尖閣諸島問題その2(100)

如何に民主党野田佳彦が、日本国を取り巻く中国の情勢に無知だったことか、返す返す

も残念であきれ返ってしまう。これで中国との対立関係は激しくなれこそ、弱まることは無い

であろう。場合によっては尖閣諸島問題を契機に、戦争も覚悟しておかなければならな

い。日本国民はまだそのことに気付いていないかもしれない。民主党は本当に無責任極ま

ることで、国民がこんなことでは日本の安全保障も全く覚束ないものと心しておく必要が

ある。


だからその対応を至急構築しておかなければならないのである。


何はともあれ中国の一般大衆日本と戦争をしたくて仕方が無いようだ。そして今度

こそ
日本に勝ちたい
のだ。この一般大衆の雰囲気に対して、中国の首脳部無視する

ことは出来ない
のだ。いくら習近平が戦争はしたくないと思っていても、周囲がそれを許さ

ない。


だから日本はうかうかしてはおられないのだ

 
 

えっ、「日本は中国と戦争したがっている」って?
中国人は日本の“異常さ”がまだ分かっていない

http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20120919/237016/?mlt
2012年9月20日(木) 中島 恵

「もしかしたら、また(日中戦争のときと同じように)日本軍が中国を攻めてくるんじゃない

か。日本人は、本当は中国と戦争したいと思っているんじゃないか。実は、そう思っている

中国人は非常に多いんですよ」


 81年前に柳条湖事件が起きた9月18日の前夜、都内の大学院で学ぶ中国人留学生の

張成(仮名、24歳)は、切れ長の目をまっすぐ私に向けながら、きわどいことを語り始めた。


 この日、北京、上海、広州など全国約100都市で大規模な反日デモが繰り広げられた

が、中国人にとって(日本人にとっても)、日常生活には何の影響もないと思われる尖閣

島が、なぜ、これほどまでにナショナリズムに火をつけるのか、不思議に思う人は少なくな

いのではないだろうか。
Book01
『中国人エリートは日本人をこう見る』(日経プレミアシリーズ)   

 私は領土問題を巡る「中国VS日本」という国家間の構図だけではどうしても説明しきれ

ない、中国人をこれほどまでにデモや暴動へと突き動かす心理について、これまで私が自

著『中国人エリートは日本人をこう見る』の取材を通してつき合
ってきた20代のエリート中

国人
たち
取材し、率直な意見を聞いてみたいと思った。


 それは、平和でのんびりとした日本に暮らす日本人の多くが抱いている、「なぜ一部の中

国人はあんなにも烈火のごとく怒っているのか?」という、まるで他人事のような素朴な疑

問への答えの糸口となるものであろうし、日本人と中国人の温度差を少しでも埋め、相互

理解につながるきっかけになるものだと思うからだ。


エリート層は冷静


 普段から、ミクシィフェイスブックを利用して情報収集している張成は、数日前、あるこ

とに気がついた。


「デモが暴徒化するにつれ、数日前からネット上では、中国でも日本でも、そうした行動を

いさめる動きが自然発生的に湧き上がりましたね。理性的に行動しようとか、暴力反対と

か、同じ中国人として情けないだとか。でも、そうした意見をきちんと整理して書き込める人

間というのは、ごく限られた人々で、いわゆる中間層以上知識人がほとんどだったこと

に、今さらながら気がついたのです」


「今回デモに加わっている人々は、そのネットワークに参加していない階層の人々が中心で

した。つまり、いくらSNSにそうした常識的な書き込みをして拡散し、理性の輪を広げよう、

よりよい方向に向けようと努力しても、その声を真に届けたい人々は、そうした書き込み

や、それに対する大人の反応を目にすることもないのだ、ということがわかり、私は愕然と

したのです」


 実際、そうした知識階層の輪入りこめない若者たちは、ネット上の掲示板などにうっ

ぷんをまき散らす。張成が「中国の2ちゃんねる」ともいわれるサイト「天涯」をのぞいてみた

ところ、日本への憎悪や憎しみが、これでもかというほど書き連ねられていたという。


 だが、彼らはそこまでの罵詈雑言を書いておきながら、真に日本人が憎いのかといえ

ば、「そうではないだろう」と張はいう。


 というのも、彼らの多くは日本人と会話したこともなければ、日本人と一緒に仕事をしたこ

ともない、もっといえば、生身の日本人を(繁華街で見かけたことくらいはあっても)真近で

接したこともない人々だからだ(事実、日本に留学にやってきた中国人の多くが驚きの表

情で口にするのは、日本人の優しさや穏やかさである)。


 ただ、日頃の生活の不満が限界点にまで達しており、日中戦争の歴史もあることか

ら、「愛国無罪」といえばたいていのことは許されることを知ってこうした破壊行動に出てい

るのだろう、と張成は分析する。その中には、日本のデモにも見られるような「友だちが参

加するから、自分もなんとなく参加した」という人も大勢いることは想像に難くない。


 私もこの取材で、なんとかデモ参加者を見つけて、デモに参加する動機を聞いてみたい

と思ったのだが、中国人の知り合いがかなり多いと思われる私(つまり外国人)でも、接点

のある中国人
とその友人
たちは、ひとりもデモに参加していなかった。この事実だけ

とっても、同じ中国人とはいえ、出身地や学歴、経歴によって形成されるネットワークや人

脈はほぼ同じサークルの中で決められており、彼らの間には、決して交わることのない

きな隔たり
があることがわかる。


逆転できない社会構造が鬱憤をためる


 人口13億4000万人の中国で、若者の中心となる80年代と90年代生まれ3億8000

万人~9000万人
といわれる。中国はすべての国民が農業戸籍と非農業戸籍に分けられ

ているが、不満を持ちやすい人の多くは農業戸籍を持つ人々だ。


 中国の大学入試制度では、大都市の戸籍を持つ学生が優遇され、農業戸籍の学生の

合格点は都市の学生よりも高く設定されているという矛盾がある。就職にしても同様で、た

とえば北京の企業は北京出身者を求める傾向が強く、日本の何倍もコネが重んじられる。

地方出身者で、かつコネがなければ、より激しい競争に巻き込まれ、厳しい人生を覚悟し

なければならない。中国人の人生に「一発逆転」はほとんどないのだ。


 こうした「自分自身の努力だけではどうしようもできない構造的不平等若者の強

不公平感と無力感
につながっており、その気持ちをどこにも発散させることができない

まま、日々を鬱々と過ごしている。


「デモに参加している人の多くは、自分たちが焼き討ちにした日本企業が中国法人で、破

壊したあと、同じ中国人の従業員が困るだろうということもあまり理解できていないんだと

思います。いや、ひょっとすると、日系企業に定職を得ている中国人のことがうらやましい

から、わかっていて、あえて破壊しているとも考えられる。日本車を叩き壊したというけれ

ど、自動車を持っていること自体が憎いのです。だからあの破壊行為は、映像でしか見た

ことがない日本に対する怒りというより、富を持つすべての人への怒りともいえますね。

急速に経済発展した中国社会が生んだひずみでしょう」


 こう語るのは、滞日4年になる呉政(仮名、29歳)だ。呉と中華料理店で議論していると

き、偶然にも日本の自民党の次期総裁立候補者の顔ぶれが出揃い、店内に設置されたテ

レビに映し出されていたのだが、呉はその画面を指さしながら「あ、でも日本だって官二

代(親の七光りで成功する二世)ばかりですね。中国と同じですね」といって大笑いした。


 呉も、張と同じく中国のエリートといえる存在であり、何事にも先入観を持たずに話ができ

る人物だ。そんな彼もお酒が進み、舌鋒鋭くなってきたところで、冒頭の張成と同じようなこ

とを語り出した。


「多くの中国人は強い被害者意識を持っていると思います。それはかつて日中戦争

日本にひどく痛めつけられたという被害者意識であり、そうした意識は戦後70年近く経っ

ても、まだ中国人の心の奥底から抜けていません。そう思い続けるのは教育のせいもあ

るかもしれない」

(続く)