尖閣諸島問題その2(57)

先の尖閣諸島歴史年表を見ても、尖閣諸島が中国のものだと言う証拠は何一つ無

い。あるのは明らかに日本固有の領土である、と言うことだけである。それを中国はこれ

から盗もうと言うのである。国連の場でもぬけぬけと、そのことを喋っている。中国と言う

国は、如何に匪賊・馬賊の強盗国家であるか、と言うことがよくわかる。野田総理国連

会で、その様に言ってやればよかったものを。

 
 

【正論】帝塚山大学名誉教授・伊原吉之助日本生存のための自助努力200903050248

 ≪伊藤正記者の警告記事≫


 昨年12月27日付本紙の「緯度経度」で、「発展には軍事力が必要」と題して、中国総局

の伊藤正記者が中共軍長老、遅浩田の「戦争が正にわれわれに向かってやってくる

という講演の論旨を紹介した。その後、ネットで遅浩田講演の邦訳が2種類流れた。私は

北京語の原文を参照して邦訳に手を加え、「21世紀日亜協会」のホームページ「コラム」

にある私の「読書室」に掲載した。

(筆者注)21世紀日本アジア(日亜)協会のホームページは下記参照。
http://jas21.com/  コラムのURLは下記を参照のこと。
http://jas21.com/athenaeum/athenaeum98.htm

 伊藤記者が書いているように、2005年4月中共中央軍事委員会拡大会議で行わ

れた遅浩田講演は、その後日本にも伝わったが、荒唐無稽(むけい)と無視されて現在に

至っている。それが昨年12月3日、『解放軍報』が遅浩田の回想記を掲載した後、シナ

(中国)のネットにこの旧講演が流れ、削除されぬままなっているので、さては「公認」の論

かと注目された。

 その過激論とは-。

 シナはアヘン戦争以来、過去160年間、発展を列強から抑えられてきた。発展は反撃力

なしにはあり得ない。だから毛沢東以来、われわれは営々と軍備を築いてきた。今やわが

国は、台湾・南沙諸島尖閣諸島の「3島」を奪取する道理も力も備えた。これを妨害す

る者(米国、日本)には反撃する。戦争は、われわれが欲せずとも向こうからやってくる。

われわれは日本を殲滅(せんめつ)し、米国の背骨をへし折らぬと発展できない


 過去20年の平和発展は例外的時期である。シナ脅威論が高まってきた現在、平和発展

の時代は終わった。米日は今後、本気で中国の発展を抑えにかかるはずだから、
中国は

戦争に備えよ-



 共産主義は、19世紀のロシアのニヒリズムテロリズム系譜に連なり、必要に応じてあ

らゆる縛りを無視して自分らの構想を実現しようとする。

 人民は搾取の対象でしかないシナの伝統的人民観も受け継いでいる。かつてレーニン

は「資本家は甘い。資本家をつるす縄でも喜んで売る」とあざ笑ったものだ。

 ≪民主国をなめる中共軍≫

 後の国防部長、彭徳懐も手の内を見せた。第二次大戦後、内戦が始まる前の上海で、

苗剣秋(張学良の参謀・西安事変を演出)にこう語った。

 「例えば、このコップだが、君ら非共産人士は割らずに手に入れようとする。われわれ共

産人士は、相手に渡るようなら、たたき割る覚悟で奪い合う。結局、コップは無傷でわれわ

れの手に入る。少なくとも、君らの手には絶対に入らない」


 聞くところによると、中共の軍人は接触する米国軍人に始終、「核戦争するか」と脅すら

しい。自由民主国は核の恫喝(どうかつ)に弱いとなめているのである。

 この種の話は前からあった。1995年10月、熊光楷副総参謀長が、訪中したチャス・

フリーマン前国防次官補にいわく、

 「米国は台北よりロサンゼルスを心配しなさい」


 2005年7月14日に国防大学高級幹部、朱成虎少将が香港の外国人記者団にいわく、

 「われわれは西安以東の全都市の破壊を覚悟しているが、米国も当然、西海岸の都市

100か200かそれ以上を破壊される覚悟が要りますな」

 米国が中共軍人から核威嚇で脅されているのなら、
核を持たぬ日本はもっと脅されて

いる
はずなのに、その緊張感すらも伝わってこないのは、日本は一人前と認められていな

いからか。

 ≪無防備では国が亡ぶ≫

 シナを「普通の国」と信ずる人が多いわが国では、中共政権日本人皆殺しを本気で

考えていると思う人が少ないが、いまのように無防備のままでいいのか。

 退役ながら軍部の指導的人物が「日本殲滅」を公言する国の隣国として、日本はどう対

応すべきか。日本の周囲は核武装国ばかりである。米国、ロシア、シナに、北朝鮮もそうだ。


 米国がシナ軍人から核威嚇を受けているのなら、日本は米国を説得して
核武装に踏み

切るほかない
。核抑止力は核保有あるのみだからだ。まず、米国から核を持ち込み、

英国式に核発射ボタンを米国と共有する。そして自前の核を急開発する。核シェルターも

各都市に造る。断乎日本を守るという意思表明が要るのだ。


 もう一つは、シナの周辺国と友好を深めること。日米同盟を軸として、海洋アジア・内陸

アジア・イスラム文化圏など。慈悲と美の文明を擁しつつ、それを侵す力を排除できる実力

を備えることだ。自分で自分を守らぬ限り、亡(ほろ)ぶほかないのである。


 古人いわく、「天ハ自ラ助クル者ヲ助ク」。日本政府は日本国の生存をどう考え、どんな

対策を打ち出しているのか。マスメディアは、国民を代表してそれを
国会議員と政府に問

い質(ただ)して頂きたい
。(いはら きちのすけ)

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090305/plc0903050249000-n1.htm

 
 
遅浩田の論には平和共存と言う概念は一切無い。中国一国の地球専有支配を目論んで

いる。そのための「米国打倒・日本殲滅」論なのだ。そのためには核の使用も肯定して

いる。だから上記にある様に「中国は核戦争の準備を怠ってはいないぞ」と、常日頃から

アメリカを恫喝しているのである。


そして当座の問題として、台湾・尖閣諸島南海諸島(南沙・中沙・西沙諸島)を如何に攻め

取るかと言うことだとしている。西沙諸島は完全に中国がベトナムから略奪しているので、

主な目的は南沙諸島の完全な領有だ。中国は現時点では南沙諸島の全岩礁などの15%

程しか専有していない。中沙諸島では現在スカボロー礁を、フィリピンから奪い取りつつ

ある。フィリピンが根負けした感じである。2012.8.6の当ブログNO.15などを参照のこと。


そして現在(2012.9.20記入)が東シナ海尖閣諸島奪い取ろうとしているのである。

中国は本気である。日本は生半可な気持ちで対応すると、酷い目の遭う筈だ。野田政権

の本気度が確かめられる。多数の漁船が尖閣諸島の領海を侵犯してきたらどうするか。

日本巡視船が体当たりしてでも、違反漁船を追っ払ったり拿捕して行くことである。中国公

船が邪魔をすれば、中国公船にも体当たりして排除して行くことである。気持ちをしっかり

持って、毅然と国益を追求して行く、今のところこれしかない。尖閣諸島の棚上げ論なん

ぞは、2010.9.7に中国漁船が日本巡視船に体当たりした時から、中国が自ら反故にして

きたのである。

 
 
そして尖閣諸島、そしてその他の離島を占領して南西諸島そのものを、中国は我が物とし

て行く。そして九州、四国、本州そして北海道へと中国の魔の手が伸びるのである。この時

期は、中国が航空母艦を実用化する2030年から2040年にかけてのこととなろう。これが

中国の言う「海軍発展戦略」の第二段階から第三段階に至る過程となろう。

(続く)