岡田監督に物申す。(12)

そしてイビチャ・オシム前日本代表監督は、更に冷静だった。もっと先に進むこと

を念頭においていた。オシム氏だけが、全うな解説をしている。オシムだけが(と

思うのだが)、パラグアイ戦での引き分け・点を入れることが出来なかった「サム

ライJAPAN
」を、(悔しそうに)叱責している、「もっと侍のように勇ましく戦う

べきだった
」と。そして「どこまで勝ち進むか」と、暗に「ベスト4」まで勝ち進むに

はまだまだ実力不足ではないかと諭している。きっとオシムの頭の中には、その

道筋が見えていたのであろう。岡田も今一度オシムにその戦略と戦術を聞き、

日本サッカー協会にその要因と対策を残してゆくべきだったのではないかな。

    

26オシム節さく裂、成長太鼓判も「侍のように勇ましく戦うべき」
2010年6月30日(水)17:00  (夕刊フジ)

 「スカパー!」の解説を務めた前日本代表監督のイビチャ・オシム氏(69)が、

8強を逃した日本代表について、「W杯で日本は自信を手にした」と評価。一方

で、「もっと侍のように勇ましく戦うべきだった」と苦言を呈し、メディアやファンに

も成長を求めた。


 オシム氏は、日本がPK戦の末に敗れたパラグアイ戦後に解説として登場。

120分間の死闘を演じた日本代表について、「サッカーファンではない人の目を

開かせる戦いだった。選手たちはこの戦いで自信を手にしたはずだ」と賞賛した。


 格上のカメルーンデンマークを下し、強豪オランダと互角の戦いを演じた日

本の戦いぶりを「どんな強豪ともかなり対等な試合をすることができるということ

が証明された」と評価した。


 一方、「自分の力だけでゴールを上げることができるという誤解に基づくプレー

があった」とワンマンプレーには苦言。「日本人は歴史を通じて勇敢さを保ってき

た民族。侍の時代にしろ、戦争中の神風攻撃にしろ、勇気がなければできない。

サッカーでは自分の命をピッチの上で失う危険はない。もっと侍のように勇まし

く戦うべきだった
」と代表の消極プレーに注文も出した


 また、PK決着に批判的なオシム氏は、「W杯の試合でこういう形で決着する

のがふさわしいのかどうか」とFIFAにもチクリ。「『こぼれたミルクは戻らない』とい

うことわざがある。今日の日本はミルクをこぼしてしまった」と、悔やんだ。


 「今後はW杯でどこまで勝ち進むかということを意識したトレーニングができ

る。そういう日本代表になることができる」と代表の成長に太鼓判を押したオシ

ム氏。


 最後は「ゴールをあげた選手だけが注目される」とメディアを批判。「代表ばか

りでなくJリーグの試合も見るべき」とファンへの注文も忘れなかった。

http://news.goo.ne.jp/article/fuji/sports/zak20100630009.html

        

「もっと侍らしく勇ましく戦うべきだった」その手立てのひとつが、素人ながら小生

は、「中村俊輔’」+「本田圭佑’」だと感覚的に見立てているのである。だから目

標とした「ベスト4」に到達するための方策が、岡田では見つけられなかったの

ではないかと、推測しているのである。岡田のとった手立ては、「ベスト16」まで

の手立てではなかったのか、と勘ぐっているのである。「国内では、今のところ賞

賛の報道ばかりが目につくが、海外メディアはそうでもない」のである。これが

本当のメディアなのであろう。日本のメディアはこんなところでも後進性を暴露し

てしまっている。

          

28風】健闘…けれど敗戦の現実
2010年7月1日(木)15:02  産経新聞

 ベスト8にほんのわずか届かなかった日本代表。筆者は敗戦のショックから抜

け出せないが、本欄には、悲しみつつも代表に拍手を送るお便りがたくさん届い

ている。


 《負けたのは悔しいけれど、日本が一つになった。W杯のすごさを実感した》と、

徳島市の会社員(32)。闘志あふれるプレーでピンチを乗り越えたディフェンス

陣、PK戦前に全員で円陣を組む選手やスタッフたち、PKを外して泣きじゃくる

駒野友一選手と、肩を抱くチームメート-。《感動で鳥肌が立ち、涙が出た。スポ

ーツでここまで胸が熱くなったのは初めて》という。


 大阪市の男性(30)から届いたメールは、多くのファンの気持ちを代弁してい

る。《ドイツ大会で(1勝もできずに)がっかりさせられたのに比べ、これだけワク

ワクさせてくれたのだから十分でしょう。選手たちには「よくやってくれた」と感謝

したい》


 健闘した日本代表。ただ、結果としては敗戦だし、内容は必ずしも満足できる

ものではなかった


 国内では、今のところ称賛の報道ばかりが目につくが、海外メディアはそ

うでもない
。組織的な守備は評価されるものの、パラグアイ戦について「今大会

で最も退屈な試合の一つだった」(南アフリカの通信社)、「攻撃面で創造的にな

れなかった」(ブラジルのテレビ)、「極めて守備的。負けへの恐怖心が支配して

いた」(イギリスのテレビ)と、辛口な意見も目立つ。


 前出の大阪市の男性も、最後にこうつづっている。《日本戦の後に放送された

スペイン対ポルトガル戦を見て、残念ですが、段違いに強く、面白いサッカーだ

と感じた。日本の実力ではベスト16が妥当なのかもしれない。まだまだ、世

界の強豪にはなれていないと実感させられました》


 「堅守速攻」で臨んだ岡田ジャパンは、大方の予想を超える成績を収めた。お

そらく岡田武史監督は、勝ち残るための戦術として選択したのだろう。しかし長

い目で見て、果たしてそれが日本の目指すスタイルでいいのだろうか


 優勝を狙える強豪になるための道のりは遠いが、長い目でじっくり応援してい

きたい。(一)

http://news.goo.ne.jp/article/sankei/nation/snk20100701066.html
(続く)