中国の不法で無法な夢(12)

平和ボケの日本人は、この遅浩田の「戦争が正に我々に向ってやって来る」話なんぞは、露とも知らないだろう。麻生首相はこのことを声高に、日本国民に知らしめなければならない。そして「靖国神社」に公式参拝して、日本は中国の意のままにはならない、と言う決意を示さなければならない。靖国神社への参拝は、それだから、必要なのである。


 

筆者がこの「尖閣諸島問題」と言うブログで、核武装の必要性を必死に叫んでいる意味を、賢明な読者はご理解頂けた事であろう。

中国の調査船がまた尖閣諸島の日本の領海を侵犯したか、だけではいけないのである。この中国調査船の徘徊は、潜水艦が支障なく航行できるための海底のデータと、米国や日本の潜水艦や艦船の航行を妨げるための機雷設置のためのデータ取りなのである。また調査船が来たか、で済まされる問題ではないのである。さらには、日中中間線での中国のガス田開発は、軍用ヘリコプター基地や軍艦への補給基地の役割、さらにはミサイルの発射基地の役割も兼ねた軍事基地としての利用を実施していることも忘れてはいけない。麻生首相はこのことを、どう考えているのか。はたまた民主党の岡田はどう考えているのか。鳩山は中国べったりのため、こんなことには知らぬ存ぜずの態度をとっている。日経BPが実施したアンケートを見れば明らかだ。
090516(39)

さて、中国の海はまことに危険な海である。話を元に戻そう。


 

57、【湯浅博の世界読解】「中国の海」で米中熾烈 200903180915

2009.3.18 09:15 このニュースのトピックスオバマ米大統領

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 中国海軍はこのところ、南シナ海を「中国の海」にすべく米海軍に真っ向から挑戦している。とりわけ、その重要な拠点となる海南島の周辺で警戒が厳しい。島に地下要塞(ようさい)をつくって原子力潜水艦を配備し、海中から出入りさせる。

 軍事専門家は今回の南シナ海を舞台にした米中小競り合いで、中国艦船の統合運用ぶりに注目している。

 米音響測定船インペッカブル海南島の南120キロの公海上で、中国海軍の情報船を含む5隻に「危険な操船行為を伴う妨害」(米国防総省)を受けた。

 興味深いのは中国艦の巧みな連携で、最初に海軍のフリゲート艦と航空機Y-12が出てきた。次いで国家海洋局の情報収集船、海洋漁業局のパトロール船、それに海上民兵のものと思われるトロール船2隻が加わる。

 これまでバラバラだった各機関がピタリと呼吸を合わせてきた。

 中国艦は危険な距離を超えて8メートルまで接近し、木片をインペッカブルの進行方向にばらまいて妨害したという。調査船に木片を見舞うとは、いかにも海上民兵らしいやり方である。

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 この「海上民兵」というのがクセ者で、外見は漁船だから最初は識別が難しい。隠した魚雷を発射してくることもあるし、いつの間にか漁船団となって敵を囲んでしまうこともある。

 これを攻撃すれば「敵は無実の漁船を攻撃した」との宣伝に使われる。いわば海の便衣隊である。南京事件のさい、軍服を脱ぎ捨て後方撹乱(かくらん)した便衣兵と同じ発想だ。調査船は機銃すら持たないが、放水で対抗したのは妥当だった。

 防衛大学校太田文雄教授によると、海上民兵は地方ごとに漁民で構成され、海軍が実施する演習にも定期的に参加して海上作戦で一定の役割を担う。

 中国はこの手で、ベトナムが領有していた西沙諸島の一部1974年海上民兵に占領させ、フィリピンでも90年代ミスチーフ環礁を奪わせた。しかも、今回は軍、海洋局、漁業局などの統合がとれていた。

 もちろん米国は中国に抗議するとともに、インペッカブルを護衛するためにイージス型駆逐艦を現場海域に派遣した。

 中国はこれを嘲笑(ちょうしょう)するように、海外向けの中央テレビが漁業監視船「漁政311」を南シナ海のパラセル(西沙)諸島に派遣したと報じた。漁政軍艦を改造した中国最大の監視船だ。

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 これまでも中国は、海洋に「力の空白」が生じると、これに乗じて軍を送り込んできた。まず92年領海法で「中国の海」であるとの意思を示し、第2段階では海洋調査船の派遣を開始する。第3段階で海軍艦艇や航空機を派遣して力で領有権を明示する。その先兵が海上民兵だ。

 太田教授は、すでに第3段階に入っていると『インテリジェンスと国際情勢分析』で述べている。

 今回の米音響測定船に対する中国艦の異常接近事件も、表向きオバマ米政権との米中協調が叫ばれようと、海面下では熾烈(しれつ)な戦いが露骨に進んでいることを物語る。インペッカブルは、海南島に配備された中国原潜の音紋採取や潜水艦を探すための海底地形の調査である。台湾海峡で風雲急を告げたさいに、米空母機動部隊の脅威となる中国潜水艦を警戒するためでもある。

 南シナ海は日本にとってこそ中東原油を輸送する生命線である。ソマリア沖に護衛艦2隻を派遣するだけでも大騒ぎをしているようでは国益の確保はおぼつかない。やがては中国の空母が台頭してくるはずだ。

http://sankei.jp.msn.com/world/america/090318/amr0903180915004-n1.htm


中国のやり方はまことにずる賢い。純然たる日本領である尖閣諸島も、この手順に沿って攻め込んできている。中国の領海法では尖閣諸島は中国領だと勝手に宣言している。'08.06.03~の「中国覇権主義」でこのことには言及しているが、そして、2008年の12月8日には実に9時間も、中国調査船2隻を、尖閣諸島の日本領海内に侵入させている。中国に対しては一筋縄ではいかない、日本の国益を如何に護るかは真剣に考え、早急に実施に移してゆく必要がある。
090518(40)


32.3(45.1)> コラム > 伊原吉之助教授の読書室 2008122600004)項では、
三島(さんとう)問題に言及している。三島とは、台湾尖閣諸島南海諸島を言う。


ここで言う南海諸島とは南シナ海の事を指している。南シナ海には、南沙(スプラトリー諸島)、西沙(パラセル諸島)、東沙(プラタス諸島)、中沙の各諸島が存在している。中国ではこれらを総称して、南海諸島と言っている。いわゆる南シナ海の事で、中国は南シナ海全体の主権を主張し実際に主権を、傍若無人に行使している。


中国が戦術的に最も重視しているのが尖閣諸島の占領である。これは、次のように続けていることを見ればよく判る。


当面の急務に挙げたのが台湾尖閣諸島南海諸島の「三島」問題だ。海洋権益拡大に努める中国海軍の当面の戦略目標は、東シナ海にあると西側専門家は指摘する。04年に中国原潜が石垣島周辺で日本領海を侵犯する事件があったが、今月200812月、筆者注)8日には中国の調査船が尖閣諸島海域を侵犯した。前者については中国政府は遺憾の意を表明したが、後者については中国固有の領土と強弁した。しかし中国の対日友好協力路線と相容れぬ行動てあり、中国政府の指示や 容認があったとは思えない

 

まあ尖閣諸島の日本領海を侵犯した事実は日中友好路線と相容れる行動として、中国政府の指示・容認したものではない、などと言っているがそんな事はなかろう。容認したからこそ2008.12.8には9時間にも渡って中国公船が尖閣諸島の日本領海を侵犯し続けたのである。(このことは2009.3.18の当ブログ「尖閣諸島問題」で言及しているので、参照願う。)

 

中国の建国以来の悲願が台湾の解放である。これが中国の第一の戦略目標である。

 

その台湾をはさんで南に南海諸島、北に尖閣諸島東シナ海)が存在している。

 

この二つを中国が抑えれば、台湾海峡戦争はずっと中国に有利となる。南海諸島はすでに中国は手に入れている。このことはすでに当ブログの各所で述べているのでご承知の事と思うが、直近では2014.8.12~18の「日清戦争開始120年に考える。(4~8)」でも詳しく紹介しているので、ご参照願う。

 

だから台湾解放の為に、次に重要となるのが尖閣諸島の占領である。だから中国が現在最も重視しているのが、如何にして尖閣諸島を手に入れるか、と言う課題である。尖閣諸島を手に入れれば、台湾海峡戦争は中国に有利となる。そのために現在中国は、如何にして尖閣諸島を占領するかを、ありとあらゆる手段で試しているのである。

 

尖閣諸島を手に入れれば、沖縄を含む南西諸島全体は容易(たやす)く手に入れることが出来る、とも考えているのである。

 

これは、あの悪名高い「第一列島線」と重なるのである。

 

第一列島線については、当ブログの2013.8.13~の「尖閣諸島に関する問題その3(51~)」に詳しく述べられているので、是非ご参照願う。

(続く)