次世代エコカー・本命は?(51)

トヨタのFCV「ミライ」、2年後には4倍強の3千台に増産 予想上回る受注で

2015.1.22 19:19

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トヨタ自動車燃料電池車「ミライ」

 トヨタ自動車22日、世界初の市販型燃料電池車(FCV)「MIRAI(ミライ)」を2016には現在の3倍弱年間2千台程度に、17には4倍強3千台程度へと増産する方針を発表した。受注が当初の想定を大きく上回っていることを受けての措置。

 供給体制を早期に整えて普及を進めたい考え。3千台体制の構築には数百億円を投じる見通し。

 ミライは現在、燃料となる水素と酸素の化学反応で電気を生み出す燃料電池や水素タンクを本社工場(愛知県豊田市)で作り、元町工場(同)で完成車に組み立てている。現在の生産能力は年間700。増産では主に本社工場の生産ラインを増強する予定だ。

 走行中に水しか出さない「究極のエコカー」への関心は高く、国内では昨年1215日の発売後1カ月で国内の年間販売目標(400台)の4倍弱に上る1500台を受注。「納車まで数年かかる」ともいわれる。

 今夏以降は欧米でも発売する予定で、米国ではカリフォルニア州で排ガスを出さない車の販売を義務化する環境規制が強化されることも踏まえ、17年末までに3千台以上を販売する計画だ。こうした販売の急速な伸びを見据え、増産対応が必要だと判断した。

http://www.sankei.com/economy/news/150122/ecn1501220037-n1.html

 

さて当座のZEV2018年規制対策は、VWGMのニュースを見れば何と無くEVが主力のようにも勘ぐれる。自動車各社はEVをどの様に考えているのであろうか、興味のあるところでもある。次は電気自動車の状況を見てみたい。

 

7)電気自動EVの状況について

 

電気自動車といえば、米国のベンチャー企業のテスラーのロードスターやモデルS、それに日本の日産自動車リーフ三菱自動車iミーブが有名である。

 

テスラーについては先に言及しておいたので少し置いておいて、

 

特に日産のリーフは、2010/12月の販売開始以来、2014/1月に世界累計販売台数が10万台に達している。

 

そして2014/6月初め?には世界累計販売台数が、11万5千台に達していると言う。そしてアメリカでの販売台数も、累計5万台を達成したのである。

 

詳しくは次の論考を参照願う。

 

EV】日産「LEAF」世界で115,000台、アメリカで50,000台の販売を達成!!

掲載日:201469

2010年より量産を開始し、世界のEV普及の牽引役とも言える日産「LEAF」が、このたび世界115,000台、アメリカで50,000台の販売を達成しました。今年1月に10万台の大台を超えたところですので、その後、平均的には月間3,000台以上のペースで売れていることになります。また、販売台数の43%が米国を占めています。

 

2010/12/11(納車開始)~2014/01/20 世界販売100,000達成(発売は2010.12.3

2010/12~2014/06 初め 世界累計販売115,000

           USA累計 50,000台販売

http://ev.gogo.gs/news/detail/1401006363/

 

これによると20141月下旬から5月末又は6月初めの約4ヵ月と14~15日間で15,000台の販売をこなしたことになる。4.5ヵ月で15,000台の世界販売だとすると、3,300台以上/の販売となっている勘定となる。これはある意味すごい事である。日産「リーフ」が、月販3,300台以上を常時維持している、と言う事は、トヨタEV電気自動車を単に「近距離用途」として片付けるのではなく、近距離の範囲を相当拡大して考えてゆく必要があろう。

 

北米で5万台突破!日本の電気自動車がバカ売れの理由

 

2014/09/04


20145月、米国・テキサス州に住むある家族が日産自動車の販売する電気自動車”リーフ”を買い、北米市場での販売台数は計5万台を突破した。

その5万台目の購入者であるトッド-リサ・ボルト夫妻は、リーフをテキサス州ダラスのルイスビルにあるディーラーで購入した。しかし、夫妻の友人間の間では、リーフの所有者が少なくない。夫妻の購入時期は友人達の中では遅い方だったのである。

北米で日本の電気自動車売上が好調

ボルト夫妻は2つの教会に勤めている。そこでの従業員の20人以上は日産リーフの所有者であり、自分たちを”Blessed LEAFs Clubs(神聖なるリーフのクラブ)”と呼んでいるそうだ。

ここ、ダラスフォート・ワース地区では、リーフの販売台数は日産が予想した数よりも50%も高い台数を更新している。

ボルト夫妻は

ガソリンを買わなくて済むという経済的な利点よりも、リーフの操作性の良さに感激した。家族や友達にリーフを見せると、みんなこの車がとても静かでとても乗り心地が良いと驚くんだ。我々が日常的に欲していることは、リーフで全てまかなえるし、もちろん燃料費も抑えられる。どうして今までガソリン車を使っていたのかわからないくらいだ。

と、燃料を使わないクリーンな自動車であることだけではなく、車としての操作性の良さを絶賛している。

ダラス・フォートワースヒューストン市街地は、日産リーフ購入者向けへ、20144月より二年間は公共施設で充電費用が無料となる” No Charge to Chargeプロモーションを行っている。米国全体でのプロモーションは、このダラスとヒューストンの試行を手本にして、後々行われる予定である。

日本の電気自動車北米で成功を収めているのはなぜだろうか?この日産リーフの側面から見て行きたいと思う。

(続く)