続続・次世代エコカー・本命は?(67)

テスラは、この「モデル3」を、2018年には1週間あたり1万台の生産をする計画だと言う。確かに1万台/週であれば、年間は52週となるので、50万台の生産は計算上は可能だ。工場設備もさることながら、全世界でディーラー網3割は増やす計画だと言う。

 

どうもイーロン・マスクは本気のようだ。

 

テスラ モデル3、生産計画を公表…2017年は週5000台、2018年に倍増へ

エコカー 2017/05/12 19:00 レスポンス

テスラ・モデル3

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米国のEVメーカー、テスラは53日、新型EVモデル3の生産計画を明らかにした。

モデル3は、『モデルS』よりもボディサイズが小さく、価格も抑えられる入門EVセダン。発売前にもかかわらず、顧客の関心は高く、40万件近い予約を獲得している。

モデル37月から、生産を開始する予定。まずは2017年内、1週間あたり5000台を組み立て。2018年には、1週間あたり1万台へ、生産能力を倍増させる。

すでにテスラは、モデル3の生産準備として、最新のプレスラインを導入。塗装工程も完成し、7月の生産開始に向けた準備が着々と進む。

テスラは、「モデル3の発売に備えて、ドバイや韓国など全世界100か所に、ディーラーを開業する。拠点数はおよそ3割増える」とコメントしている。

  • 森脇稔

  • テスラ・モデル3

  • テスラ・モデル3

 

https://autos.goo.ne.jp/news/294625/

 

 

生産工場、ディーラー網とくれば次は、充電網の整備ということになる。

 

充電ステーション等については、2017.6.22NO.59に全米の充電施設の地図があるので参照願うが、十分とまではゆかなくても必要最小限以上の充電箇所は、既に整備されているようだ。テスラのEVがそこで充電できるかどうかは知らないか、相当程度は整備されているとみてよかろう。その記事は、EVでの大陸横断も可能であろう、と言っている。

 

これを見れば充電網は心配ないものと判断出来るであろう。販売網についても、今のところ売り手市場なのでそれほど気にすることはない。やはり、テスラにとっての問題は生産能力のことであろう。

 

果たしてテスラは、2017年から2018年にかけて、年間50万台の生産が出来るであろうか。

 

テスラはパナソニックと共同で「ギガファクトリー」を作っており、今年の初めにバッテリーの生産を始めているのだ。

 

 

テスラの「ギガファクトリー」、バッテリーの生産を開始

業界ニュース 2017.1.5

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米国のEVメーカー、テスラモーターズ14、米国ネバダ州の「ギガファクトリー」において、バッテリーセルの生産を開始した。

ギガファクトリーでは、テスラとパナソニックが共同開発した高性能な円筒形「2170セル」の生産を開始。EVとエネルギー製品に最適なフォームファクタを採用し、最高の性能を低コストで実現する。

    パサートCC後継のVWアーテオンに試乗。実車披露は3月のジュネーブで
https://carview.yahoo.co.jp/article/scoop/20161227-20103078-carview/

ギガファクトリーにおけるリチウムイオン バッテリーセルの生産量は、2018年までに年間35 GWhに達する見通し。テスラによると、これはギガファクトリーを除く全世界で生産されるバッテリーの総量とほぼ同量になるという。

現時点で、ギガファクトリーの敷地面積は17.6万平方mを超えており、複数階の使用可能スペースの合計は45.5万平方mに及ぶ。これは工場全体が完成した際の30%弱。ギガファクトリーは、完成すると世界最大の敷地面積を持つ建造物となる予定。

テスラモーターズは、ギガファクトリーにおける生産が開始して生産量が増えることで、バッテリーセルの生産コストが大幅に低下することを見込む。同社は、「バッテリーのコストを下げることで、より幅広い顧客にテスラの製品を提供できるようになる」とコメントしている。

(レスポンス 森脇稔)

http://carview.yahoo.co.jp/news/market/20170105-10257844-carview/?kn=1&mode=full

 

 

ここで生産されるバッテリーは、は従来の「18650」バッテリーよりも一回り大きい「2170」バッテリーである。テスラのイーロン・マスクは、このバッテリーのことを「世界で最もエネルギー密度が高く、最も安価」と自慢している。普通エネルギー密度が高ければ高価となるのであるが、このギガファクトリーではそれなりの工夫が施されているのであろう。イーロン・マスク自慢の種の工場である。

(続く)

続続・次世代エコカー・本命は?(66)

テスラの新しいテクノロジーの生産スピードを上げることがカギか?

出典: www.carbuzz.com

テスラの公式発表では、

10月末から12月上旬にかけてが、新しいオートパイロットのハードウェアへの過渡期として、製造上で短期的に支障をきたしました。そのため予想していた以上に、同期の後半へと生産のしわ寄せが生じました」と説明されています。

「年の終わりまでには生産ペースも回復し、生産目標は達成できましたが、生産の遅れが納車に影響を及ぼしています。

中でも、ヨーロッパやアジア向けの出航に間に合わせられなかったことが響いています。」

こうした事情で納車が遅れている6,000のテスラ車については、2017年第1四半期にはユーザーのもとに届くということです。

多モデル展開も今後販売台数促進となるか

出典: www.carbuzz.com

これまで、革新的なEVメーカーとして注目を集めて来たが、様々な不具合も報告されていたテスラですが、iPhone45あたりからかなり安定した高性能モデルになってきたように、テスラもかなり安定してきているように見えます。

日本の販売台数も今後増えてくるでしょうか。

出典: www.carbuzz.com

 https://ancar.jp/channel/articles-1802

 

 

ということで、8.4万台の生産能力は持っているようなので、これに「モデル3」の受注残の37.3万台を加えれば、45.7万と50万台近くにはなるので、あながち50万台の販売としては嘘っぱちな数字ではなさそうだ。

 

ただ、毎年同じように50万台のテスラが売れるかどうかは、疑問の残るところではある。ZEV規制があるから、大手自動車メーカーからは、続々と電気自動車が販売されてゆくからである。

 

もう一つは、テスラが2018年に50万台ものクルマを作ることが出来るか、ということである。

(続く)

続続・次世代エコカー・本命は?(65)

まあ現在のテスラの販売台数7~8万台のようなので、この「モデル3」の37万台余を追加すれば、年間販売50万台も夢ではなさそうだ。

 

ただ毎年50万台以上のテスラのEVが、売れるかと言うと疑問も残るのであるが、そこそこは売れてゆくことであろう。「バリ協定」のCO2排出削減、ゼロ目標が、EVの販売を後押しするからであるが、その前にそれだけ作れるか、ということの方が問題であろう。

 

問題は本当に50万台ものEVを生産できるかということであるが、今の実力は如何ばかりか検証する必要があろう。

 

2015年販売 5580台、生産 51200台(約)、

2016年販売 76230台、生産 83922台、約6,000台の納車遅れがある。(※)

           +50.7%       +64.0%

 

(※)生産台数は、https://autos.goo.ne.jp/news/287855/ による。

 

2016年のテスラの販売、目標に届かず...それでも実績としては好調な1年!

News 20170220日 更新

テスラの販売目標自体が高すぎた?

出典: www.carbuzz.com

2016年は自動車業界でも明暗が分かれた1年となりましたが、EVメーカーのテスラにとっては、意外にも「ゴールに達しなかった」という意味で、残念な年だったようです。

これには、元の計画が少々野心的すぎたという要因も絡んでいます。

テスラの発表によると、昨年の世界販売は76230を記録しましたが、これは目標の8万台には届かなかった数字であると同社自ら認めています。

その上、年末近くになって別メーカーによるEV「ファラデーFF91」が、「量産車として世界一加速の速いクルマ」の記録を塗り替えてしまったことも、テスラの勢いを下げてしまったようです。

しかし、テスラが急成長していることには変わりなし?

出典: www.carbuzz.com

それでもこの台数は、そこまで悲観的なものでもありませんでした。

目標に届かなかったとは言っても、一昨年と比べればセールス自体は格段にアップしているのです。

2015
の納車台数は5580でした。

テスラが問題視している第4四半期だけを見た場合でも、販売は上向いています。

2016
912月期のテスラの販売台数は22,200台だったのですが、これは2015年の同期(17,478台)比で、27%増となっています。

これは賞賛に値する実績と言えるでしょう。

CEO
イーロン・マスク氏が、もう少し緩い目標を掲げれば良かっただけなのかも知れません。

テスラの説明では、オートパイロットのハードウェアに新たな自動運転機能を追加したことで、納車台数に減退が生じたと述べています。

(続く)

続続・次世代エコカー・本命は?(64)

10)テスラ、イーロン・マスクの挑戦

 

 

テスラの「モデル3」の受注が驚異的な数字になっている。



テスラの新型EV モデル3、予約受注ほぼ40万台…発表3週間で

エコカー 2016/04/30 14:00 レスポンス

テスラ モデル3

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米国のEVベンチャー企業テスラモーターズ331日(日本時間41日)、米国で発表した新型EV、『モデル3』。同車の受注が、さらに伸びていることが判明した。

これは4月下旬、テスラモーターズイーロン・マスクCEOが明らかにしたもの。「モデル3の先行予約が、ほぼ40万台に到達する勢い」と発表している。

モデル3は、標準的なモデルが0-96km/h加速6秒以内。1回の充電での航続可能距離は、346km以上。米国ベース価格は、35000ドル(約375万円)と公表された。

この価格は、上級EV『モデルS』の半額以下。それだけに、「手の届く価格」のモデル3への顧客の関心は高く、先行予約が発表3週間で40万台に迫るという異例の人気に。

なお、モデル3生産開始は、2017年終盤を予定している。

  • 森脇稔

http://autos.goo.ne.jp/news/274493/ 

 

 

しかし受注台数は 実際にはキャンセルや重複があり、正確には373000台だったとのこと。

見るからに不格好に見えるが、それでも3週間ほどでの37万台余の受注台数は驚異的である。

 

テスラ「モデル3」の予約台数、報道されていた40万台より実は少なかったことが判明

By  Autoblog Japan Staff RSS feed

201605210800

テスラ「モデル3」の予約台数、報道されていた40万台より実は少なかったことが判明

Related Gallery:Tesla Model 3



先の報道では、新しく発表されたテスラの新型電気自動車モデル3」におよそ40万台の予約が入ったと伝えられていた。しかし、実際の台数はそれより若干少なくなりそうだ。米金融情報サービス『ブルームバーグ』によれば、正確な予約台数は373,000になるという。キャンセルが8,000件あり、さらにリストにあった重複予約が4,200件削除されたためだ。

 


このことは、モデル3の生産準備に向け、テスラが14億ドル(約1,542億円)の公募増資を行う際の目論見書から明らかになった。同社は株価を3.2%上昇させることで10億ドル(約1,103億円)を調達できると見込んでいたが、正確な予約台数が判明した後、株価は1.5%下落した。しかし、資金が十分にあったとしても、まだこれだけの数の予約に対応するには時間が掛かるだろう。テスラは年間生産台数を50万台に引き上げるという計画を、当初の2020年から2018年に前倒ししたが、多くの人はこれを非現実的と見ている。

「その気になれば、最小限の労力でモデル3の予約台数をさらに増やすことができる。しかし、顧客には現在生産されているモデルの購入を勧める」と、テスラの目論見書には記されている。同社は大型セダンの「モデルS」を実質負担額(インセンティブ適用後)で76,500ドル(約843万円)から、同じくクロスオーバーの「モデルX」を83,000ドル(約914万円)からという価格で販売している。新型のモデル3はこれらの半額以下の35,000ドル(約386万円)からになる見込みで、テスラのエントリー・モデルとして位置付けられている。

By Noah Joseph
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

http://jp.autoblog.com/2016/05/20/tesla-model-3-pre-orders-lower-report/

 

 

しかも当初は2020年の年間50万台の生産・販売計画を、2018年に達成すると計画を前出ししているのだ。一般的には”眉唾もの”と看做されているようだが、その50万台を達成するためのクルマが、この「モデル3」なのだ。

(続く)

続続・次世代エコカー・本命は?(63)

このようにトヨタCO2の削減に努力をしているが、地道に進めてもらいたいものだ。あわててしまっては削減できるものも、削減できなくなってしまう。

 

所で話は変わるが、2017.6.17~18ルマン24hレースは、トヨタはまことに大慌てであった。3台もの最新鋭の「TS050ハイブリッド」が早々に故障や接触で2台がリタイアしてしまい、残る8号車は新開発の「モーター」と「バッテリー」に問題があり、2時間もピットでの缶詰め作業を強いられている。

 

今年もトヨタはついていない、「運」に突き放されてしまったようだ。

 

と言うよりも小生の感想では、いくら豊田章男社長が口酸っぱく「いいクルマを作ろうよ」と言っても、肝心な「技術」がついてこられないのではないのかな、と危惧せざるを得ないのだ。

 

今年のクルマTS050には自社開発の相当高性能のリチウムイオンバッテリーを積んでいたというが、これでは技術が泣いてしまう。小生にはその原因が何であるかは当然わからないが、これも何か技術的に欠けている所があるのではないかと感じられ、トヨタの技術的な低下を危惧せざるを得ないのだ。

 

去年などはトップでチェッカーフラッグを振られる3分前に、謎の停止をしてしまっている。これなども車にとって重大な機能を司る中枢の部品が故障したわけではなかったようで、しかしどんな部品でもそれほど重要なものではないがそれに関連する部品が故障すればクルマは動かなくなってしまうので、盲点と言えば盲点ではあるが、これなどもトヨタの技術の低下を示すものではないかと、小生には感じられてしまうのである。

 

そんな問題が今年も起こってしまった、と言う事だ。残念である。今年もトップはポルシェであった。

 

 

 

【ルマン24時間】トヨタ、わずか30分で2台リタイアの悲劇…各トラブル原因を発表

モータースポーツ/エンタメ モータースポーツ

2017618日(日) 1558

2017ルマン24時間レース

2017ルマン24時間レース

  • 2017ルマン24時間レース

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  • 2017ルマン24時間レース

WEC ルマン 24時間耐久レース 特別編集

2017年のルマン24時間レース。夜の走行時間帯に、トヨタ勢を襲った相次いだトラブルについて、TOYOTA GAZOO Racingが現地からの公式レポートで原因を明らかにした。

まず、悲劇の始まりはセバスチャン・ブエミアンソニー・デビッドソン中嶋一貴組の8号車TS050ハイブリッド』。スタートから7時間45分を迎えるところで、緊急ピットイン。フロント部分から白煙が上がり、消火器で消し止めるほどのものだった。チームによるとモーターとバッテリーに問題があり、その交換作業を実施。マシンを分解しないと交換できないため、作業に2時間を要してしまいトップから29周遅れとなってしまった。

その直後、コース上でのアクシデントに対応するためセーフティカーが導入。そこからレースが再開されるときに、可夢偉が乗る7号車だけ加速できないトラブルが発生。途中何度か止まりながらも、ピットを目指したがポルシェカーブ手前で息絶えてしまい、トップ快走からまさかのリタイアとなった。

そして悲劇は続き、トップに立ったNo.1ポルシェ「919ハイブリッド」を1周差で追いかけていた9号車だが、他クラスのマシンと接触し左リアタイヤがバースト。ちょうど1コーナーでアクシデントが起きたという不運もあり、ピットまで約13km走ってこなければいけない状態だった。

ドライバーを務めていたニコラス・ラピエールはスロー走行でピットを目指したが、ダメージは駆動系にまで及んでおり、一時は出火する場面もみられた。何度も止まっては、再び動き出すのを繰り返したがピットまで1km弱というところで、走行不可能に。こちらもリタイアを余儀なくされた。

7
号車の可夢偉トヨタの公式レポートで「本当に悔しい。TS050ハイブリッドは絶好調で、我々は着実に後続との差を広げていました。セーフティカーが導入されたタイミングで給油のためのピットインを行い、セーフティカーが退出して再スタートが切られた直後、駆動力がかからない症状が発生してしまいました。何とかピットまで戻ろうと努力しましたが、不可能でした。このレースのためにハードワークを続け、これほど速いTS050ハイブリッドを仕上げてくれたチームスタッフの悲しみは察するに余り有るものです」とコメント。

9
号車のラピエールも「信じられません。ストレートの終わりで減速をした時にLMP2カーに追突された影響で、リアタイヤがバーストしてしまいました。追突したドライバーも驚いたと思いますが、追突は事実です。チームのためにも走り続けたかったのですが、ピットまで戻れず、本当に残念な気持ちで一杯です」と、悔しさをにじませていた。

なお8号車は、一時総合50番手付近まで後退したが、現在は総合15番手まで挽回している。 《吉田 知弘》

 

https://response.jp/article/2017/06/18/296263.html

 

 

この可夢偉が乗る7号車クラッチのトラブルだった様で、ドライバー交代でピットにいた時に、他チームのドライバーが可夢偉に合図を送ったため、可夢偉クラッチをつなぎスタートしようとしたが、ピットレーンはまだ赤信号であった。チームの係員はあわてて無線でスタートを止めたが、2-3回ほど繰り返してしまったために、クラッチが擦り切れて(オーバーヒート)しまいクラッチが効かなくなってしまったのだ。このためコースに出たもののエンジンは回るものの、駆動力が伝わらずEV走行でピットまで戻ろうとしたが13kmサルテサーキットは長すぎた。バッテリーが上がってしまいピットまで戻れずに、リタイアとなってしまったと言う。

 

これなどもそれほどまでにクラッチも軽量化されていると言う事か。それほどクラッチは軟ヤワだったと言う事か。と言ったら酷なことかもしれないが、クラッチの品質レベルをどこに持ってゆくか、と言った品質管理の問題なのでしょう。

 

全般にトヨタの品質管理は弱体しているという証拠ではないのかな。

 

最後まで走った中嶋一貴組の8号車TS050ハイブリッド』のFRモーターから白煙が上がったと言う原因は何かは我々にはわからないが、これも何らかの部品の品質に問題があったことに起因しているのではないのかな。

 

9号車TS050ハイブリッド』だが、他クラスのマシンと接触し左リアタイヤがバーストしたと言う事であるが接触したというよりも、突っ込まなくてもいいところを突っ込んで、後ろから追突されたと言う事であった。これも相当の焦りの表れであろう。雰囲気的に落ち着いていればこんなことにはならなかった訳で、全般的に品質に対しての自信がなかったためではないのかな。

 

普通のトヨタなら富士スピードウェイなどを使って、昨年の24hの再現模擬レースなどを行い最終確認をするくらいの慎重さがあった筈であるが、どうなっているものやら。

 

ル・マン24トヨタ村田氏「勝てるクルマを作ったのに勝てなかった」

https://jp.motorsport.com/lemans/news/-マン24-トヨタ村田氏-勝てるクルマを作ったのに勝てなかった-920335/?s=1) などを参照されるとよい。

 

まあ、結局「勝てるクルマではなかった」と言う事でしょう、何かが欠けていた訳で、来年を期待しよう。

 

さて次に一寸寄り道をして、テスラのイーロン・マスクの挑戦に話題を移してみよう。

(続く)

続続・次世代エコカー・本命は?(62)

まあ変動の激しい自然エネルギーの活用には、ちょっとした工夫が必要となる。それが水素の活用なのであろう。

 

 

風力発電による水素供給網の実証実験、トヨタなどが実施へ

2016/03/15 00:53

佐藤 雅哉

 トヨタ自動車2016314日、岩谷産業東芝、神奈川県や横浜市川崎市などと共同で、風力発電を活用した水素供給網の実証プロジェクトを発表した(図1トヨタ自動車のニュースリリース)。水素の製造から燃料電池フォークリフトによる水素利用といった一連の過程を通して、水素の製造コストやCO2排出量の削減効果を検証する(図2)。風力発電燃料電池フォークリフトを使用する場合は、ガソリンフォークリフトや系統電力を使う電動フォークリフトに比べて、CO2排出量を80%以上削減できる潜在能力があるという。

1 風力発電による水素供給網の構築を目指す(右から3人目がトヨタ自動車専務役員の友山茂樹氏)

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2 水素供給網の例   

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 今回のプロジェクトは、横浜市にある風力発電所「ハマウィング」の電力で水を電気分解し、水素を製造する(図3)。製造した水素を燃料電池フォークリフトへ供給して、横浜市川崎市にある青果市場や工場、倉庫などで稼働させる。2016年秋ごろから試験的に運用を始め、2017年度から本格運用を開始する。2030年ごろの実用化を想定して、普及モデルを検討するという。

3 横浜市風力発電所「ハマウィング」

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 トヨタ自動車専務役員の友山茂樹氏は「燃料電池車(FCV)普及の最大課題は水素のコスト。本実証を通して産業用途への利用促進に道筋が立てば、量産効果や効率化による低コスト化が図れる」と語る(図4)。「(ミライなどの)乗用FCVにも水素インフラとして応用できる。水素充填に関する規制が緩和されれば、充填機器をすぐにでも適用できる」という。

4 トヨタ自動車専務役員の友山茂樹氏

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 風力発電は、天候によって発電量が変動するため電力の供給が不安定である。そこで、風力発電による電力を蓄電池に充電し、それを利用することで電力供給を安定化させる取り組みがある。しかし、蓄電設備が大規模になる上、充電効率が低いことや自然放電によって多くのエネルギーを損失してしまうという課題があった。これに対して、発電した電力で水素を製造・貯蔵する技術は、エネルギーの損失が少なくて済む。従って、風力発電と水素の製造・貯蔵技術の組み合わせは、次世代の再生可能エネルギー技術として期待されている。

東芝の水素製造装置、岩谷の水素充填車を使用

 水素の製造には、東芝の水電解水素製造装置を使う(図5)。同システムは1時間に10Nm 3の水素を製造できる。製造した水素は、風力発電の電力を使って圧縮し、高圧ガスの状態で貯蔵する。風が吹かず、発電できない場合を考慮して、水素の貯蔵タンクには2日分の水素を貯蔵する。水素を継続的に圧縮できるように、容量150kWhの蓄電設備も設けている(図6)。

5 東芝の開発した水電解水素製造装置

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6 トヨタタービンアンドシステムの蓄電装置の部品

ハイブリッド車に搭載していた使用済み電池を再利用している。

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 水素の運搬には岩谷産業の簡易水素充填車を使う(図7)。燃料電池フォークリフト充填用の車両で、45MPaの高圧水素を270Nm3搭載する。液体水素を運搬する大型トレーラーと比べて、搭載できる水素量が少ない代わりに車両を小型化できる。1台の簡易水素充填車当たり、6台の燃料電池フォークリフトを満充填できる。燃料電池フォークリフト豊田自動織機で、水素充填圧力は35MPaである(図8)。

7 岩谷産業が開発した簡易水素充填車

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8 豊田自動織機燃料電池フォークリフト

[クリックすると拡大した画像が開きます]

 

http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/031401076/?ST=tomene&P=1

 

 

このような活動により、トヨタは「工場CO2ゼロチャレンジ」の実現に努力している、と言うことか。

(続く)

続続・次世代エコカー・本命は?(61)

そして、トヨタ水素供給網の構築に向けて動き出したようだ。

 

トヨタやJXTG、水素拠点の新会社発表 燃料電池車普及狙う

2017/5/19 15:41
ニュースソース
日本経済新聞 電子版

 トヨタ自動車JXTGホールディングスなどは19日、燃料電池車に燃料を供給する水素ステーション事業で提携すると発表した。年内に共同出資会社を設立し、政府の設置計画に沿ってステーション建設などを担う。電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)が次世代自動車として先行するなかで、供給網を拡充燃料電池車の普及を進めていく考えだ。

 トヨタやJXTGなど11が共同出資会社の設立に向けて基本合意した。出資を検討しているのは、ホンダ東京ガス出光興産岩谷産業日本政策投資銀行(DBJ)など。出資比率や資本金などは今後調整する。政府はまず2020年度までに160カ所のステーションを整備する計画があり、新会社はその一部を担う。将来的には新会社で300カ所程度のステーションを建設する計画もある。

 燃料電池車ではトヨタ14年に「ミライ」、16年にホンダが「クラリティフューエルセル」を発売したが、普及台数はまだ1700台程度にとどまる。水素ステーション全国約90カ所で、JXTGが40カ所、岩谷産業が約20カ所を運営している。一方、EVはすでに普及台数や燃料供給拠点数で燃料電池車を大きく上回っている。

 新会社が供給網を拡充することで、燃料電池車の普及促進につなげる。さらに供給拠点を一気に拡充することで、水素を車に充てんする設備などをより安価に量産できるようにする狙いもある。現在、ステーション1カ所あたり4億~6億円の建設コストがかかると言われており、ガソリンスタンドの数倍も高い。

 政府はすでに補助金を使い、建設や運営コストの半分程度を支援していているが、本格的な普及に向け建設コストを現在の半分程度まで引き下げることを目指す。30年には燃料電池車を80万台、ステーションを900カ所まで拡充する計画で、EVとともに次世代自動車の柱に育てていきたい考えだ。

 

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ19HRR_Z10C17A5000000/?n_cid=NMAIL002

 

 

そして更に「工場CO2ゼロチャレンジ」の一環として、FCVミライを生産しているトヨタの元町工場に、燃料電池フォークリフトを導入すると言う。当初は2台だけだが2020年頃までには170~180台規模になると言う。そのうちに再生可能エネルギー由来の水素で電気を起こし、それを工場で使ってCO2の削減につなげてゆく計画だと言う。

 

 

工場内からCO2を一掃!トヨタ自動車FCフォークリフトを大量導入へ

2017/02/02 08:03 by Avanti Yasunori

 

トヨタ自動車社(以下トヨタ)は一昨年20151014日)、「トヨタ環境チャレンジ2050」を発表しました。

2010年比で新車のCO2排出量90%削減を目標に、様々な活動に取り組んでおり、今後も水素社会の実現に向けた活動を推進していくとしています。

TOYOTA

118日にはスイスのダボスで、エネルギー&自動車業界13社で構成する水素社会実現に向けた世界規模の水素協議会ハイドロゲン カウンシル」を発足させhttp://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/011905884/?ST=tomene&d=1485323771170、今年の5月からは、アラブ首長国連邦UAE)がゼロ・エミッションを目指して建設を進めている環境未来都市「マスダールシティ」で、FCV「MIRAI」による水素供給インフラの実証実験を開始するそうです。
https://clicccar.com/2017/01/22/438998/

TOYOTA_MIRAI

一方、同社は「トヨタ環境チャレンジ2050」の一つとして「工場CO2ゼロチャレンジ」の実現に向け、工場での水素利用を目指して水素エネルギー活用技術の開発・導入を推進しています。

2020年を目処に再生可能エネルギーで生成した水素を工場に供給し、空調や部品運搬用のフォークリフトのエネルギー源として活用するなど、工場内での水素の本格利用を予定しているようです。https://clicccar.com/2016/02/11/353500/

 

そうしたなか、同社は131日、水素で走る燃料電池車「MIRAI」を生産している愛知県豊田市の元町工場に豊田自動織機製の燃料電池FCフォークリフト2台導入、利用を開始したと発表しました。

TOYOTA_FCV

今回導入したFCフォークリフトは、環境省国土交通省連携事業である「水素社会実現に向けた産業車両の燃料電池化促進事業」を活用して導入したそうです。

フォークリフトは工場内での利用数や稼働率が大変高いことから、世界的にも環境対策の対象として注目されており、中でもFCフォークリフトに注目が集まっています。

水素を燃料とするFCフォークリフトは、稼動時にCO2環境負荷物質を排出しないことに加え、3分程度で燃料をクイックチャージできるなど、高い利便性を備えており、外部給電機能により災害などの非常時に電源としても活用が可能。

TOYOTA_FCV

トヨタでは工場でのCO2排出量削減に向け、現在工場内で多数使用しているエンジン式のフォークリフトFCフォークリフトに置き換えていくそうで、まずは元町工場において、2017年に2台、2018年に20台程度導入し、その後、2020年頃までに170180台程度の導入を目指していく模様。

TOYOTA_FCV

今後は再生可能エネルギー由来の水素を工場内に一旦ストック、電気に戻して車両の生産工程に活用するなど、工場からのCO2排出を抜本的に削減する計画も進んでいるようで、水素で先行する同社の今後の取組みが注目されます。
Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車

http://clicccar.com/2017/02/02/441955/2/

 

 

話の序に、トヨタ風力発電による水素供給網作りに取り組んでいる話を紹介しておこう。

(続く)