続続・次世代エコカー・本命は?(7)

トヨタ堤工場、またぼや発生 ダクトから出火

2014/7/9
ニュースソース
日本経済新聞 電子版

 8日午前1010分ごろ、愛知県豊田市堤町馬の頭のトヨタ自動車堤工場から、「ダクトから出火した」と119番通報があった。排気用ダクトの一部と鉄板製の屋根約9平方メートルが焦げたが、工場の作業員が消し止めた。けが人はなかった。同工場では、5日にも別のダクトが焼けるぼやがあった。

 県警豊田署によると、出火したのは塗装工程で発生する熱などを逃す排気用ダクト付近。屋根の上に置かれたダクトの出口部分の金網に付着していたすすやかすが熱気で燃え、屋根に落ちたという。

 出火の影響でトヨタは8日、堤工場の2本ある車両組み立てラインの1本で夜間操業(午後4時15分から翌日午前1時まで)をやめた。残りの1本は午後8時から操業を再開した。「生産設備の稼働に影響する大きな被害はない」(トヨタ)とみて9日は通常稼働に戻す方針だ。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFD08H18_Y4A700C1CN8000/

 

 

ボヤで生産ライン1本5時間止まる

トヨタ工場   毎日新聞201512161202(最終更新 12161202)

 16日午前3時5分ごろ、愛知県豊田市堤町馬ノ頭1のトヨタ自動車堤工場の塗装ラインの配線から火が出ているのを従業員が発見した。備え付けの消火器で間もなく消火し、電気コード約1メートルが焼けた。火災の影響で2本の生産ラインのうち1本が同6時20分から約5時間止まった。県警豊田署が出火原因を調べている。

 同工場はトヨタの主力のハイブリッド車(HV)「プリウス」の4代目を生産している。【中島幸男】

http://mainichi.jp/articles/20151216/k00/00e/040/190000c

 

 

トヨタ自動車本体としては、ISOの認証取得はしていないようだが、トヨタとしてはそれ以上のことをやっていると言う自負があるようで、ISOの認証取得には積極的ではない。まあ毎年1千万台以上のクルマをコンスタントに生産・販売しているので、品質管理環境管理などには相当自信を持っているようだ。そうでもないとやってゆけない、と言うことであろう。

 

 

さてトヨタ車体に話を戻そう。

 

とは言うものの、車両生産は、材料、加工、各種材料処理、組み付け、運搬、組み立てと物理的には複雑怪奇な生産工程であるにもかかわらず、火災発生などは殆ど起こっていないという方が、正しいのかもしれない。車を作るということは、それ程複雑な総合工業生産工程なのであろう。

 

 

まあ先の記事ではないが、

 

2016年に入り大きな事故が、(2016)愛知製鋼→アイシン九州→アドヴィックス(2017)トヨタ車体いなべ工場 とこうも続くということは、何かあるのではないかと、疑われても仕方ないであろう。早急な対策を期待したいものであるが、今のところトヨタ自動車本体での車両生産を止めるほどの災害などが、起こっていないということはご同慶に至りである。

 

 

いなべ工場と言えば、1993年・H5年に操業を開始している。最新と言ってもすでに24年もたっているので、古い工場の部類に入るのであろう。トヨタ車体プロパーとしては、次の3つの工場を持っている。

 

 

トヨ車刈谷工場   1936年操業  99,100㎡ ウェルキャブ、コムス

トヨ車富士松工場 1964年操業 436,700㎡ エスティマノア・ボクシー、ランクル70

トヨ車いなべ工場  1993年操業 800,500㎡ アルファードヴェルファイアハイエース

トヨタ堤工場  1970年操業 940,000㎡ プリウス、同PHV、カムリ、プレミオ、アリオンなど

 

 

トヨタ車体のいなべ工場が既に操業24年経過しているのに対して、トヨタ自動車の堤工場は1970年(S451月の操業であるので、既に47年が経過している。いなべ工場より2倍も古いのである。

 

トヨタ自動車も今年は、80周年となる。思わぬところで何かが起こってもおかしくないのである。

 

従って、トヨタ自動車トヨタ車体同様に、老朽化等による設備故障や火災発生、その他の災害の発生には、くれぐれも細心の注意を果たさんことを願ってやまないものである。

 

なお「工場稼働のための重要設備」に対する諸管理や災害対策に関しては、先の小生のブログ「続・次世代エコカー・本命は?(96」(2016.8.29)でも言及しているのでご参照願うが、そこでは199721日に起こったアイシン精機刈谷工場(プロポーショニング・バルブ:PVの生産工場・トヨタ車の90を担っている)での火災による7万台も減産する工場火災の事故を述べている。

 

この件に関しては、http://www.sydrose.com/case100/315/ を参照されるとよい。

 

トヨタとしても、このような災害が2016年に引き続き、2017年も続いては堪ったものではない筈だ。年間販売トップを狙って商売をしているわけではないが、もしそんなことが起これば、今年も世界販売のトップの座VWに奪われかねないのだ。

 

天変地異も含めて不確実な世の中ではあるが、さらなる諸災害の発生が起こらないことを祈って、次の話題の移ろう。

(続く)

続続・次世代エコカー・本命は?(6)

ISOの認証のご利益が台無しとなってしまう。

 

トヨタ車体株式会社の審査認証を担当した審査機関は、(財)日本自動車研究所審査登録センターだそうだが、このような火災を起こしてしまっては、環境でも品質でも、もう一度再審査をしなければ、JARI-RBの審査レベルを疑われることになろう。

 

また、http://www.toyota-body.co.jp/csr/environment/topics/2016/20160401.pdf における

 

第6次「トヨタ車体環境取り組みプラン」(2016~2020年度)を策定 

 

2.第6次 トヨタ車体環境取り組みプランの実施項目と目標  では

 

生産環境 低炭素 生産活動におけるCO2排出量の低減  として 目標値

 

生産CO2排出量

温室効果ガス排出量(CO2以外)

 

となっているが、その大本となる設備管理については、基本事項として当然の実施事項のためなのか、例えば「設備メンテナンス精度の向上」などと言った目標値の設定はない。

 

 

更には、

 

環境への取り組み

 

環境取り組み体制   として

http://www.toyota-body.co.jp/csr/environment/system/index.html

 

CSR委員会(社長)

    ↓

生産環境委員会(担当役員)

    ↓・実施事項として

省資源、省エネ、資源の再利用、生産活動に関する基本事項の審議、教育・啓発

 

とされており、ここにも設備管理の項目はない。

 

 

まあ、設備管理などは、環境でも品質でも基本中の基本となるもので、日常活動で徹底されているため、取り立てて目標設定の必要はない(日常管理で徹底されている)ものと思われるが、どうであろうか。

 

今一度、管理体制は見直されてしかるべきではないのかな。老朽化が進んていれば尚のこと、設備管理の日常項目の一つでも、このようにISOの目標管理項目に挙げておいてあれば、全社的にそれなりに設備管理の徹底が行き届いていたのではないのかな。

 

トヨタ車体ともあろう会社で、火災を起こしてしまっては、誠に恥ずかしい限りである。

 

と言ってもトヨタ自動車本体でも火事は発生させているので、トヨタ車体だけが責められるものでもないのであるが、どこの会社でも火災発生防止対策は必須事項であろう。

 

トヨタ本体の工場火災をネットで探してみると、色々と記事が載っていた。次の3件を紹介しよう。かなり頻繁に火災は発生しているようだ、ただしいずれもボヤ程度であったらしい。と言っても火が出るということは、重大な事案なので、トヨタとしても根本的な対策が必要ではないのかな。と言っても物理的な対策と言うよりも、各組織、そして各従業員一人一人がそれぞれ自覚をもって業務に励む、ということに尽きるのではないのかな。中間管理職の意識がどんな状態にあるか、ということが重要な事であり、そのためトヨタは常に人づくりに注力しているようだ。まあどんな会社でも同じ課題を持っていることであろうが、これは大変なことだ。

 

 

トヨタ堤工場で火災、プリウス 生産に一部遅れも

2011215日(火) 1925

堤工場(資料画像)

トヨタ自動車の堤工場(愛知県豊田市)で15日午前、火災が発生した。午後には鎮火し生産を再開したが『プリウス』などに一部、生産の遅れが出た模様だ。

同社によると、火災はプリウス、『カムリ』のボディ部品を生産する成形プレス第2ラインで午前950分に発生した。正午には鎮火し、午後255分に生産を再開したが、この火事で建屋の屋根の一部を消失した。けが人はいなかった。出火の原因は調査中としている。

火災により第2ラインのプリウスやカムリの生産に一部、遅れが生じた模様で、残業で対応する見通し。第1ラインでの生産に影響はなかった。

 

http://response.jp/article/2011/02/15/151912.html

(続く)

続続・次世代エコカー・本命は?(5)

トヨタ車体工場火災、原因はダクトのひび 生産あすにも一部再開

2017/3/23 4:00
ニュースソース
日本経済新聞 電子版

 トヨタ車体のいなべ工場(三重県いなべ市)で2017/3/20日に発生した火災の原因が、高温の空気を流すダクトに入ったひびだったことが分かった。同県桑名市消防本部などが22日まで実施した実況見分で明らかになった。生産は24日にも一部再開する見通しだが、老朽化が進む工場の検査や保守のあり方が課題として浮上している。

トヨタ車体のいなべ工場(三重県いなべ市)

トヨタ車体のいなべ工場(三重県いなべ市)いなべ-DSXMZO1438680023032017CN8001-PN1-4

 火災では塗装した車体を乾かす乾燥炉の一部が焼損した。22日には被害を受けた設備の一部を分解して詳しく調査。塗料を乾かすためにセ氏180210度の空気を流すダクトにひびが入っており、漏れた空気で周辺の可燃物で着火したという。

 トヨタ車体20日夕方から組み立てラインを止めている。24日未明までの停止を決めており、親会社のトヨタ自動車の高級ミニバン「アルファード」や商用車「ハイエース」などの生産が遅れる。影響台数は明らかにしていないが2000台規模にのぼる見通しだ。

 消防本部やトヨタ車体幹部によると、2基ある乾燥炉のうち1基の内側の断熱材や天井、はりの一部が焼損した。ただ乾燥炉本体は被害を免れ、もう1基は影響を受けていないという。


トヨタ生産停止-DSXZZO1438689023032017000000-PN1-3

 24はまず被害を受けていない乾燥炉のみを使って生産を再開する方向で調整を進めており、生産台数は通常の半分となる見通しだ。さらに26日までをメドに焼損した断熱材などを交換し、27日に通常稼働を再開することを目指している。復旧作業次第で時期は遅れる可能性もある。

 トヨタグループでは昨年1月愛知製鋼の工場で爆発事故が発生し、トヨタの国内全工場で生産が停止した。同5月にはアイシン精機の子会社アドヴィックスの工場で爆発事故が起きた。直接の原因は違うが、作業者の知識が不十分などの課題が浮上した。今年、設立から80を迎えるトヨタの設備は「老朽化が進んでいる」(首脳)との指摘もあり、対策が急務だ。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFD22H3D_S7A320C1CN8000/

 

 

 

年1回の点検では、とても間に合いそうもないことになる。それこそひび割れる前にダクト交換が必要となるわけで、定期交換のサイクルをもっと短くする必要がある。排気ダクトの耐久性にも、言及する必要があるのではないのかな。または、材質についてはそれなりに管理されていたであろうから、設備設置の際の取り扱い方なども問題となろう。

 

いなべの他の塗装乾燥炉やトヨタ車体の他工場の同種設備では、このような火災の発生はなさそうなので、ひび割れはこの中塗り乾燥炉だけの問題のようにも思えるが、何分ことが事なので、多面的な解析と対策が必要となろう、いなべ工場と言えば、トヨタ車体では一番新しい工場であるから尚更である。

 

 

 

トヨタ車体と言えば、トヨタ自動車と同じ創業基盤を持つ会社ではないのかな。それだけ由緒ある企業のである。

 

トヨタ車体のホームページによると、1936年(S11年)()豊田自動織機製作所内に、自動車組み立て工場を建設したことが、トヨタトヨ車という会社の前進だという。これがいわゆる()豊田自動織機製作所自動車部というものである。

 

 

193391日 豊田自動織機製作所内に自動車制作部門を設置する。

19349月     豊田自動織機製作所自動車部となる。

19351214日 挙母町工場用地地鎮祭62万坪・約200万㎡。

19365月     刈谷に自動車組み立て工場を建設する。トヨタ車体工業株式会社の前身。

19369 19日 トヨタが自動車製造事業法上の許可会社に指定される。

19378 28トヨタ自動車工業株式会社設立。             

1938113日 挙母工場竣工日。会社創立記念日。             

1945831日 トヨタ車体工業株式会社設立、刈谷工場のトラック車体部門の分離独立。

1947年         荒川板金工業株式会社設立。(旧アラコ)

1953年         トヨタ車体株式会社に改称。

1964年         富士松工場操業開始。

1970年         トヨタ車体、デミング賞実施賞受賞。

1980年         トヨタ車体、日本品質管理賞受賞。

1993         いなべ工場操業開始

1997年         いなべ工場ISO14001認証取得。

1999年         いなべ工場ISO9001認証取得。

2000年         超小型電気自動車「コムス」生産開始(アラコ)

200410月     トヨタ車体、アラコ株式会社と車体組み立て事業を統合。

 

 

と言ったところがトヨタ車体の沿革であるが、トヨタ車体としては「デミング賞実施賞」や「日本品質管理賞」も受賞しており、いなべとしてもISOの環境、品質ともマネジメントシステムの認証を取得しているので、JABとしても、トヨタ車体本体の工場で、火災を起こしてもらっては困るのであろう。

(続く)

続続・次世代エコカー・本命は?(4)

3/24()には解除されるようだが、桑名市長名で、出火工場の使用停止命令を出される始末である。

 

 

800人作業中、トヨタ車体いなべ工場燃える

毎日新聞20173202141(最終更新 3202353)

4階一部400平方メートル焼く 全員避難

 20日午後5時半ごろ三重県いなべ市員弁(いなべ)町市之原のトヨタ車体いなべ工場で火災報知機が鳴り、社員が119番した。同県桑名市消防本部や県警いなべ署などによると、塗装工程のある第2工場4階から黒煙が上がり、4階の一部約400平方メートルを焼いた。作業中の従業員にけがはなかったが、消火作業中の消防署員が煙を吸って病院に運ばれた。

 トヨタ車体などによると、第2工場は鉄骨造り4階建てで1階が組み立て工程、2~4階が塗装工程となっている。4階(約1万6500平方メートル)は通常無人で熱風による乾燥炉がある。いなべ署によると、出火当時、第2工場では約800人が作業中だったが、全員が無事に避難した。

 桑名市消防本部によると、消防車など14台が出動し、午後8時40分ごろに鎮火した。同消防本部は午後7時14分、危険防止のため第2工場の使用停止命令を出した。21日午前9時半から現場で出火原因などを調査し、解除の可否を判断する。

 トヨタ車体トヨタ自動車の完全子会社で、愛知県刈谷市に本社を置く。いなべ工場は約80万平方メートルの敷地に第1、第2、部品、成形の4工場があり、2200~2300人が働いている。トヨタのミニバンの主力工場で、ハイエースアルファードなど3車種を生産している。火災で製造・出荷に影響する可能性もある。【田中功一、松本宣良】

http://mainichi.jp/articles/20170321/k00/00m/040/076000c

 

 

火災のあった工場は、第2工場の4階の塗装乾燥炉だという。この乾燥炉は通常は無人で、塗装されたボデーの乾燥を行うために、200℃前後の熱風が流れていると言う。

 

トヨタ車体としては、多分に、この無人乾燥炉は自慢の種であったのではないのかな。ここまで自動で、しかも無人で低コストで高品質の塗装が出来る、と自慢したかった設備であった筈だ。

 

そのためには、それなりの厳重な設備管理が必要となるのであるが、少しそれを怠っていたものと思われる。何と言っても、常時200℃前後の熱風が吹き付けられており、塗装カスも舞っているのであるから、それなりの保守管理が必要となる。新しいうちはそれ程問題とはならないのであるが、長年使用続けるには、塗装カスも蓄積されてゆくので、かなり綿密な保守管理が必要となろう。

 

設備メンテナンスは、この種の設備にとっては、とても大事なことである。工場では、よくダクト火災が発生する。このことはトヨタ車体であれば、よくわかっていることであろう。この場合は、ダクトに貯まった煤(スス)などの可燃物に火がついて火災となるものであるので、ダクトの保守点検が必要なことは、十二分にわかっていたことであろう。200℃の熱風が使われていた塗装乾燥炉となれば、尚更保守点検は重要となる。

 

今回はそのダクトにひびが入っていた、と言うではないか。200℃ もの高温であれば、ダクト周りの耐火装置もそれなりに施されていたであろうし、その保守点検は重要メンテナンス項目であった筈だ。

 

きっとトヨタ車体でも、日常点検や重要定期点検も行われていたことであろう。見逃されていたとは思いたくはないが、具体的にどのようなことが必要かは小生にはわからないが、きっと定期点検・交換などのサイクルの修正や保守点検の仕方の見直しなどが必要となったことであろう。

 

 

トヨタ車体27日生産再開 火災で停止のいなべ工場

03.24 00:34伊勢新聞

 トヨタ車体(愛知県刈谷市)は23日、火災の影響で稼働停止しているいなべ市員弁町の同社いなべ工場第二工場について27日朝から稼働を再開すると発表した。

 同社広報室によると、火災は車体の塗装を乾燥させる「中塗り炉」と呼ばれる乾燥機上部にある排気ダクトに亀裂が生じ、そこから漏れた高温の熱風が堆積した塗料に引火したことが原因とみているという。

 同社は乾燥機周辺の損傷カ所や老朽箇所を点検、修繕し、排気ダクトを覆う断熱材を交換。再発防止策として、同工場を含む系列3工場について年1回の設備点検や清掃頻度を増やすことを検討していくとした。

 同広報担当は「ご心配ご迷惑をかけて深くおわび申し上げる。2度とこのような事故のないよう全社を挙げて再発防止を徹底していきたい」としている。

 火災は20日午後5時35分ごろ、塗装や組み立てなどを扱う鉄骨4階建て第二工場4階から出火。同階約1万6500平方㍍のうち、車体塗装の乾燥機周辺約400平方㍍を焼き、約3時間後に鎮火した。これを受けて同社は20日午後―23日午後までの稼働停止を発表していた。

 

http://news.line.me/issue/oa-iseshimbun/sonfyzw8tgkw?utm_source=Twitter&utm_medium=share&utm_campaign=none&share_id=VgH90321132410

 

 

この伊勢新聞の記事内容が一番詳しく書かれているので参考に供したいが、「亀裂から漏れた熱風に含まれていた塗料カスが堆積し、それに引火した」ものと火災原因は理解されるが、そうすると塗装カスが蓄積するまでの期間がどれ程かはわからないが、火災以前に排気ダクトの亀裂が発生していたことになる。

(続く)

続続・次世代エコカー・本命は?(3)

2)また、やってしもうた!トヨタ車体で火事だ!

 

トヨタは昨年の2016に、工場のトラブルで三度も組み立てラインを止めている

 

2016.1.8愛知製鋼の知多工場で爆発事故が発生、特殊鋼が不足して車の機械部品の供給が滞り、'16.2.8から車両組立工場を一週間も止めている。更には

 

2016.4.14熊本地震により、アイシン精機の子会社のアイシン九州が被災して、トヨタの乗用車の殆どに使われているドア関係の部品の供給がストップ、これまた'16.4.17から車両組立工場を一週間も止めている。これなどは復社発注が必要な部品を、コストの関係で(?)一社での生産で済ませていたのがアダとなった典型的な例であろう。そして

 

2016.5.30には、これまたアイシン精機の子会社のアドヴィックスと言うブレーキ部品の製造会社で爆発事故があり、車両組立工場が一日ほど止まっている。

 

この結果2016年の前半で、トヨタは、約18万台もの減産を強いられたのである。これは、いくら世界のトヨタと言えども、挽回不能であった。

 

2016年の世界販売のトップの座は、VWに持っていかれてしまった。この件については別途話題としたいが、この生産ラインの停止については、昨年の当ブログ(2016.8.24、「続次世代エコカー・本命は」のNO.93など)を参照願うが、そこでは次のように述べている。

 

 

まあそれよりも、なぜトヨタ系の関連会社で爆発事故が続いたのであろうか、と言う事の方が重大なことである。当然それぞれの作業の過程で、何らかの手違いが発生した結果の事である訳で、トヨタグループ全体に社内風紀的にいわゆる何かが緩んでいた結果ではなかろうか。これを締め直すには、並大抵な事では出来ないのではないのかな。トヨタも正念場である。

 

 

その緩みは、まだ締まってはいなかったようだ。昨年はアイシン精機と言う会社であったが、今年トヨタ車体と言う会社がトヨタの足を引っ張るのか。

 

高級ミニバンアルファードやベルファイアの専用工場で、火災が発生してしまった。火事が起きてしまった工場は、トヨタ車体いなべ工場の塗装工場である。

 

すぐさまTwitterなどで、その情報が行き交った。

 

 

【火災情報】トヨタ車体(株)いなべ工場で大きな火事 三重県いなべ市員弁町市之原

トヨタ車体(株)いなべ工場で火災・火事

20170324日更新

http://matomame.jp/user/bohetiku/a2fff9d860358317ce4b

トヨタ車体(株)いなべ工場で大きな火事

20日午後5時ごろ三重県いなべ市員弁町市之原にあるトヨタ車体(株)いなべ工場の4階で火災が発生。
火はおよそ3時間後に消し止められたが、消防によると、消防隊員が煙を吸って病院に運ばれたと言う。

この工場では高級ミニバンアルファードヴェルファイアの2つの車種を製造していた。


https://twitter.com/yokkaichi01

四日市消防 災害情報

@yokkaichi01

+

<災害地点 > いなべ市員弁町市之原10番地
トヨタ車体(株)いなべ工場から出火

現在も延焼中です

危険ですので付近には、
近寄らないで下さい。

#火災 #工場 #火事 #トヨタ twitter.com/yokkaichi01/st…

2017/03/20 18:09:13

 

菰野のコペン乗り https://twitter.com/komononocopen

@komononocopen

+

@ctvcatch トヨタ車体いなべ工場の火事です。 https://twitter.com/ctvcatch
17
35分ぐらいです。

2017/03/20 18:43:46

 

Hibiki/オープンデフNAドリフト勢

@hbk_sk

+

トヨタ燃えてるで

2017/03/20 18:38:05

 

https://twitter.com/h319k

日紫喜圭佑

@h319k

+

トヨタ火事や!
大丈夫か?

2017/03/20 18:03:18

 

https://twitter.com/syogeki119

syogeki119

@syogeki119

+

トヨタ車体いなべ工事で火災発生

 

 



2017/03/20 18:09:30

 

shoji

@haragchi24

+

火事った

2017/03/20 18:52:49

 

https://twitter.com/toyodaginpachi

ね銀八

@toyodaginpachi

+

トヨタ車体いなべで火災

2017/03/20 18:54:51

 

https://twitter.com/taron69

たろ。

@taron69

+

三重 トヨタ車体 火災
鎮火した?


2017/03/20 18:52:33

 

(以下略)

 

http://matomame.jp/user/bohetiku/a2fff9d860358317ce4b

(続く)

続続・次世代エコカー・本命は?(2)

 

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先ず(A+2B)順位でベスト10を見てみよう。と言っても同順があるから15車種となっているが、その中には、1位プリウスPHV9位トヨタ燃料電池車ミライ、更には2位のテスラの電気自動車モデルXなどの新エネ車がランクされていることは、注目に値する。

 

トヨタ車が9台

マツダ車が2台

スバル車が1台

ホンダ車が1

外国車が2台 

 合計 15台

 

となっている。プラグインハイブリッド車燃料電池車、電気自動車が上位に入っていることは、評価できることである。昨年3位にランクされていたプリウスは、今年は29位とかなりランクが下がっている。日産の「ノートe-power」は16位、同「セレナ」は65位と、かなり低いランクになっている。

 

 

(1)の疑問

 

ランドクルーザー200は、総合評価Bは10満点であるが、合計点Aは53と低い。そのためA評価は26と振るわなかったが、A+2B評価は9と大躍進している。その差(9-26)-17である。

2017年版対比表によると、B10点ならA60点以上(←53)でもよいのではないのか。即ち個別評価項目の評価が、辛すぎるのである。53+7は必要であろう。エコ性能が3であることが、足を引っ張っている。マイカー的に考えれば、エコ性能は悪いのであろうが、このクルマはヘビーデューティヴィークルであるので、その車の立ち位置での性能評価をする必要があろう。そうすればこのエコ性能は3は、もっと高くなってもよいのではないのかな。一般的には、マイカーをサーキットレース場的には評価しない筈だが、それと同じことではないのかな。

 

または、B点10が甘すぎるのではないのかな、と言った疑問も出てくる。個別評価の合計点Aが53ならば、総合評価Bは10→8が妥当ではなのか、と言ったことも言わなければならない。

 

 

(2)の疑問

 

BRZGT-Rは、A評価の順位は43、(A+2B)評価の順位は32で、その差32-43= -11となり、順位は11番も上昇している。これもA点49が少なすぎる結果である。Aの割には総合評価B9が高すぎるのである。

 

Bの9を主とすれば、49+6=55くらいがA評価点となるのではないのかな。見るとエコ性能や安全性の評価が幾分低い気がするので、総合評価が9点ならここら辺を加点しておく必要があろう。

まあ島下氏は、これらのクルマを買っている(好ましく思っている)、ということであろう。と言うことは、「スポーツカー」として分類しているのであれば、純粋にスポーツカーとしての評価をすればよいのではないのかな。

 

例えば、コンパクトカー的な観点からではなくて、スポーツカーとしてのエコ性能の評価が必要となろう、とまあこんな疑問がかすめたのである。

 

 

(3)の疑問

 

ルノーメガーヌRS273トロフィ2も、合計点A48と総合評価B9との整合性が取れないのだ。

 

48とするとB7程度が妥当なところだ。B8でもよいが、B9であれば、Aは48+7=55程度はほしいところだ。

外国車として422万円もするのでかなり高価なクルマである。それでもB9を与えているということは、島下氏にとって相当の魅力があった筈である。それが、個別評価に反映されていないということに、いささか違和感を感ずるところである。数字で表すということは、そういうことであろう。

 

だから総合評価Bも、個別項目の評価に加えた方がよい、と言っているのである。

 

 

(4)の疑問

 

4番めの疑問は、ダイハツコペンである。A評価の順位68から(A+2B)評価の順位ぱ5612も上がっている。だから本当に良いクルマなのであろう。

 

まあこれも、A436~7=49~50程度は必要だったのではないのかな。そうすればB8と釣り合う。

 

 

(5)の疑問

 

次は日産にのフーガである。これはA48に対してB5と、低すぎる評価となっているが、A48であるならば、Bは5→7~8であろう。

 

ハリアーも全く同じである。A475→7が妥当ではないか。

 

この2車種に対して、島下氏は何か嫌悪感でも持っているのではないかな。

 

 

(6)の疑問

 

アバルト124スパイダーである。これもルノーメガーヌと同じ理由である。A40に対して総合評価Bの8は高すぎるのである。B8であれば、A409~10=49~50程度は必要となろう。外車には甘い、ということか。

 

 

(7)の疑問

 

最後に、レクサスのLSである。総合評価Bの3はあまりにも低すぎる。Aが46であれば、Bは7が妥当。

 

1,000万円前後もするバカ高いクルマである。そんなところから総合評価Bを3としたものと思われるが、このクルマは下々が乗る車ではない。バカ高くてもそれなりにステイタスのある金持ちが乗る車である。いわゆる(超)高級車として評価すれば、いくら何でも総合評価Bが3なんてことはない筈だ。少なくともA46と評価したのであれば、B7が妥当であろう。

 

島下氏にとって、よっぽど気に障るところがあったのであろう。でなければ、マーチと同じくB3などとする筈がない。

 

 

(8)の疑問

 

カローラアクシオプレミオである。カローラは昨年も総合評価Bは3であったが、クルマの機能、性能、使い勝手などを鑑みても、これは(いくらモデル末期だと言っても)あまりにも辛すぎる評価のように感ずるものである、ということを一言加えておこう。

 

 

と言ったところが2017年版間違いだらけのクルマ選びの疑問点である。

 

個別評価項目に総合評価Bも加えて評価する方が、なんとなく妥当性があるように感じられるのであるが、個別評価項目には「走りの楽しさ」とか「魅力度」なども入っており、総合評価Bを個別評価項目に加えること自体がおかしいとも、感じている。

 

しかし数字で評価されているので、どうしても計算してしまうのである。来年は合計点Aと総合評価Bとの間の整合性をとってもらいたいものである。

 

でなければ、個別評価項目をも少し精緻にされた方がよかろう。クルマの素人にはこの関係は難しすぎる。

(続く)

続続・次世代エコカー・本命は?(1)

(1)2017年版「間違いだらけのクルマ選び

 

さて今回も、2017年版「間違いだらけのクルマ選びの巻末付録の「車種別採点簿」を眺めることから始めよう。

 

評価の仕方は、20156年版と同じく、個別項目評価の七つと、クルマ全体を見たこの本の作者総合評価となっている。「クルマ全体を見た」と断ったのは、個別評価の合計がこの総合評価となってクルマ評価の総合点数となっているわけではないからである。

 

例えば、「SUV」の「ランドクルーザー200」の総合評価は満点の10 が与えられているのだが、個別評価を合計した点数はわずか53 点でトップクラスにはなっていない。合計点のトップクラスには62点とか61点のクルマが存在しているのだが、この総合評価は個別評価を総合したものではなくて、それとは別の、例えばこの本の筆者の「島下泰久のクルマから受ける、彼の数多くのクルマ経験から感じている諸々の印象を評価したものではないか、と想像しているものである。

 

だから、この総合評価とは、次に掲げている7っの個別評価項目の8番目の項目に位置付けてもよいではないかと、小生は想定しているのである。すなわち個別評価項目数は7っではなくて8っである、と考えるものである。従ってイメージ的には、総・総合評価は別に存在する、またはこの8っの評価の合計で決めても良いのではないか、と考えているのである。

 

このことは、2016.4.04に掲載 している小生のブログ「続・次世代エコカー・本命は?」の12016年版「間違いだらけのクルマ選び、で紹介している評価の仕方と同じものである。

 

ちなみに、この本の個別評価項目は以下の通りである。

 

1. デザイン

2. 走りの楽しさ

3. 快適性

4. パッケージング

5. エコ性能

6. 安全性

7. 魅力度     1~7の合計点としておこう。

合計点 A

 

最後に

 

8. 総合評価B  合計点Aの総合 としてもよいのか。それとも別の個別評価なのか。

 

となっている。

 

総合評価Bとは、総合である以上、個別評価項目の合計点Aを総合したものと一般的には理解できるものであるが、必ずしもそうなっていないことは先にも紹介しているが、そこがポイントとなると小生は思っている。

 

そのため、1~7の各項目の合計点Aと、それらに総合評価Bを加えたもの、でも評価した方がよいのではないかと、思っている。ただし、総合評価と言っているのでその重要度は高いものと勝手に判断して、A+2、すなわち総合評価点Bを2倍して合計点Aに加えたものも、クルマ全体の相対的総合評価の尺度に加えることにした。

 

以上のことを加味して、掲載85車種の採点簿を作成してみた。

 

そして今年2017年版は、合計点Aではなくて(A+2B)という相対的総合評価で車種を降順で並べて、考察してみることにした。

 

次の表はは相対的総合評価( A+2B )点をベースに、多い順に並べてある。いわゆる降順である。そして順位は、その点数の多い順に1から85まで、昇順でつけている。

 

即ち、相対的総合評価( A+2B )点の順位が1(位)ということは、この本の筆者の「島下泰久が一番好ましいと感じている車である、ということを意味する。但しこれは小生・このブログの筆者が、以上のような推論で、勝手にそう判断しているものである、ということを付記しておこう。

 

ではその車種別採点簿(相対的総合評価( A+2B )点による順位表)を、次に示す。

 

 

 

車種別採点簿

 

 

では、相対的総合評価( A+2B )点をベースに降順に並べたもの示す。

 

(注)

個別評価項目と総合評価Bには、空白の蘭があるため、評価点を勝手にと言ってもそれなりに推定して、記入しておいた。橙色の数字ex.8で示してある。従ってその部分については、島下泰久2017年版「間違いだらけのクルマ選びの巻末付録の「車種別採点簿」にはないものであることを、承知願いたい。

 

その他の数字、すなわち個別評価項目から総合評価Bまでの数字は、2017年版「間違いだらけのクルマ選びの巻末付録の「車種別採点簿」の数字であり加工はしていない。

 

合計点以降の数字は、その車種別採点簿」の数字の合計値などの計算値である。

 

2017年版では、上表の「合計点A」と「総合評価B」との関係は、かなりばらついてはいるが、次のように対比される。

 

2017年版対比表

合計点A 総合評価B (2016年版合計点A)

60~        10      60~70

54~59      9      55~59

52~57      8      49~54

45~53      7      44~48

40~48      6      42~43

39~43      5      38~41

32~41      4      32~41

22~32      3      20~31

 

 

この対比表をベースに、2016年版も参考にしながら、島下泰久車種別評価の内容を解析していこうと思う。

 

見てわかるように、2017年版では合計点Aに対する総合評価Bの関係は、複数対応となっている。複数対応というのは、合計点Aの範囲が上位や下位のランクとダブっている、ということを意味している。即ちある合計点Aに対する総合評価Bは、一義的に決まっていない、ということである。例えば合計点Aが55とすると、総合評価Bは89のどちらかとなる。

 

だから総合評価Bは、合計点Aの総合ではなくて、個別評価項目の一つと考えても良いのではないかと言う考えもあり得るのである。しかし総合と銘打っているからには、個別評価項目としてもかなり重要な地位を占めている、と考えられるので、だから総合評価Bを2倍して個別評価項目に加えたのである。これ(A+2B)島下泰久車種別評価の真の姿ではないか、と推定したのである。

 

だから(A+2B)で順位付けをした車種別採点簿(相対的総合評価( A+2B )点による順位表)を、載せたのである。なお合計点Aが同点であれば、順位も同じとしている。相対的総合評価( A+2B )点の場合も同じ。

 

 

この(A+2B)評価は、合計点Aよりも総合評価Bをより重視した総合評価の新合計点となる。当然この(A+2B)評価の順位は、合計点Aの順位と異なってくる。その両者の順位の差が大きければ、島下氏の総合評価に何らかの偏りが掛かっていることになると判断できる、と勝手に考えたのである。

 

簡単に言うと、合計点が高ければ必然的に(個別評価項目と位置付けても)総合評価も高くなる筈であり、反対に総合評価が低ければ合計点との整合性が取れなくなる、と考えたのである。だから整合性が取れていれば、総合評価Bを合計点Aに加えて順位づけしても、それほど順位は変わらないのではないか、反対に両者の順位が著しく変わっていれば、この個別評価項目の評価と総合評価の間に我々のわからない島下泰久氏の何らかの思い入れが存在することになる。この順位の差が昨年はとしたが、2017年版では(便宜上)10以上あるものには、特に何らかの思い入れがあるものと考えて次の様な疑問点を付けた訳である。

 

 

A+2B)順位-合計点A順位=0であれば、何の偏りもないと判断できる。

A+2B)順位-合計点A順位<0であれば、合計点Aが低すぎる(と順位は下がり数字は大きくなる)、または総合評価Bが大きすぎる(と順位は上がり数字は小さくなる)と言える。

A+2B)順位-合計点A順位>0であれば、合計点Aが高すぎる(順位は上がり数字は小さくなる)、または総合評価Bが低すぎると言えるのである。

 

例えば「インプレッサ」をみると、合計点A55で、総合評価9である。559ということは、8に近い9ということで、仮に総合評価Bが8であれば、A+2B=71となり順位は21番くらいとなり、A昇順17との差(21-17=4となり)も小さくなり偏りも少なくなる、という塩梅である。

 

この差を10で区切って、=<-10 か =>10であれば、何らかの大きな偏りがあるのではないかと、疑問点を付けた訳である。

 

これが小生が指摘したい点である。

(続く)