼務することも禁止。現経営陣への責任については「個人または法人の法的責任の有無を追及するものではない」と議論そのものを避けた。

記者会見する日産自動車の「ガバナンス改善特別委員会」で共同委員長を務める榊原(右)、西岡の両氏(27日夜、横浜市西区)

記者会見する日産自動車の「ガバナンス改善特別委員会」で共同委員長を務める榊原()、西岡の両氏(27日夜、横浜市西区


 「執行と監督のトップが一緒だったことが不正を招いた原因だ」。同日横浜市内で開いた記者会見の席上、共同委員長を務める東レ特別顧問の榊原定征氏は不正の根本原因を指摘した。

 

 報告書では、ゴーン元会長は取締役会で質問や意見が出るのを嫌い、「開催時間は平均20分足らずだった」。また「何も言わない監査役を探すよう求められた社員もいた」という。

 ゴーン元会長は日産を経営破綻から救った救世主として神格化が進み、「同氏や側近のケリー氏に反論したり、指示に従わない役職員らを異動させたり、退職に追い込んだりするなどした」。日産社内で誰も異を唱えない風土が醸成される中、「一部の管理部署がブラックボックスしていった」という。

 特別委は基本的な企業統治の枠組みとして「指名委員会等設置会社」を提言し、6月末での移行を促した。「指名」「監査」の2分野では社外取締役が過半を占め、「報酬」ではすべての委員が独立した社外取締役が就くことを求めた。

 

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 現行で日産が採用する監査役会設置会社を「それ自体が問題というわけではない」としつつも、「国際的に分かりやすく、一定程度権限の集中を防げる」との理由から指名委員会等設置会社を支持した。社外の目を取り入れ、一連の不正の温床となった人事・報酬を巡る不透明なプロセスを防ぐ狙いがある。

 ただ、自動車産業に詳しいナカニ自動車産業リサーチの中西孝樹アナリストは「指名委員会等設置会社への移行や会長職を不在にすることがガバナンスの機能を担保することにはならない」と指摘した。

 権限の集中を防ぐ仕組みとして取締役会議長に社外取締役が就くことや会長職の廃止も求めた。また「日産の代表執行役は、ルノーその他の主要株主または三菱自動車工業の取締役、執行役その他の役職員を兼任してはならない」とし、企業連合内での権限の集中にも言及した。

 報告書では理由について「利益相反のリスクを抱える」と指摘。ただ、榊原氏はルノーの取締役を「純粋な監督機関だ」とし、日産とルノーの取締役を兼ねることについては問題ないとした。

 特別委はルノーとの間の資本関係についても言及しなかった。西岡氏は「基本的に会社が決めることで、委員会として踏み込むのは適当ではない」と語った。

 西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)ら現経営陣の責任に対して直接の言及はなかった。弁護士で共同委員長を務める西岡清一郎氏は特別委の役割が「個々の法的責任を追及するものではない」と言い切った。

 日産の現経営陣は今回の提言をもとに経営体制の見直しに入り、西川社長は「社内の動揺を収拾させる」と続投する意向だ。だが西川社長らがゴーン元会長の不正を見逃したのは事実。今回の報告書ではそもそも西川社長らが追及の対象から外れたにすぎず、説明責任は問われ続けることになる。

 (湯沢維久、川上宗馬)

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO43001950X20C19A3TJ2000/?n_cid=SPTMG002

 

 

東京ではそろそろ桜の見納め時となる4月8日に、は臨時株主総会を開き、ルノーのスナール会長を取締役に迎えることになる。と同時にゴーンとケリーは取締役解任となる。

 

そしてゴーンが記者会見を開くと、表明したようだ。今更何を言うのかな、ゴーンは。オマーンルート再逮捕されようとしている時に。きっとマスコミを利用したいのでしょう。但しゴーンはネットを利用する許可を受けていたのかな。

 

ゴーン被告がツイート「真実を話す準備」 11日に記者会見へ

毎日新聞2019431413(最終更新 431429)

カルロス・ゴーン被告のツイッターより

 

 日産自動車前会長、カルロス・ゴーン被告(65)=会社法違反(特別背任)などで起訴=が3日、開設した自身のツイッターアカウントで「何が起きているのか真実をお話しする準備をしています。411日木曜日に記者会見をします」と日本語と英語でツイートした。

https://mainichi.jp/articles/20190403/k00/00m/040/163000c?mode=print

 

 

オマールルートについては以前にも言及しているが、30億円の借金返済用として35億円を送金しているが、差額に+α分に色を付けて、ゴーンの姉の口座に戻されているようだ。その戻された金で、クルーザーを購入したと言う。

 

カルロス・ゴーン被告を4回目逮捕へ 東京地検特捜部、最高検と協議 会社法違反容疑

2019.4.3 14:05 社会 事件・疑惑

https://www.sankei.com/affairs/news/190403/afr1904030007-n1.html

 

と報道されているので、そのうちに逮捕されるかも知れないと思っていた矢先に、ゴーンは再逮捕されてしまった。検察もそれなりの証拠をつかんだのでしょう。

 

弘中淳一郎弁護士も(内心は)大慌てだ。

 

 

弁護団「意味わからない」 ゴーン前会長、異例の再逮捕

有料記事 ゴーン前会長

2019441140

 

写真・図版報道陣の質問に答える弘中惇一郎弁護士=2019年4月4日午前8時48分、東京都千代田区麴町2丁目、林紗記撮影

写真・図版ゴーン前会長の特別背任容疑の構図

 

  • 写真・図版

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 3カ月超の勾留後に保釈され、作業着姿で東京拘置所から出て30日目東京地検特捜部が4日、日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン容疑者(65)の4度目の逮捕に踏み切った。前日にゴーン前会長自ら記者会見を予告した矢先の再逮捕に、弁護団は「意味がわからない」と特捜部の対応を批判した。

 4日午前6時前東京地検の係官らがゴーン前会長が保釈後に過ごしていた都内の制限住居に入った。住居前に集まった報道陣は約50~60人。現場での混乱を避けるため、東京地検は規制線を敷く対応を取った。

 約50分後、ゴーン前会長を乗せたとみられるワゴン車が住居を出発。車の窓はカーテンで覆われ、車内の様子を確認することはできなかった。車は午前7時ごろに東京・霞が関東京地検の敷地に入った。その約30分後730分頃)特捜部は前会長を再逮捕したと発表した。

 保釈中に特捜部が再逮捕するのは、極めて異例だ。特捜部の捜査対象は政治家や企業の経営者などが多く、早朝の逮捕も珍しい。

 ゴーン前会長の弁護人を務める弘中惇一郎弁護士は午前8時50分ごろ、事務所前で報道陣の取材に応じ、「普通に(再逮捕せず)追起訴すればいいわけであって、何のために身柄を取るのか意味がわからない。非常に不適当な方法だと思う」と批判した。

 

https://www.asahi.com/articles/ASM4435GCM44UTIL00F.html?iref=comtop_8_02

 

(続く)