次世代エコカー・本命は?(21)

ここに書かれていることをまとめてみると、次のようになる。

 

水素STATION等について

 

設置数    2013年度(19カ所)、2014年度(40)、2015年度(40)、2030年度5,000カ所

        このことをもって2015年には4大都市圏中心に、全国で100カ所程度が建設されると言われている(東京、名古屋、大阪、福岡)。
        Gasoline Stand2013.3月末現在(36千カ所)


設置コスト  1カ所 (3~5億円、と割高)→欧州(1.5億円)、Gas.Stand1億円弱) 

 

割高原因  水素に関する安全規制。→既存天然ガスSTと併設不可。道路から距離規制。

        充填気圧が高い(820気圧)→3分で充填するため。資格者しか充填できない。

        水素ボンベ[タンク](700気圧)→鋼材・機器類が高価となる。

 

水素製造  何からどの様に作るか。→LPガス、水電気分解、汚泥メタン、苛性ソーダの副産物

        運搬方法、貯蔵方法などもこれから最適な方法が模索されてゆく。

 

なおここで日産自動車カルロス・ゴーン社長は、「燃料電池車はそれほど簡単には普及しない、そのため電気自動車の方が優位である」と言うような事を記者団に語っていると言う。まあ日産は「リーフ」を売っていけば加州でのZEV対応は十分である、と思っているようだが果たしてそれほど万全かと言うとそうでもないのかもしれない。

 

まあ水素ステーションの普及にはかなりの時間が掛る事には、間違いない。

 

テスラの「モデルS」のところでも述べたが、電気自動車弱点である航続距離の短さバッテリーへの充電時間の長さは、いまだに解決されていないのではないのかな。


参考までに2012.5.10の小生のブログ「番外編・プリウス急加速問題(112」の航続距離に関するものを載せるので、ご一読願う。


 

トヨタが次世代カーを発売 勝者はPHV、EV、それとも?

配信元:産経新聞産経新聞

2012/01/29 22:23更新
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【ビジネスの裏側】

 次世代エコカーの本命をめぐり、自動車メーカー間の主導権争いが激しさを増してきた。トヨタ自動車(2012)30日、家庭用電源で充電可能なプラグインハイブリッド車(PHV)「プリウスPHV」を発売。ハイブリッド車(HV)と電気自動車(EV)の強みを“いいとこ取り”した次世代エコカーだが、一方でEVも着実に浸透しつつあり、存在感を増している。勝者はどちらなのか?

 国内メーカーによるPHVの量産化はトヨタが初めて。エンジン、電動モーターを併用する点はHVと同じだが、電池容量の増加と外部充電を可能にしたことで、EVのようにモーターだけで走行する距離を大幅に伸ばした。モーター走行距離は約26キロでHV「プリウス」の約10倍だ。

 電池が切れたら自動的にガソリンエンジンを使うHV走行に切り替わる。EVのように電池切れで走行が止まる恐れがなく、またモーター走行の距離を伸ばしたことで、HVより燃費が向上。ガソリン1リットルあたりの燃費は「61キロ」と驚異的な数字を達成した。

 トヨタは、EVを明確にエコカー時代のライバルと位置付ける。佐々木真一副社長は「高い環境性能を求めているが、『今のEVは使い勝手が悪い』と感じている顧客層を狙う」とターゲットを明かす。

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 一方、EVについては日産自動車の「リーフ」の最長走行距離が約200キロ、三菱自動車の「i-MiEV(アイ・ミーブ)」が約160キロ。どちらも「生活の足」としては十分な走行距離だが、トヨタでは長距離走行には不向きなEVの弱点をPHVで克服した点をアピールし、販売増を狙う。昨年11月末の受注開始以来、約2カ月で3千台の申し込みがあり、順調な滑り出しとなっている。

 デロイトトーマツコンサルティングによると、国内自動車販売は、2030年までにEV、PHVの合計が25%を占める見通し。脱石油エネルギーの象徴として「車は本格的な『電動化』時代へ突入する」としている。また、同一距離の走行に必要なガソリン代は電気代の約3倍との試算もあり、コスト面での電気の優位性もある。

 HV、EV、PHVと新システムのエコカーが注目を浴びる一方で、ガソリン車の燃費を大幅に向上させた「第3のエコカー」も無視できないとの指摘も強い。

 ダイハツ工業の軽乗用車「ミラ イース」や、マツダの「デミオスカイアクティブ」など、燃費性能をHV並みに上げたガソリン車が登場。ミライースは最低価格約79万円と、エコカーの常識を超える価格で人気を呼ぶ。三菱自日産、スズキも第3のエコカーを投入予定だ。

 PHV、EVとも価格は300万円超。消費者ニーズは200万円近辺で急速に高まるとされ、まだ割高感が強い。

 デロイトトーマツの坪井孝太パートナーは「価格で優位に立つ第3のエコカーの動向が、PHV普及の阻害要因になるだろう」と解説する。自動車“電化”時代には、電池の性能向上コスト削減が鍵を握りそうだ。(内山智彦)
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/manufacturer/543903/

(続く)